[7]統語情報:連体被修飾用法2

*あいだ 区分数 08
01 ある物や場所と他の物や場所とにはさまれた空間。また、その幅。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [名も知れぬ雑木が立ち並ぶ]間を縫うようにして、我々は進んでいった。
03 ある時点や物事と他の時点や物事とにはさまれた時間的な長さや、ある物事が持続していることによって特定される時間。
連体被修飾用法2 S文例 [講義や執筆で忙しい]間を縫うようにして、彼は研究所に通い続けた。
副平叙 ~る,~た
副文例 [若い]間はそれでもいい。
[裁判長が判決文を読む]間、傍聴人は黙って聞いていた。
[親が元気な]間は、別居の方が楽です。
[お母さんが買い物をしている]間、そこでおとなしく待っていなさい。
[近所のボヤで大騒ぎしている]間に、泥棒に入られたらしい。
[切符の期限が切れない]間は使わないと損です。
[新聞記者をしていた]間に出会った最大の事件は、ロッキード事件でした。
[次郎が東京に滞在していた]間、彼女は二度と姿を現さなかったという。
備考 [S]中にあらわれる動詞は「ている」形になることが多い。[S]中には形容詞述語文、名詞述語文があらわれることがある。[S]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。
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*あたい 区分数 02
01 数学で、文字や式などの表す数量が数で示されたもの。
連体被修飾用法2 備考 「[4159という]値」のような形で用いられることがある。
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*あたま 区分数 12
04 ものの考え方。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 [仕事は明日までに終わるという]頭でいたのに、どうも終わりそうにない。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*あたり 区分数 04
01 話者のいる場所や、その他の基準となる場所の周辺。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [県道と交差する]辺りを過ぎると、道は段々せまくなっていった。
[彼が指さした]辺りに目をやると、星が流れていた。
02 [直前の部分によって表される]あるものが、おおよその目安となることを示す。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [相手がミスをするとすかさずつけこむ]あたりに、彼の抜け目のなさがうかがわれた。
[相手のミスに乗じて自分の得点にしてしまった]あたりに彼の抜け目のなさがあらわれている。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 結末は、[太郎と次郎が和解して新しい会社で再出発をめざすという]辺りが適当なのではないか。
結局[寝たばこの不始末が原因だったという]辺りに落ち着くのではないか。
[相手がミスをするとすかさずつけこむという]あたりに彼の抜け目のなさがうかがわれた。
副平叙 ~る,~た
副文例 今回の不祥事も、[課長に辞表を出させて一件落着させるという]辺りでお茶を濁すつもりだろう。
[相手のミスに乗じてすかさず自分の得点に{してしまう/してしまった}]あたり、さすがに丸罰氏だと思わせるものがあった。
備考 「との」不可。「とする」不可。
03 物事のおおよその程度や範囲。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 今日は[太郎のお母さんの話が出てくる]あたりまで読み進めます。
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*あと 区分数 11
02 ある基準となる時間から、いくらかの時間が経過した時。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 [この仕事が終わった]後が楽しみだ。
副平叙 ~た
副文例 [太郎が帰った]後(に)、会場でちょっとしたハプニングが起こった。
太郎は[しばらく黙り込んだ]後で、小さく頷いた。
[私のいない]後も皆さんで一致団結してこの学校を盛りたてていってください。
[私がいなくなった]後も皆さんで一致団結してこの学校を盛りたてていってください。
[丸罰先生亡き]後私がしてきた仕事は、すべて先生のご遺志を継いだものです。
備考 副詞句としての用法では、[S]中に叙法表現(「ない」)があらわれることがある。副詞句としての用法では、[S]中に文語の形の述語があらわれることがある。
03 ものや記号の列の中で、ある基準となる部分の後ろに続くところ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 [太郎が渡米した]後を追って花子も成田に向かった。
副平叙 ~た
副文例 [太郎が飛び込んだ]後(に)、花子も恐る恐る足を水に浸した。
04 一続きの内容を持つものの中で、ある基準となる箇所以後の部分。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 この論文は[言語の話に移った]後が難し過ぎて、私には理解できない。
この論文は[話題が変わった]後が難し過ぎて、私には理解できない。
05 あることが行われた以後の状況。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 [電車が通過した]後を見ると、すでに彼女の姿はなかった。
[客が帰った]後にはゴミだけが残っていた。
[丸々氏が不祥事の責任をとって辞任した]後を受けて、罰罰氏が社長に就任した。
[丸罰氏が意見を言い終わった]後には、気まずい沈黙だけが残っていた。
[太郎のいなくなった]後を任せられるのは君しかいない。
[丸罰氏亡き]後を任せられるのは君しかない。
備考 [S]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。[S]中には文語の形の述語があらわれることがある。
06 ある者が去ったために空いた地位・役職・任務。また、それを引き継ぐ人。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 [丸罰社長が急死した]後を埋めた罰丸氏を待っていたのは、途方もない債務処理だった。
07 相続すべき家名や家業や家督。また、それを継ぐ人。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 [主が急死した]跡を長男が継いだ。
09 そこに何かがあったことや、そこで何かが行われたことを具体的に示すもの。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 現場には[被害者が抵抗した]跡がなかった。
[怪我をした]跡が今でも痛む。
10 努力や精進の結果。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 今学期の成績表には[彼が必死になって努力した]跡が見えます。
11 歴史的な出来事・事柄にゆかりの深い場所。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 [むかし城があった]跡に野球場と小さな博物館がある。
[大学が移転した]跡に公園ができた。
彼は[芭蕉と曽良が歩いた]跡を辿る旅に出た。
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*ありさま 区分数 01
01 物事の外面にあらわれた様子。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [今晩の食事にもことかく]有様だった。
彼は、関東大震災のときに[朝鮮人が殺される]有様を目撃した数少ない生き証人です。
けが人が続出したため、[試合も満足にできない]有様だった。
Sト平叙 ~る
Sト文例 けが人が続出したため、[試合も満足にできないという]有様だった。
[審判まであきれて球場を立ち去るという]有様だった。
備考 「との」不可。「とする」不可。[S]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。
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*いえがら 区分数 02
01 先祖代々の家の社会的地位。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 丸丸家は[代々火消しの組頭を務める]家柄だった。
丸丸家は[代々の当主が火消しの組頭を務める]家柄だった。
Sト平叙 ~る
Sト文例 太郎は[男子のほとんどが政治家になるという]家柄の出だ。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*いこう 区分数 01
01 物事の対処の仕方についての考えや意志。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 社長は、[契約を解除する]意向だ。
社長は、[できるだけ早く契約を解除したい]意向だ。
社長は、[契約を更新しない]意向だ。
Sト平叙 ~る
Sト文例 社長は、[契約を解除するという]意向を表明した。
社長は、[できるだけ早く契約を解除したいという]意向を表明した。
社長は、[契約を更新しないという]意向を表明した。
備考 「との」可。「とする」不可。[S]中、[Sという]中には叙法表現(「たい」「ない」)があらわれることが多い。
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*いじょう 区分数 06
01 [前接する要素によって示される]ある基準となる値を含んで、それを上回る、数量や数量的に規定できる程度。また、その数量・程度のもの。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 [予想していた]以上の点数がもらえた。
副平叙 ~る,~た
副文例 実際には、新しい条例を制定した自治体は[太郎の言う]以上に多いことがわかった。
[予想された]以上に反対票が多かった。
02 [前接する要素によって示される]ある基準となるものを含んで、それより上の段階やレベル。また、その段階やレベルにあるもの。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 役人は[上司に言われたことをする]以上のことはしたがらないものだと言う人もいる。
備考 [S]中に「[誰にやらせるか]以上に重要なのは、どれだけ予算がとれるかだ」のように疑問表現があらわれて、副詞句として用いられることがある。[S]中に主語はあらわれない。
06 [連体修飾部で表される]ある状況になってしまったことによって、[後の部分で表される]ある態度をとることを余儀なくされることを示す。
連体被修飾用法2 副平叙 ~る,~た
副文例 [経営がここまで悪化してしまった]以上、今の社長には辞めてもらうしかない。
[一旦引き受けた]以上(は)、最後まで面倒を見なければならない。
[過去に煮え湯を飲まされた経験がある]以上、彼がどんなに下手に出てきても引き受けるつもりはない。
[引き受ける]以上(は)、最後まで責任をもつ覚悟です。
備考 副詞句としての用法では「以上は」の形で用いられることがある。
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*いぜん 区分数 02
01 現在や[直前の部分で表される]その他の時間より前。また、その時の状況。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [駅ができる]はるか以前のこのあたりの様子をおさめた写真が残っている。
副平叙 ~る
副文例 [事件が起きる]はるか以前から/に、太郎はテロの可能性を指摘していた。
02 [直前の部分で表される]ある事柄を問題にできる段階に達する前の段階。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 我々の計画は、[委員会で話ができる]以前の段階で頓挫した。
