国立国語研究所 〒190-8561 東京都立川市緑町10-2
Copyright (c) 2009 National Institute for Japanese Language and Linguistics
2015/07/21
国立国語研究所、北海道大学北方研究教育センター、北海道大学アイヌ・先住民研究センター、ヘルシンキ大学HALSの共催による国際会議:NORTHEAST ASIA AND THE NORTH PACIFIC AS A LINGUISTIC AREAが、8月20日、21日の二日間にわたって北海道大学で開催されます。詳細はこちらからご覧ください。
2015/07/21
今年度の研究成果として Proceedings of the 9th Workshop on Altaic Formal Linguistics (WAFL9)に掲載された3本の論文を追加しました。詳細は「成果」ページをご覧ください。
2015/05/19
2015/02/17
Kakarimusubi Reference list をアップデートしました(2015年2月17日版)。 Excelファイルを文献・リソースページからダウンロードできます。
2015/01/28
本プロジェクトアイヌ語班の研究成果として、『トピック別アイヌ語会話辞典』(日本語版,編集・作成:ブガエワ・アンナ,遠藤志保,赤瀬川史朗)が公開されました。こちらからご覧ください。
2015/01/14
2014/12/09
「名詞化文献リスト」をアップデートしました(20141209版)。Excelファイルを 文献・リソースページからダウンロードできます。
2014/09/02
国際シンポジウム "Crosslinguistics and linguistic crossings in Northeast Asia"(「環北太平洋地域における対照言語学的・言語横断的研究」、共催:ヘルシンキ大学・ヘルシンキ地域言語研究イニシアティブ(HALS)、国立国語研究所)が11月28-29日、ヘルシンキ大学で開催されます。シンポジウムの詳細についてはこちらをご参照ください。
2014/08/18
2014/07/23
「係り結び文献リスト」をアップデートしました(20140723版)。excelファイルを 成果・リソース ページからダウンロードできます。
日本語が位置する東北アジアは1 つの言語地域(Sprachbund)と見なすことができる。この地域の言語には,いくつかの言語類型論的共通点が見られる。主要部後置の語順,高度な形態論的膠着性,舌根[RTR]母音調和の他に,通時的側面では,名詞化された述語が主文に再分析化される傾向が著しい。有声音・無声音の対立がなく,高低アクセントや徹底した従属部標示を示す言語(日本語,韓国語)が地域の南東部に集中する。北部には主要部標示を示す言語が多い。
本研究は「アイヌ語班」「形態統語論班」「音韻再建班」に分け,長い間日本でなされてきた東北アジア言語地域の共時的・記述的研究に通時的側面を加えようとするものである。
「アイヌ語班」ではアイヌ語諸方言の記述的研究のほかに,アイヌ語資料の整理・分析・保存とともに,言語類型論の観点から見たアイヌ語の研究を進める。
「形態統語論班」では,名詞化と名詞修飾に焦点を当てる。このような構造が主文に再分析される過程が韓国語,ツングース諸語,モンゴル諸語,トルコ諸語やニヴフ語や日本語史に見られる。この過程に関わる「名詞的従属節」の意味論・統語論・形態論・音韻論的性質を比較しながら,歴史的変化のメカニズムを究明する。「形態統語論班」のもう一つの課題は,古代日本語の係り結び構文で見られるフォーカス構文である。名詞節に基づいたこのような構文はほかに琉球諸語やユカギ―ル語に見られる。
「音韻再建班」では東北アジア言語地域で一般的に認められている語族・言語を対象にしてその歴史的再建を試みる。この地域にはすでに再建が試みられている例(ツングース諸語,アイヌ語群)も少なくないが,語族別に再建の改訂や再検討を試み,日本語・琉球諸方言の歴史的再建を行っている研究者とも協力する。
プロジェクトリーダー
ジョン・ホイットマン
(国立国語研究所 言語対照研究系 教授)