NINJAL 合同シンポジウム
「正しい日本」ってなに? ―コーパスに見る日本語のバリエーション―
日時:2015年9月3日(木)10:00~17:00
場所:国立国語研究所 講堂( 東京都立川市緑町 10-2)
http://www.ninjal.ac.jp/
◆発表テーマ
「正しい日本語」ってなに?
―コーパスに見る日本語のバリエーション―
日本語を外国語として学んでいる学習者はさまざまな誤用を作り出します。
たとえば,「昨日見た映画はおもしろいでした」「東京へ行ったです」
「日本の物価は高いなんです」等です。しかし,これらは日本のある地域で
日本語母語話者によって実際に使われている表現であり,その意味では
一概に正しくない日本語と決めつけることはできません。また,「水を飲みたい」
や「君のケーキ,ぜんぜん,食べれるよ」等の表現は,すでに日本語母語話者
では違和感なく使われています。
今回のシンポジウムでは,日本語の規範を考えるために「正しい日本語」って
なに?をテーマとして,私たちが「正しくないのでは?」と思っている日本語
のバリエーションについて5つの領域のコーパスに基づいて考えてみたいと
思います。
招待講演では,第一言語習得研究で L1 のデータを基盤として研究を続けて
いらっしゃる先生に,日本語母語話者の言語発達の観点から,幼児は,最初
から規範的な日本語を使うのか,規範的でない日本語から出発するのか・・・
について,お話ししていただきます。
【プログラム】
10:00 開会
10:10~10:50 「現代語コーパスの観点から」 小磯 花絵
10:50~11:30 「方言コーパスの観点から」 木部 暢子
11:30~12:10 「歴史コーパスの観点から」 小木曽 智信
12:10 昼食
13:00~14:00 デモンストレーション
14:00~14:40 「学習者コーパスの観点から」 迫田 久美子
14:40~15:20 招待講演
「第一言語習得研究の観点から」
講師 : 宮田 Susanne先生(愛知淑大学)
15:20~15:40 休憩
15:40~16:30 ディスカッション
16:30~17:00 「総評と今後のコーパス研究の展望」 前川 喜久雄
17:00 閉会
◆申し込み等は不要です。
コーパスを使ったさまざまな研究について皆さまと共に考えたいと思います。
ご参加をお待ちしています。