備考 [S]中には、「[誰にやらせるか]以前に、そもそも実現できるかどうかから考えなくてはいけない」のように、疑問表現があらわれることがある。
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*いたずら 区分数 03
01 他人をからかうような悪い遊び。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 その子は、[ゆでた卵を冷蔵庫に入れたり、麦茶の瓶にビールを入れたりするという]いたずらを考え出した。
[おとなが子どもの靴を隠すという]いたずらは許せない。
備考 [Sという]中には通常主語があらわれない。ただし特定性をもたない主語があらわれることはある。「との」不可。「とする」不可。
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*いっけん 区分数 02
01 [連体修飾部で表される]ある事柄や事件。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 [丸罰社長が解任された]一件は、公には、「放漫経営の是正のため」とされている。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [突然の解雇に憤った社員が社長室の前で座り込みをするという]一件があった。
[鳴り物入りで迎えられた丸罰社長がわずか半年で解任されたという]一件をとってみても、あの会社の内情の複雑さがわかる。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*いなか 区分数 02
01 都会から離れた、辺鄙な土地。また、ある土地が辺鄙であるさま。
連体被修飾用法2 S文例 私の生まれ育ったところは、[電気もつかない]いなかです。
Sト文例 私の生まれ育ったところは、[暗くなっても電気もつかないという]いなかです。
備考 「との」不可。「とする」不可。[S]中に叙法表現(「ない」)があらわれる。
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*いらい 区分数 01
01 人に何かをしてくれるように頼むこと。また、その内容。
連体被修飾用法2 Sト文例 [それと同じタイトルで原稿を{書いてほしい/書いてもらえないか/書いてもらいたい/書いていただきたい/書いてください}という]依頼が私のところにも来ました。
備考 [Sという]中には叙法表現(「てほしい」、「ないか」、「てもらいたい」、命令形など)があらわれる。「との」可。「とする」不可。
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*いんちき 区分数 01
01 何らかの利益を得るために、不正をはたらいて人をだますこと。また、その不正。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 その米屋は、[国産米の袋に輸入米をつめて売るという]いんちきをして客の信用を失った。
その病院は、[薬剤師ではなくパートの主婦が薬を調合するという]いんちきをして摘発された。
その病院は、[薬剤師ではなくパートの主婦に薬を調合させるという]いんちきをして摘発された。
備考 [Sという]中には主語はあらわれにくい。「との」不可。「とする」不可。
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*うえ 区分数 14
01 ある基準となるところよりも、相対的に高いところ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [高さ2メートルほど土盛りしてある]上に松の木が一本生えていた。
[高さ2メートルほど土盛りされた]上に松の木が一本生えている。
03 ある基準となるところからみて、相対的により表面側。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 [靴下をはいた]上にこのテープを巻きつけて下さい。
11 何かをするために必要な要件を整えた後。
連体被修飾用法2 副平叙 ~た
副文例 [書類を点検した]上で、改めてお答えします。
男が放火を認めたので、[署に連行した]上、逮捕した。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
12 [主節で表される]ある物事が、[連体修飾部で表される]ある特定の観点について述べられていることや、その観点に着目して行われていることを示す。
連体被修飾用法2 副平叙 ~る
副文例 [目標を達成する]上でかれの協力は欠かせない。
13 [連体修飾部で表される]ある属性だけではなく、他の属性も加わることを示す。
連体被修飾用法2 副平叙 ~る,~た
副文例 彼女は[頭がよい]上に美人だ。
[あたりが段々薄暗くなって{きている/きた}]上に、雨まで降ってきた。
彼の計画は、[技術的にも困難な]上に、金もかかりすぎる。
彼は、[もともと足が丈夫でない]上に、今日は重い荷物を持っていた。
この磁石は[磁力が強い]上、加工もしやすい。
今年のチームは[三年生がレギュラーのほとんどを占める]上、試合経験も豊富だ。
X氏は、[労働組合の支持を固めた]上、保守支持層にも食い込んでいる。
彼の計画は、[技術的に困難な]上、金もかかりすぎる。
その仕事は[給料も決して高くはない]上、拘束時間も長い。
備考 副詞句としての用法で、[S]中には、形容詞述語文、名詞述語文があらわれることがある。副詞句としての用法で、[S]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。
14 [連体修飾節で表される]ある状況の成立が、[主節で表される]ある内容の理由や根拠となっていることを表す。
連体被修飾用法2 副平叙 ~た
副文例 [こうなってしまった]上は、もうあきらめるしかない。
[かくなる]上は、強行手段に訴えるしかない。
備考 固定的な表現。
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*うしろ 区分数 04
01 ある基準となる人や物の正面と逆の方向。また、その方向にある場所。
連体被修飾用法2 副平叙 ~る
副文例 [人が釣りをしている]後ろで騒いではいけません。
[人が釣りをしている]後ろを通るときは静かにしましょう。
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*うち 区分数 12
07 [連体修飾部で表される]ある集合が、選択の行われる範囲や類別化の行われる範囲であることを示す。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [アリバイのある者は除いて、5人残った]うちの誰かが犯人だ。
[犯行の動機が「失業」「倒産」になっている]うちの半数は、背後にサラ金がからんでいる。
副平叙 ~た
副文例 [6人たずねた]うち(で)、取材に応じてくれたのはX氏ただひとりだった。
08 [連体修飾部で表される]ある範疇に含まれる範囲。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 この程度では、[コンピューターが使える]うちに入らない。
この程度では[勉強した]うちに入らない。
09 [連体修飾部で表される]ある限られた範囲の時間。
連体被修飾用法2 副平叙 ~る
副文例 [スープが冷めない]うちに早くいらっしゃい。
[親が元気な]うちは別居を続けるつもりです。
[温かい]うちに食べて下さい。
[まだ外が暗い]うちに家を出た。
[近い]うちに一度遊びにいらしてください。
[そんな考え方をしている]うちは一人前にはなれません。
[一分もたたない]うちに太郎から電話がはいった。
[気がつかない]うちに上達していたらしい。
備考 [S]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。[S]中には形容詞述語文、名詞述語文があらわれることがある。
11 [連体修飾部で表される]ある動作や状況の変化がある程度続いた結果。
連体被修飾用法2 副平叙 ~る
副文例 [読み進んでいく]うちに、だんだん理解できてきた。
[聞いている]うちにだんだん腹が立ってきた。
[みるみる]うちに彼の顔色が変わった。
[時のたつ]うち(に)、当初の情熱はだんだんさめていった。
12 [連体修飾部によって表される]ある性質や属性が目立つ中で、[後の部分で表される]他の性質・属性もあることを示す。
連体被修飾用法2 副文例 [不安でたまらない]うちにも、新たな環境への期待感があった。
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*うら 区分数 10
06 物事の、表面には表れない、隠された部分。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [Y社が次々とヒットを飛ばし続ける]裏には、地道な研究の積み重ねがある。
[彼がそのような決心をした]裏には、あるエピソードがある。
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*うんどうしんけい 区分数 02
02 運動をたくみにこなす能力。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [ほとんど垂直に近い壁でもするすると登ってしまう]運動神経が彼の命を救った。
Sト平叙 ~る
Sト疑問 [ほとんど垂直に近い壁でもするすると登ってしまうという]運動神経が彼の命を救った。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*えいきょう 区分数 01
01 他に働きを及ぼして反応や変化を起こさせること。また、その結果。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [入口が閉鎖されている]影響もあって、渋滞は緩和されてきている。
私たちは、[予算の成立が遅れた]影響をもろに受けました。
Sト平叙 ~る
Sト文例 入口を開放したところ、[渋滞がひどくなるという]影響があった。
副平叙 ~る,~た
副文例 [入口が閉鎖されている]影響で、渋滞は緩和されてきている。
[予算の成立が遅れた]影響で、今月は会議も開けなかった。
備考 「との」不可。「とする」不可。[S]中の「る」形は「ている」形であらわれる。
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*えさ 区分数 03
03 他人を都合よく動かすために与えることを約束するもの。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 何か[彼にうんと言わせられる]えさはないものか。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [テレビに出させてやるという]えさに、彼はまんまと引っかかってきた。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*おく 区分数 05
02 [連体修飾部で表される]あるものによって間をへだてられた向こう側。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 [壁を隔てた]奥に小さな墓がある。
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*おくゆき 区分数 03
01 家屋・土地・家具などの前面から奥までの長さ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 このビデオカメラの視野は小さく、[ピントが合う]奥行きも狭い。
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*おと 区分数 02
01 物が動いたときや、物と物が触れ合ったときなどに生じる、耳によって感じとられるもの。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 突然[ガラスが割れる]音がした。
備考 「[ドスンという]音」のような形で用いられることがある。
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*おもいやり 区分数 01
01 相手の心中や置かれた状況をよく考え、配慮すること。また、その配慮の気持ち。
