Research on the Literacy of Immigrants in Japan

定住外国人のよみかき研究

定住外国人のよみかき研究 エピソード集(試験公開版)
公開日:2026年3月27日

エピソード概要

1.調査方法


主な調査対象
生活者としての外国人成人(日本で働く、学ぶ、子育てをするなど、中長期的に生活を営む外国にルーツのある方々)。主婦、自営業、会社員、技能実習生、派遣労働者、外国人相談員など、従来の日本語教育研究では主な研究対象となされなかった方々を中心に調査にご協力いただきました。
調査地域
北海道、関東、中部、近畿、九州など。調査者(共同研究員)がネットワークのある地域/コミュニティ。
調査手法
  • 調査1:言語生活調査として、生活史と言語生活(よみかき実践を中心に)を語ってもらいました。日常的なよみかきだけではなく、ライフイベントにおけるよみかき(実践、意識など)についても語ってもらうことを目指しました。
  • 調査2:インターアクションインタビュー(一週間のうち指定された曜日のよみかき実践を母語などでメモをとり、そのメモをもとに行うインタビュー)。調査2は、調査1の調査協力者で協力が得られた方のみが対象です。
なお、本エピソード集では、調査1のデータの一部を整備し、公開します。

2.個人情報の保護


固有名詞など個人の特定につながる可能性のある情報については、アルファベット表記や一般名詞への置き換えを行い、マスキングしています。また、収集したインタビューデータの取り扱いについては、「国立国語研究所個人情報保護規定」に準拠しています。

3.エピソードの作成


エピソードは、収集したインタビューを文字起こししたデータから、よみかき実践に関係する一部のみをとりあげました。話の内容を重視し、会話分析用の文字起こしで用いられる「言いよどみ」、「語尾の伸ばし(長音記号)」、「沈黙」、細かい「相づち」等は内容理解に必要な程度にとどめています。調査者(及び同席者)と調査協力者のやり取りをほぼそのままの形でまとめた形式1と、語り手自身の視点から体験や思考を連続的に語る「一人語り」の形に再構成しました形式2がありますが、いずれの形式も調査協力者の声をそのまま伝えることを重視しました。

そのため、以下に示すような補足をした場合にも、その補足は最小限にとどめています。

エピソードの表記 基本方針
発話者名は以下のとおり、特定のアルファベットに置き換えて示しました。発話内に登場する場合は、[ ]で置き換えました。
  • 調査者:A、B
  • 調査協力者:X、Y
  • 同席者(仲介者/通訳者/紹介者):Z
人名や地名はアルファベットおよび一般名詞に置き換えて示しました。
  • 例1:[E]さんが[F]さんと……
  • 例2:[居住地の都道府県名]の[居住地の市区町村名]にある[居住地の地名]で……
以下の通り記号を用いました。
  • 「」:発話内の引用部分(他者とのやり取りを再現している部分)を示した。
  • ?:問いかけを示した。
  • ● :聞き取り不明の箇所を示した。
  • 〓:聞き取り不明瞭な箇所を挟んだ。
最小限の補足に以下の記号を用いました。
  • { }:インタビュー中の動作を示した。
    (例){画面を見せながら}
  • ( ):指示語が示すものを補足した。
    (例)それ(手紙)は
  • 〈 〉:調査協力者が省略したと思われる語を補足した。
    (例)ドラフト〈を渡す〉
  • [ ]:通常と異なる発音がなされた場合やポーズ等が挿入されて漢字で表せない場合はひらがなで表記し、その意味と思われる語を補足した。
    (例)れぞうこ[冷蔵庫]
  • 《 》:文脈を補足した。
    (例)《回覧板について》
エピソード作成のプロセス

4.エピソード 形式1(インタビュー形式)と形式2(ナラティブ形式)の違い


エピソードは、形式1(インタビュー形式)、形式2(ナラティブ形式)の異なる2つの形式で公開しています。ただし、調査者(共同研究員)の判断により、一部のエピソードは形式1のみの公開になっています。

形式1(インタビュー形式)は、調査者(及び同席者)と調査協力者のやり取りをほぼそのままの形でまとめた、文字起こしデータに忠実な形です。

形式2(ナラティブ形式)は、形式1をもとに、語り手自身の視点から体験や思考を連続的に語る「一人語り」の形に再構成しました。

いずれの形式も、調査協力者の声をそのまま伝えることを重視しました。

形式1(インタビュー形式)の表記 基本方針
  • 話と無関係の部分を削除、(中略)と記入
  • 話始めの語頭の接続表現(前の文脈とつながっている部分)を適宜削除
  • 中略によって中断された話の文脈は《》で最小限の補足を入れる
形式2(ナラティブ形式)の表記 基本方針
  • インタビュアーの発話を全て削除
  • インタビュアーの発話に対する相槌に相当する部分を削る
  • 読み手の混乱につながりそうな接続表現と指示詞を削る
  • インタビュアーの質問によって引き出された文脈は省略されるので、《》で最小限の補足を入れる

5.担当


国立国語研究所 共同研究プロジェクト「定住外国人のよみかき研究」
企画・総括:福永由佳
エピソード作成・整備:神美妃
エピソード公開ワーキンググループ:八木真奈美 安田乙世 福永由佳
協力:角知行
Copyright © National Institute for Japanese Language and Linguistics.