連体被修飾用法2 Sト文例 [できるだけ負担を軽くしてあげたいという]花子の思いやりが、太郎にはかえって屈辱的に感じられたのだった。
備考 「との」可。「とする」不可。[S]という叙法表現(「たい」、「てほしい」)があらわれる。[Sという]中に主語はあらわれない。
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*おもさ 区分数 13
01 物の重量の大きさの度合い。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 その荷物は、[運送屋さんでも持ち上げられない]重さだった。
備考 [S]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。
02 あるものの大きい重量。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 その荷物は、[腰に負担がかかる]重さではなかった。
その石は、[大人が二人がかりでも持ち上げられない]重さだった。
備考 [S]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。
11 罪や責任が大きいこと。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 彼の罪は、[無期懲役に匹敵する]重さだった。
Sト平叙 ~る
Sト文例 彼の罪は、[無期懲役に匹敵するという]重さだった。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*おもみ 区分数 04
04 使命などが重要であるという感じ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 彼の言葉には、[単なる思いつきとして片づけることのできない]重みがあった。
備考 [S]中には叙法表現(「ない」)があらわれる。
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*おんど 区分数 01
01 ものの温かさや冷たさの度合い。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [菜種油に火がつく]温度は何度ですか。
備考 「[30度という]温度」のような形で用いられることがある。
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*かい2 区分数 02
01 ある目的のためにもつ集まり。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [丸罰先生の還暦をお祝いする]会にはぜひ出席したい。
備考 [S]中に主語はあらわれない。会の名称として用いられることがある。会の名称としてのみ用いられる形としては、「歩こう会」のように「(よ)う」を伴う形がある。
02 共通の目的を持つ人々が組織する団体。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 職場で差別にあったら、[差別をなくす]会に相談するといい。
会社の男たちは、勝手に、[花子を結婚させない]会というのを結成していた。
備考 [S]中に主語はあらわれない。[S]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。団体の名称としてのみ用いられる。
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*かお 区分数 07
03 心理的な状態がそこに反映されるところとしての「かお01」。また、その様子。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 先輩に「もう帰っていいですか」と言ったら[あきれた]顔をされてしまった。
Sト文例 太郎はホームベースを駆け抜けると、ピッチャーを睨みつけて[どんなもんだという]顔をした。
太郎は質問者の方を見て、[「一体何が言いたいのか」という]顔をした。
太郎は[もう{どうでもいい/たくさんだ}という]顔になった。
副文例 私が駅に着くと、太郎は[待ちかねた]顔で「やあ」と言った。
太郎は[{もうどうでもいい/たくさんだ}という]顔で、「早くしてくれ」と言った。
太郎は[どんなもんだという]顔でピッチャーを睨みつけた。
太郎は[一体何が言いたいのか]という顔で質問者の方を見た。
備考 [Sという]は文末制限なし(ただし「た」形になることが多い)。[副詞句として用いられた場合も、[Sという]は文末制限なし(ただし「た」形になることが多い)。副詞句として用いられた場合、[Sという]は[Sといった]の形になることが多い(例:太郎は[信じられないといった]顔で私の顔を見ていた。)。
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*かかく 区分数 01
01 商品の価値を金額で表したもの。
連体被修飾用法2 備考 「[100円という]価格」のような形で用いられることがある。
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*かくにん 区分数 02
01 物事をはっきり確かめること。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [その人が間違いなく丸罰社長本人であるという]確認が済むまでは中に通してはいけない。
[いざとなったら親会社が負債を肩代わりしてくれるという]確認さえとれれば何も問題はない。
[太郎が事件当時現場を離れていたという]確認さえとれればよい。
備考 「との」可。「とする」可。「かの」可。(例:[その人が丸罰社長本人であるかどうかの]確認がまだできていない。)
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*かくりつ 区分数 02
01 数的に表される、ある事象が起こる可能性の度合い。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 こうすれば、[自由電子が格子と衝突する]確率が最大になる。
[さいころを2回振ったとき、出た目の和が4より大きい]確率を求めなさい。
備考 [S]中には形容詞述語文があらわれることがある。
02 ある事象が起こる可能性。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [生まれてくる子どもが四つ子である]確率は低い。
[人質の救出がうまくいく]確率は決して大きくはない。
[その筆跡が彼女のものである]確率は低い。
備考 [S]中には名詞述語文、形容詞述語文があらわれることがある。
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*かげ 区分数 13
04 物事の、表面には現れない側面。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [発展途上国の公害問題が{深刻化している/深刻化した}]陰には、先進国による公害輸出がある/あった。
副平叙 ~た
副文例 [優良団体として表彰された]陰で、組織ぐるみの不正が行われていたのだ。
12 暗い雰囲気や曇った表情。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 あの頃のあなたの顔には、いつも[何かにおびえる]かげが浮かんでいた。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*かじ 区分数 01
01 建物や山林などが燃える災害。また、建物や山林を燃やしてしまう火。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 [横浜市で五日未明、アパートが全焼した]火事を調べていた鶴見署は、太郎を放火の疑いで逮捕した。
副平叙 ~た
副文例 [横浜市で五日未明アパートが全焼した]火事で、鶴見署は太郎を放火の疑いで逮捕した。
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*かず 区分数 03
02 「かず01」によって表される、独立して存在の認められる物や切り離して捉えることのできる動きについてどれだけ多い(少ない)かを示す度合い。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [今度の地震で犠牲となった]数は5000を越えた。
[レコードを削除する]数をここで指定してください。
[彼がかき集めてきた]数はそれほど多くなかった。
備考 「[100という]数」、「[100個という]数」のような形で用いられることがある。
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*かたち 区分数 05
03 物事の表面に現れている様子。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 彼をうちの会社で引き受けるに当たっては、[こちらからお願いして来てもらう]形にしよう。
今度の事件では、[報道側もいっぱい食わされた]形だ。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 彼をうちの会社で引き受けるに当たっては、[こちらからお願いして来て{いただく/いただいた}という]形をとりました。
副平叙 ~る,~た
副文例 丸罰社長は、[業績不振の責任を取らされる]形で、社長の座を降りた。
丸罰社長は、[社長の座を降りるという]形で、業績不振の責任をとった。
彼らは2人とも、[父親の意志を継いだ]形で、学問の道を歩んでいる。
[こちらからお願いして{来てもらう/来てもらった}という]形で彼を引き取った。
[こちらからお願いして来てもらう]形で、太郎を引き取った。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*かたぶつ 区分数 01
01 まじめで融通がきかないこと。また、その人。
連体被修飾用法2 S文例 あいつは[酒もたばこもやらない]堅物だ。
備考 [S]中には叙法表現(「ない」)があらわれる。
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*かたわら 区分数 03
02 人や物のすぐそば。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [一本のくすのきの大木がそびえる]かたわらに記念碑が立っている。
副平叙 ~る
副文例 [息子がすやすやと寝息をたてる]かたわらで、母は執筆を続けていた。
03 [連体修飾部分で表される]ある物事と並行して、[後続の部分で表される]ある物事も行われていることを示す。
連体被修飾用法2 副平叙 ~る
副文例 [会社に勤める]傍ら夜学にも通っています。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*かだい 区分数 03
02 教育的な観点から、それをすべきとして与えられた問題。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 今年の夏休みは、[両親が子供のころのこの町の様子を聞いて作文に{まとめる/まとめなさい}という]課題がでた。
備考 「との」可。「とする」不可。[Sという]中に主語はあらわれない。[Sという]中には叙法表現(命令形)があらわれることがある。
03 将来の解決が期待される困難な問題。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト疑問 ~るか
Sト文例 新しい経営陣には、[市場の変化に見合った社内改革を断行しなければならないという]課題が突き付けられている。
[今年度中に経営を黒字に転換させるという]課題はとても達成できそうにない。
人間の脳は、[いかにして計算量の爆発的な増加を防いで適切に情報を処理するかという]課題にどうにかうまく対処できているらしい。
備考 [Sという]中には叙法表現(「なければならない」)があらわれることが多い。[Sという]中に主語はあらわれない。「との」不可。「とする」不可。
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*かち 区分数 02
01 ものの値打ちや大切さ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この品は、[牛が十頭買える]価値がある。
02 あることを行なう意義。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 それは[わざわざ出掛けて見に行った]価値があった。
その小説は[一度読んでみる]価値がある。
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*かめん 区分数 02
02 虚偽をおおいかくすもの。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 彼らが[世界の安定と平和を維持するという]仮面のもとで行なってきたことは、実際には自国の利益のために他国を追随させることだったのだ。
備考 「との」可。「とする」不可。「[霊験あらたかな祈祷師という]仮面」のような形で用いられることが多い。
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*かるさ 区分数 12
01 重量が小さいこと。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 その荷物は、[私でも持ち上げられる]軽さだった。
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*かん 区分数 01
01 物事を考えたり調べたりしないで直感的に感じとる能力。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 テニスが上達するには[相手の返してくる球のコースをいち早く読みとる]勘が必要だ。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*かんかく 区分数 02
01 目・耳・鼻・舌・皮膚などを通して受け取った刺激で生じる意識現象。また、刺激を受け取る機能。
連体被修飾用法2 Sト文例 尖ったもので皮膚を刺激すると[痛いという]感覚が起こる。
備考 「との」不可。「とする」不可。[Sという]中には形容詞があらわれる。
02 物事の美醜・善悪などについて感じ取る心の働き。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 現代人は[古いものを大切にする]感覚を失っている。
どうやら彼は[友達の家に遊びにいく]感覚でいたらしい。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [こんなちゃちなプラスチック板に3000円は高い、という]感覚が一般の消費者にはある。
最近の若い連中には[「もったいない」という]感覚がないのか。
[いつも誰かに見られているという]感覚が女性をきれいにするというのは本当ですか。
[とにかくなんでも作れば売れるという]感覚がうちの経営陣にはまだあるらしい。
大学に受かったばかりの頃には,[これで将来は約束されたという]感覚でいた人が多かった。
副平叙 ~る
副文例 [お友達の家に遊びにいく]感覚で,気楽に参加して下さい。
[とにかくなんでも作れば売れるという]感覚で経営を続けても,うまくいくはずがない。
備考 [S]中には主語はあらわれない。[Sという]中には名詞述語文,形容詞述語文があらわれることがある。「との」不可。「とする」可。
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*かんけい 区分数 04
01 人や組織同士のつながりや関わり合い。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 太郎と次郎は[家族ぐるみで互いに家を訪問しあう]関係だ。
太郎と私は[丸罰高校野球部でバッテリーを組んだ]関係です。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 太郎と次郎は[ともに同じ先生の指導の下で学んだという]関係があった。
太郎と次郎は[それぞれ事件の加害者と被害者であるという]関係を持っている。
彼と私は、[私が彼の患者である一方、彼が私のクライアントであるという]関係がもう長いこと続いている。
備考 [S]中に主語はあらわれない。[S]中には名詞述語文があらわれることがある。「との」不可。「とする」不可。「[医者と患者という]関係」のような形で用いられることがある。
02 ある物事と他の物事との関連性。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 基礎研究と応用技術は[互いに補完しあう]関係にある。
Sト平叙 ~る
Sト疑問 ~る
Sト文例 [新聞勧誘員の態度の良し悪しが新聞の内容に対する評価に影響するという]関係が、ある調査によって明らかにされた。
[ある動物が減ればその天敵も減り、決して滅ぼされてしまうことはないという]関係が自然界にはある。
基礎研究と応用技術は[どちらが主でどちらが従であるかという]関係にあるのではなく、相互に影響しあいながら発展していくものである。
備考 [S]中に主語はあらわれない。[Sという]中には名詞述語文があらわれることがある。[Sという]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。「との」不可。「とする」不可。
03 二者間に想定される、相対的なつながり。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 集合AとBは、[AがBを包含する]関係にある。
Sト平叙 ~る
Sト文例 集合AとBは[AがBを包含するという]関係にある。
[直角三角形の斜辺の長さの二乗は他の二辺の長さの二乗の和に等しいという]関係が存在する。
備考 [S]中には形容詞述語文があらわれることがある。「との」不可。「とする」不可。
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*かんしょく 区分数 02
02 何かを見たり聞いたりしたときに得られる感じ。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 現地に入って、[早ければ来週早々にも結論が{出る/出そうだ}という]感触を得た。
担当者は[いよいよ市場が動きだしたという]感触を述べた。
先生の態度から、[私の研究テーマに賛成していないという]感触を得た。
叔母とゆっくり話してみたところ、[やはりこの人が{実の母なのではないか/実の母らしい/実の母に違いない}という]強い感触があった。
備考 [Sという]中には叙法表現(「ない」、「そう」、「ではないか」、「らしい」、「に違いない」)があらわれることがある。「との」可。「とする」不可。
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*かんゆう 区分数 01
01 あることをするように勧め、誘うこと。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 [「絶対に損はさせません」という]勧誘に乗って数百万円のゴルフ会員権を買ってしまった。
[「リゾートマンションは値上がりが確実ですから利殖としても最高です」という]勧誘に乗ってしまった。
[「この土地は必ず値が上がります」という]勧誘をはねつけた。
備考 「との」可。「とする」不可。[Sという]中には引用符があらわれることが多い。[Sという]中には叙法表現(「~ませんか」、「ません」、「から」)があらわれることが多い。
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*きかく 区分数 01
01 あることを実現するための詳しい段取りを立てること。また、その立てられた段取り。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [現職国会議員を呼んで話を聞く]企画はスケジュールの都合で急きょ中止になった。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [計算機用の辞書を作って出版するという]企画がいよいよ具体化しつつある。
これは[自分達の手でこの町をきれいにしようという]企画です。
備考 「との」不可。「とする」不可。[S]中、[Sという]中に主語はあらわれない。[Sという]中には叙法表現(「(よ)う」、「たい」)があらわれることがある。
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*きかん1 区分数 01
01 ある物事が行われたり、成り立ったりすることによって特定される時間の幅。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [申し込みを受け付ける]期間は22日から30日までです。
あなたの年金が少ないのは[あなたが保険料を納めなかった]期間が長かったからです。
備考 [S]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。
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*きたい1 区分数 01
01 将来の望ましい結果や状態をあてにして待つ思い。また、そういった思いを持つこと。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 [年内にも法案は通過するだろうという]期待が与党にはあった。
[太郎に頼めば何とか{なる/なるだろう/なるのではないか/なるかもしれない}という]期待が私たちにはあった。
[ぜひメダルを{取ってきてほしい/取ってきてもらいたい}という]皆の期待が、彼女には大変な重荷になっていた。
企画会議の席上、社長は[新製品の発売をシェア拡大の足掛かりにしたいという]期待を表明した。
大統領の談話は、[自国の安全は自国の力で守るべきだという]期待を表明したものと受け取られている。
[彼は一流大学の出身だから、きっと仕事もできるはずだという]我々の期待は見事に裏切られた。
[サラリーマンたるもの、一度仕事の手順を覚えたらあとは言われなくてもなんでも自分で判断して処理するものだという]期待が、うちの上司にはある。
備考 [Sという]中には叙法表現(「だろう」、「のではないか」、「かもしれない」、「てほしい」、「てもらいたい」、「たい」、「べき」、「はず」、「もの」)があらわれることが多い。「との」可。「とする」不可。「Sと期待も大きい」「Sと期待を寄せる/つなぐ/高める/かける」のような場合、「との」による連体修飾構造とはならず、「と」となるのが普通。
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*きねん 区分数 01
01 事にふれて思い出すべきものとして残しておくもの。また、記憶のよすがとして残しておくもの。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 [二人で初めて旅行に行った]記念の品を、太郎は捨ててしまった。
副平叙 ~た
副文例 [子どもが小学校に入学した]記念に、庭に木を植えた。
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*きねんび 区分数 01
01 ある重要な出来事を記念するために定められた、その出来事にちなんだ日。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 今日は[二人が知り合った]記念日です。
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*きばん 区分数 01
01 物事の成立を支える根底となる部分。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [このような問題が話し合える]基盤が当時の日本にはなかった。
[このような問題をみんなで話し合える]基盤が当時の我が社にはなかった。
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*きふう 区分数 01
01 ある集団や社会に特有の考え方や雰囲気。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この土地は、[男女が互いにいたわり合う]気風が強い。
Sト文例 この土地は、[何でも行政に頼るのではなく、自分たちの力で何とかしようという]気風が強い。
備考 [Sという]中には叙法表現(「(よ)う」)があらわれる。「との」不可。「とする」可。「[質実剛健という]気風」のような形で用いられることがある。
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*きほん 区分数 01
01 物事のおおもとや本質となる事柄。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 平和こそ、[私たちが自由に活動できる]基本です。
Sト平叙 ~る
Sト文例 監督は、[「ボールは両手で取る」という]基本を強調した。
備考 「との」可。「とする」不可。
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*きゅうじょう 区分数 01
01 困りはてている状態。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 [食べるものを買うお金もないという]彼の窮状を、見て見ぬふりをしていることはできなかった。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*きらい 区分数 02
02 (行動や考え方などの)あまり好ましくない傾向。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 太郎はすばらしい研究者だが、[自分の業績を鼻にかける]嫌いがあるのが玉に傷だ。
彼の最新の論文は、[出版社側の事情で今一つ論点を明確にできなかった]嫌いがあるが、それでもさすがに彼だと思わせる内容のものに仕上がっている。
太郎はすばらしい研究者だが、[うぬぼれが強すぎる]嫌いがあるのが玉に傷だ。
備考 [S]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。
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*きろく 区分数 02
01 文章や映像などによって、ある事柄を写し残すこと。また、その写し残されたもの。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 [太郎が懸賞小説に応募した]記録が残っていた。
[大量のPCBがこの辺りに埋められた]記録がある。
Sト平叙 ~た
Sト文例 [文禄三年に検地が施行されたという]記録が残っている。
備考 「との」可。「とする」可。「かの」可。(例:[誰が作戦を指揮したかの]記録は残っていない。)
02 競技などの成績や結果、特に、注目すべき内容の成績や結果。また、それを残すこと。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 このパーティーは[冬のチョモランマにこれまで誰も通ったことのないルートから登頂するという]記録を打ち立てた。
備考 [Sという]中に主語はあらわれない。「[69連勝という]記録」のような形で用いられることがある。
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*きんがく 区分数 01
01 いくらと値を示された金銭の量。
連体被修飾用法2 備考 「[百万円という]金額」のような形で用いられることがある。
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*きんじょ 区分数 02
01 話者のいるところやその他の基準となる場所の近くの場所。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [太郎が住んでいる]近所に、寺があった。
副平叙 ~る
副文例 [太郎が住んでいる]近所で、火事があった。
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*ぎもん 区分数 02
01 答えがわからないという思い。また、答えが与えられるべきものとして提示された事柄。
連体被修飾用法2 Sト疑問 ~るか,~たか
Sト文例 [地震がなぜ起こるのかという]疑問に、この本は明快に答えてくれる。
[嵐でもないのになぜ舟が沈没してしまったのかという]疑問が残る。
備考 「との」可。「とする」不可。
02 ある事柄の真偽や判断の適切性を疑わしいと思う気持ち。
連体被修飾用法2 Sト疑問 ~るか,~たか
Sト文例 [節税対策は今年は実現しないのではないかという]疑問がつのる。
[実際彼は約束の場所に行かなかったのではないかという]疑問がある。
[いったいこれは何なのだという]疑問の声があがった。
[テロリストにまで政治亡命を認めるのは{どうか/いかがなものか}という]疑問がある。
[このやり方で本当に良かったのかという]疑問が残る。
備考 [Sという]中には叙法表現(「のではないか」、「はどうか」、「はいかがなものか」)があらわれることが多い。「との」可。「とする」不可。「かの」可。(例:[このやり方で本当に良かったのかの]疑問が残る。)
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*くせ 区分数 06
01 ある人が頻繁にする、無意識で無意味な動き。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [人前でおならをする]癖だけは直してくださいね。
Sト平叙 ~る
Sト文例 あの子は[緊張するとつい人前でも爪を噛んでしまうという]癖があります。
備考 「との」不可。「とする」不可。[S]中、[Sという]中には主語はあらわれない。
02 繰り返し行なわれた結果、習慣となった行動。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この地に引越してもう3ヶ月になるのに、[毎朝5時に起きる]癖がいまだに抜けない。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [特に意図もなく外出して家を留守にするという]癖はぜひ改めてください。
備考 [S]中、[Sという]中には主語はあらわれない。「との」不可。「とする」不可。
03 その行動をせずにはいられなくなる傾向。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 太郎には[すぐにうそをつく]癖がある。
Sト平叙 ~る
Sト文例 太郎には[人の物なら何でも借りて返さないという]癖もある。
その国には、[何かと他国の内政に干渉したがるという]癖がある。
備考 「との」不可。「とする」不可。[S]中、[Sという]中には主語はあらわれない。[Sという]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。
06 [「連体修飾部+くせ+に」や「連体修飾部+くせ+して」の形で]後続の部分で表される内容が、連体修飾部で表されるものにとって似つかわしくないことを示す。
連体被修飾用法2 副平叙 ~る,~た
副文例 [何もわかっていない]くせに、偉そうなことを言うんじゃない。
お前は[普段遊んでばかりいる]くせに、試験の成績が悪いと人にあたるんだから。
彼は[打算的な]くせに、妙に抜けたところがある。
[本当は声をかけてみたい]くせに。
あいつは[体は小さい]くせに力だけは滅法強い。
[さんざん世話になった]くせに、今さら何を言うか。
備考 「くせに」は「くせして」の形で用いられることがある。[S]中には名詞述語文、形容詞述語文があらわれることがある。[S]中には叙法表現(「ない」「たい」)があらわれることがある。「くせに」「くせして」で文が終ることがある。
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*くち 区分数 06
05 生活していくための落ち着き先。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 叔父が[働く]口を世話してくれた。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
06 ある人やものが、[連体修飾部で表される]ある範疇に含まれることを示す。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 彼は[相当にいける]口だ。
彼らも[戦時中であれば袋叩きにあった]口だ。
彼らも[若い頃に相当遊んだ]口だ。
あの子も[運の悪い]口だね。
私も[甘いものには目がない]口です。
丸罰堂も、[昨年来の骨董品ブームで客の絶えない]口だ。
備考 [S]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。[S]中には形容詞述語文があらわれることがある。
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*くろう 区分数 02
01 苦しい思いをさせられること。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [この年になって学生の名前を覚える]苦労は並大抵のものではない。
[3人の子供を男手ひとつで育てた]苦労を彼は一生忘れないでしょう。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [大酒呑みの亭主を持つという]苦労に彼女は耐えている。
彼は[食べ物がない子供時代を過ごしたという]苦労を経験している。
備考 [S]、[Sという]中に主語はあらわれない。「との」不可。「とする」不可。
02 あることを達成するために、苦しみながら色々な努力をすること。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [昼も夜も研究にうちこんできた]苦労がついに実を結んだ。
[一人でコンサートの企画と運営を手掛ける]苦労は並大抵のものではない。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [金メダル獲得のため人の倍練習したという]苦労があった。
[毎朝5時起きでトレーニングに励むという]苦労の甲斐あって、太郎はみごとに金メダルを獲得した。
備考 「との」不可。「とする」不可。[S]中、[Sという]中には主語はあらわれない。
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*グループ 区分数 03
01 ある目的のために作られた集団や組織。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [外国人を呼んで一緒に英語の勉強をする]グループが、この大学にもあります。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
03 ある基準や観点によりものや事柄を分類して作られた集まり。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [その新しい理論の有効性を追究しようとする]グループが結集して研究会を開いた。
[最初の質問に「はい」と答えた]グループは別室に連れて行かれた。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*けいか 区分数 02
01 ものごとの成り行き。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [S氏が知人から賄賂を受け取った]経過がはっきり示された。
[脳こうそくで倒れた太郎がリハビリをしながら社会復帰をめざす]経過がテレビで放映される。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 両事件とも[検察側が目撃者の証言をうのみにして起訴したもののくつがえされ、結局は公判が維持できなくなるという]経過をたどっている。
新社長の決定をめぐっては、[現社長派が推す田中氏支持と会長派の推す中田氏支持に社内が二分され、結局無派閥の山中氏におはちがまわったという]経過があった。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*けいかく 区分数 01
01 ある物事を行うための方法や手順などを前もって考えること。また、その考え。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 市では[できれば10月から工事に取り掛かり、今年度中には完成させたい]計画だ。
[赤字が出た場合には甲社と乙社が折半して負担する]計画になっています。
[この町にゴルフ場を作る]計画が発表された。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [町外れにゴルフ場を作り、道路を整備し、中心部にはリゾートホテルやレジャー施設を建て、得られた利益で市が病院を建てるという]計画が進行している。
[この町にゴルフ場をつくろうという]計画は町民の反対にあってあえなく挫折した。
備考 「との」可。「とする」は「(よ)うとする(計画)」のみ可。[S]中には叙法表現(「たい」)があらわれることがある。[Sという]中には叙法表現(「(よ)う」)があらわれることがある。
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*けいせき 区分数 01
01 ある出来事が起きたことを示すもの。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [それがどれほど困難な仕事であるかを当事者が理解している]形跡がないのだ。
[外部から人がはいってきた(ような/らしい)]形跡は見られない。
Sト平叙 ~た
Sト文例 [この辺りに広い照葉樹林がかつてあったという]形跡はない。
備考 [S]中には叙法表現(「ような」、「らしい」)があらわれることがある。「との」不可。「とする」不可。
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*けってい 区分数 03
01 (人や組織が)意思や物事への対処の仕方などを決めること。また、それが決まることや、その決められた内容。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 裁判所は[申し立てを棄却する]決定を下した。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [公聴会には役員全員が参加するという]総会の決定に不満を抱く会員も多かった。
[署名は有効であるという]決定が出された。
[新たな対策は取らないという]委員会の決定を上司から聞かされた。
備考 「との」可。「かの」可。(例:[捜索活動を中止するかどうかの]決定はこれからだ。)「とする」可。[S]中に主語はあらわれない。[Sという]中には叙法表現(「ない})があらわれることがある。[Sという]中には名詞述語文があらわれることがある。
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*けってん 区分数 01
01 不十分で補わなければならない点。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 綿には、[摩擦に弱い]欠点がある。
この土壌には、[雨が降ると発芽が極端に悪くなる]欠点がある。
Sト平叙 ~る
Sト文例 このソフトウェアには、[変換効率が悪いという]欠点がある。
彼には、[余計なことをぺらぺら喋り過ぎるという]欠点がある。
備考 「との」不可。「とする」不可。[S]中、[Sという]中には形容詞述語文があらわれることがある。
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*けむり 区分数 01
01 物が燃えるときに生じる、炭素を多く含む気体。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 このあたりでは夕方になるとそこここで[煮炊きをする]煙が立ちのぼる。
備考 [S]中には通常主語はあらわれない。
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*けんとう 区分数 01
01 よく調べて、それでよいかどうか考えること。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この会社でも[社内の連絡に電子メールを導入する]検討を始めた。
備考 [S]中に主語はあらわれない。「かの」可。(例:[電子メールを導入すべきかどうかの]検討が始まった。)
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*げんかい 区分数 01
01 物事の、この先はないという境界。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この環境は、[人間が我慢できる]限界を超えている。
Sト平叙 ~る
Sト文例 どんなに親しい間柄でも、[これ以上は許せないという]限界がある。
この方法には、[本体の温度が上がり過ぎるという]限界がある。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*げんてん 区分数 02
01 物事の出発点で基本となるところ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 作者の個性が[よい作品を生み出す]原点です。
Sト平叙 ~る
Sト文例 政治家は、[すべての人が健康で文化的な生活を営める環境をつくるという]原点に立ち戻って考えるべきだ。
政治家は、[すべての人が健康で文化的な生活を営めるようにするには何をすべきかという]原点に立って政策を立案すべきだ。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*げんど 区分数 02
02 物事のこの先はないという境界。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この大きさが、[人間の目で確認できる]限度です。
常識からいって、この辺が[許される]限度でしょう。
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*げんば 区分数 04
01 事故や事件が起きた場所。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 [現金輸送車が襲われた]現場から不審な男が逃げていくのが目撃されている。
02 事故や事件が起きているところ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [市長が現金を受け取る]現場を目撃しました。
[犯人が少女をナイフで脅している]現場を捕まえた。
備考 [S]中にあらわれる動詞は「ている」形になることがある。
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*こうしき 区分数 02
02 (数学や物理学などで、)どんな数についても成り立つ一般法則を数学的な記号を用いて書き表した式。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [2次方程式の解を求める]公式は簡単な計算で導き出せます。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*こころ 区分数 05
03 (考え、感情、意志など)「こころ01」の活動の表れと捉えられるもの。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 子供達は、祖父母の死にであったりペットの世話をしたりすることを通じて、[生命をいつくしむ]心を育てていく。
[彼が恵まれていて羨ましいと思う]心がある間は、君は誰からも認められないよ。
Sト平叙 彼は、[友に裏切られ誰を信じてよいのか分からないという]心から、自暴自棄な行動に走ってしまったのです。
04 奥深い情緒。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
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*こたえ 区分数 05
01 呼び掛けや挨拶に対する応答や返事。
連体被修飾用法2 Sト文例 名前を呼ぶと、[はいという]答えがあった。
備考 [Sという]中には一語文など、主語+述語の形をなさない文があらわれる。「との」不可。「とする」不可。
03 問い掛けに対して自分の考えを返すこと。また、その考え(を記入したもの)。
連体被修飾用法2 Sト文例 社長に来年の事業計画を問いただしたが、[「今は何とも言えない」という]答えを繰り返すばかりだった。
備考 [Sという]は文末制限なし。「との」可。「とする」可。
05 知識を試すために作られた問題や学問的な懸案を解いて得た結果(が記入されたもの)。
連体被修飾用法2 備考 「[3という]答え」のような形で用いられることがある。
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*こんきょ 区分数 02
01 判断や行動の正当性を支える事実。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 彼が[太郎が犯人ではないかと疑う]根拠は何なのですか。
[私たちがあなたがたの活動を取り締まる]根拠は刑法第726条です。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [彼が徳川家康の子孫であるという]確かな根拠でもあるのですか。
[名字が徳川で、名古屋で生まれたという]根拠があります。
備考 「との」不可。「とする」可。
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*サイズ 区分数 01
01 衣服や器具などの大きさ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [分厚い本がすっぽり入る]サイズのかばんが欲しい。
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*さいそく 区分数 01
01 早くするようにせきたてること。また、その要求。
連体被修飾用法2 Sト文例 [早く借金を{返してくれ/返してほしい}という]催促が彼からあった。
[早く借金を返すようにという]催促が彼からあった。
備考 「との」可。「とする」不可。[Sという]中には叙法表現(命令形、「たい」、「ように」)があらわれる。[Sという]中には主語はあらわれない。
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*さいちゅう 区分数 01
01 [連体修飾部で表される]ある物事がさかんに行われているとき。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 彼が来たのは、[私たちが旅行の準備で忙しい]最中だった。
彼が来たのは、[私たちが旅行の準備をしている]最中だった。
副平叙 ~る
副文例 [私たちが旅行の準備で忙しい]最中に突然彼が訪ねてきた。
[私たちが旅行の準備をしている]最中に突然彼が訪ねてきた。
備考 [S]中には形容詞述語文があらわれることがある。
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*さき 区分数 11
09 移動の目標となる場所。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 彼は[行く]先も告げずに出ていってしまった。
[彼が婿入りした]先は大きな旅館です。
副平叙 ~た
副文例 彼は[旅行に出かけた]先で大変な事件に巻き込まれた。
備考 「一行は[{行く}/{行った}]先々で熱烈な歓迎を受けた」のように「先々」の形で用いられることがある。
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*しぐさ 区分数 01
01 ある種の評価を伴う、人や動物の動作や身振り、態度。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [赤ちゃんがおもちゃをとろうとして手を伸ばす]仕草はなんとも言えずかわいらしいものです。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [ふりむきざまに笑いかけるという]彼の仕草は、一度見たら忘れられません。
勝負球のカーブを見逃した打者は[「とても手がでない」という]仕草をしながら苦笑した。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*しせつ 区分数 03
01 公共的な目的のために造られた建物や備えつけられたもの。また、それを運営する組織。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この町でも[新生児外科手術ができる]施設が増えてきている。
この町にも[一流の芸術に触れることができる]施設がようやくできた。
03 何かの目的のために建物や設備を設けること。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [不燃性粗大ゴミを処理する]施設が操業を開始した。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*した1 区分数 09
01 ある基準となるところより相対的に低いところ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [富士山が美しく霞んだ]下に大きい欅林が並んでいるのが見える。
[計算機がおいてある]下に書類が隠してある。
副平叙 ~る
副文例 [私が勉強している]下で弟たちが騒いでいた。
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*したく 区分数 01
01 ある目的を果たすために必要な準備をすること。また、その準備。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [旅行に行く]支度はもうできたのかな。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*してい 区分数 02
01 特定の人・場所・時間・事物などを、それとはっきり定めること。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 このエディターは今のところ[バックアップを{作る/作らない}]指定になっている。
Sト平叙 ~る
Sト文例 このエディターは今のところ[バックアップを{作る/作らない}]という]指定になっている。
備考 [S]中、[Sという]中には主語はあらわれない。[S]中、[Sという]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。「との」不可。「とする」不可。「かの」可。(例:[バックアップを作るか作らないかの]指定はファイルメニューで行う。)
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*してき 区分数 01
01 大切なことや、欠点などを相手に気付かせるために、具体的に示すこと。また、その示された事柄。内容。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [市長の発言には高齢者に対する配慮が{欠けている/欠けていた}という]太郎の指摘は、あながち的外れでもない。
[その雑誌には女性を蔑視した記事が多いという]指摘が多数の読者からあった。
[論文の数が少ない研究者が能力がないということには必ずしもならないという]指摘には反論できなかった。
[論点が曖昧だいう]指摘を査読者から受けて、論文を全面的に書き改めた。
備考 [Sという]中には形容詞述語文、名詞述語文があらわれることがある。[Sという]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。「との」可。「とする」可。
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*しどう 区分数 01
01 教え導くこと。また、そのためのやり方や内容。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この授業では、アメリカの映画を素材にして[生の英語を聴き取る]指導を行っています。
文部省は、[備品管理の適性化を求める]指導をした。
Sト文例 [変なアルバイトなど{やめてしまいなさい/やめるように}という]担当教官の指導を太郎は黙殺し続けた。
本校では[酒やたばこの誘いにはノーと言おうという]指導を続けています。
たばこを吸った生徒に対しては[謹慎させるという]指導を行っています。
備考 [S]中、[Sという]中に主語はあらわれない。「との」可。「とする」不可。[Sという]中には叙法表現(命令形、「ように」、「(よ)う」)があらわれることがある。
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*しめい 区分数 01
01 果たすべき仕事や任務。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 彼らは[社長の意志を全社内に浸透させる]使命を帯びている。
Sト平叙 ~る
Sト文例 あなた方には[神の御心を人類に伝えるという]使命があることを忘れてはなりません。
備考 [S]中、[Sという]中に主語はあらわれない。「との」不可。「とする」不可。
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*しゅみ 区分数 02
01 職業や専門としてではなく楽しみでする事柄。また、その範囲。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 彼には[切手を集める]趣味がある。
Sト平叙 ~る
Sト文例 彼は[切手を集めるという]趣味を楽しんでいる。
備考 [S]中、[Sという]中には主語はあらわれない。「との」不可。「とする」不可。
02 ものの良さを感じとる能力や好みの傾向。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 私には[ビールをコーラで割って飲む]趣味はありません。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [建物の外部の装飾に陶板を利用するという]趣味がこの時代の工芸的なものへの憧れを物語っている。
備考 [S]中、[Sという]中には主語はあらわれない。「との」不可。「とする」不可。
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*しゅやく 区分数 03
03 物事の中心となる人や物。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [景気をここまで回復させた]主役は消費の伸びだ。
[相場を引っ張る]主役が、このところめまぐるしく交替している。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*しょうめん 区分数 05
03 「しょうめん01」と正対する方向や位置。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 この大学には、[門を入った]正面に創立者の胸像がある。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*しょくぎょう 区分数 01
01 生計をたてるために日常している正式の仕事。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 将来は[頭を使う]職業に就きたい。
以前は、[古紙や古布を回収する]職業の人がいた。
備考 [S]中に主語はあらわれない。「[弁護士という]職業」のような形で用いられることがある。
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*しるし 区分数 07
02 指示や合図などを一目でわかるように、形に表したもの。
連体被修飾用法2 Sト文例 青は[すすめという]しるしです。
ディレクターが腕をぐるぐる回しているのは[もう時間切れだという]しるしです。
備考 [Sという]中は文末制限なし(ただし平叙文、命令文に限られる)。「との」不可。「とする」不可。
03 ある概念を象徴するもの。シンボル。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [この会社に所属している]しるしが、その人の胸についていました。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 これは[この国が英連邦に所属{している/していた}という]印です。
備考 [S]中に主語はあらわれない。「との」不可。「とする」不可。
04 真心や相手に対する配慮のあらわれ。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 これは[私が貴方の厚意に{感謝している/感謝していた}という]しるしです。
副平叙 ~る,~た
副文例 [貴方と知り合えた]しるしにこれを贈ります。
[貴方に感謝している]しるしにこれを贈ります。
備考 「との」不可。「とする」不可。
05 物事や現象が起こる前兆。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 高潮は[台風が来る]しるしです。
Sト平叙 ~る
Sト文例 これは[大災害が近々起こるという]しるしです。
[雲が厚くたれこめているという]不吉なしるしが出ているのが大変気になります。
備考 「兆し」「前兆」「前触れ」の方が自然。「との」不可。「とする」不可。
07 あることが確かに行われたことを示す形跡。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [犯人が立ち寄った]しるしは何一つ残されていない。
これこそ[彼がこの秘密結社の会員である]しるしだ。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [縄文人は弥生人とは{違う/違った}という]しるしがここにある。
[フン族はアジア人{である/であった}という]しるしがここにある。
副平叙 ~た
副文例 [契約が成立した]しるしに、ここにサインをお願いします。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*しんけい 区分数 03
03 精神の力や働き。特に、物事に対処するときの支えとなる精神的な力。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [相手が当惑するようなことをわざと口にする]神経がどうにも理解できない。
[こんなときにそんなことが言える]あの人の神経を疑ってしまう。
備考 [S]中には通常主語があらわれない。
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*じかん 区分数 06
02 「じかん01」の流れに沿った、ある一点から一点までの長さ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 いそがしくて[検査に行く]時間がなかったのです。
[バスが空いている]時間を見計らって出かけることにした。
副平叙 ~る
副文例 [その店が開いている]時間には会社にいなければならない。
03 「じかん01」の流れのある一点。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 もう[電車が来る]時間だ。
[父が帰ってきた]時間が遅かったので、その日は何も話せなかった。
05 「じかん02」のうち特に、学校の授業などが行なわれることによって限定されるとき。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 今は[皆さんが各自で自習する]時間です。
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*じゃくてん 区分数 01
01 そのものの弱いところ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この機械には[使用法を間違えるとすぐに故障する]弱点がある。
今の体制には、[緊急時の出動要請に応じられない]弱点がある。
Sト平叙 ~る
Sト文例 この機械には、[使用法を間違えるとすぐに故障するという]弱点がある。
今の体制には、[緊急時の出動要請には応じられないという]弱点がある。
備考 「との」不可。「とする」不可。[S]中、[Sという]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。
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*じゅんかん 区分数 03
03 物事が一定の順序をもって何度も繰り返すこと。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [サラ金に支払うためにサラ金から借りる]循環を二年も続ければ、借金は相当なものになる。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [車があるから都市が拡大し、都市が拡大するからまた車が必要になるという]循環を断ち切ることが必要です。
備考 「との」可。「とする」不可。
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*じゅんび 区分数 03
01 あることをするための条件をととのえること。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 太郎は[次の都知事選に出馬する]準備を進めていた。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
03 あることにそなえて決心・覚悟をしておくこと。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 太郎は[新しい母親を迎える]心の準備がまだできていなかった。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*じょうけん 区分数 03
01 物事の実現や成立に大きく関わる要因。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [種が芽を出す]条件はすべて揃っている。
[種が芽を出しやすい]条件を作ってやろう。
Sト文例 この植物は[水はけがいいという]条件に恵まれたところでないと育たない。
備考 「との」不可。「とする」不可。[S]中には「やすい」、「にくい」があらわれることがある。[Sという]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。[Sという]中には、名詞述語文、形容詞述語文があらわれることがある。
02 物事の決定や成立の前提として加えられた制限。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [学生に本を貸す]条件を次のように決めた。
難民の中には、特殊な技術をもっているなど、[移住が認められやすい]条件の者も多い。
Sト平叙 ~る
Sト文例 この番組に参加するには、[今までに離婚した経験があるという]条件がつく。
この番組に参加するには、[今までに結婚した経験がないという]条件がつく。
副平叙 ~る
副文例 [三日以内に返す]条件で本を借りた。
[他の人に又貸ししない]条件で本を借りた。
[三日以内に返すという]条件で本を借りた。
[他の人に又貸ししないという]条件で本を借りた。
備考 「との」可。「とする」不可。[S]は「やすい」「にくい」を伴うことがある。[Sという]は叙法表現(「ない」)を伴うことがある。[S]中には「やすい」「にくい」があらわれることがある。[Sという]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。[Sという]中には名詞述語文、形容詞述語文があらわれることがある。副詞句の場合、[S]中、[Sという]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。
03 ある環境に元から備わっており、人の活動や物事の成立に影響を与える事柄。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 [コンビニエンスストアが近くにあるという]条件が気に入って、この部屋を借りることに決めたのでした。
備考 「との」可。「とする」不可。[S]中には主語はあらわれない。
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*じょうしき 区分数 01
01 ある社会において人々が共有し、行動や判断の規準とする知識。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 [地球は太陽の周りを廻っているという]常識がこの国で一般化したのは約30年前だ。
[葬儀では黒い服を着るものだという]常識くらいはちゃんと頭に入れておいて欲しいものです。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*すうじ 区分数 04
02 物事の程度を数量化した値。
連体被修飾用法2 備考 「30グラムという数字」「5%アップという数字」という形で用いることがある。
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*すえ 区分数 07
02 [連体修飾部で表される]ある物事の行われた結果。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 これは、[3日間悩んだ]末の結論です。
[私も考えた]末の結論ですから、そう簡単に引き下がれないのです。
副平叙 ~た
副文例 [候補者選びに難航した]末(に)、ようやくA氏の擁立が決まった。
[あれこれ議論があった]末、結局A氏を擁立することになった。
備考 [S]中に主語があらわれることはまれ。
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*すきま 区分数 03
01 物と物との間の、空いている空間。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 通勤電車では[新聞を読む]隙間もない。
[雲の切れた]隙間に星が見えた。
02 物事と物事の合間の、空いている時間。
連体被修飾用法2 副平叙 ~た
副文例 [母親がちょっと目を離した]すきまに子どもが道に飛び出した。
03 心などの充足されていない部分。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 新しい生活にすっかりなじんでいるので、もうこのような[不安の生じる]すき間はありません。
備考 「心のすき間」の方が普通。
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*すじ 区分数 08
05 物語など、話の一連の内容。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 この物語は[悪代官に妻を奪われた若侍が代官の罪をあばいて妻を取り戻すという]筋です。
備考 「との」不可。「とする」不可。
06 道義的に正しく、一貫性のある考えや態度。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この問題は、[我々部外者がとやかく{言う/言うべき}]筋のものではない。
備考 [S]中には叙法表現(「べき」)があらわれることがある。
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*スピード 区分数 03
01 物体の移動や運動の速さの度合い。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [新幹線が走る]スピードは段々速くなってきた。
備考 「[時速20キロという]スピード」のような形で用いられることがある。
02 速い「スピード01」。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [いま発車したかと思うとすぐ次の駅に着いてしまう]スピードにただただ驚くばかりだった。
Sト平叙 ~る
Sト疑問 [いま発車したかと思うとすぐ次の駅に着いてしまうという]スピードにただただ驚くばかりだった。
備考 「[時速300キロという]スピード」のような形で用いられることがある。
03 物事の進行する速さの度合い。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 放牧が盛んになるにつれて[緑地が砂漠に変わる]スピードも速くなっていった。
アナウンサーは、[話す]スピードを緩めた。
備考 「[結審から判決まで4日という]スピード判決」のような形で用いられることがある。
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*すんぜん 区分数 03
01 ある事態やときがおとずれるすぐ前。
連体被修飾用法2 副平叙 ~る
副文例 父は、[息を引き取る]寸前、私に「ありがとう」と言った。
我々は[爆発が起こる]寸前に、建物から逃げ出した。
03 ある好ましくない事態になる、すぐ前の状態。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この協会は一時[財政が破綻する]寸前まで追い込まれていた。
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*すんぽう 区分数 02
02 計画の段取り。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 [そこへ彼が現れるという]寸法だった。
備考 「との」可。「とする」不可。
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*ず 区分数 03
02 [連体修飾部や直前の要素で表される]ある光景や対象を写した絵画。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この出版社の本の表紙には[ひつじが寝そべっている]図が描いてある。
03 [連体修飾部で表される]ある印象的・非日常的な光景。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [30を過ぎた大人が人前でけんかしている]図なんて、みっともなくて見られたものではない。
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*せいせき 区分数 02
01 ある課題の達成の程度。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 彼は[今月の表彰者になれる]成績をあげた。
02 「せいせき01」のうち、特に学校などの学業における評価。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [彼の実力を過小評価した]成績が、要録に記載されていた。
太郎は、[学校推薦の枠内に十分入れる]成績を修めた。
備考 「[十人中九位という]成績」のような形で用いられることがある。
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*せいやく 区分数 01
01 制限や条件をつけて自由な活動を妨げること。また、活動に対する制限や条件。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 [候補者が10人以上いないと政党として認められないという]制約が、泡沫候補の乱立を促進している。
太郎の計画には、[気象条件に大きく制約されるという]制約がある。
この雑誌には[論文の長さを参考文献も含めて10ページ以内に抑えなければならないという]制約がある。
備考 [S]中には叙法表現(「ない」、「なければならない」)があらわれることがある。「との」不可。「とする」不可。
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*せつび 区分数 02
01 ある目的のために備え付けられた物。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この学校には[夜間でも野球の試合ができる]設備がある。
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*せつめい 区分数 02
01 ある事柄の内容や理由などを、他人によくわかるように述べること。また、その述べられた内容、述べ方。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [証人は明日出席するという]説明に納得した議員は殆どいなかった。
[昨日帰国したという]説明を彼から受けました。
[この絵は竹久夢二の若い頃の作品だという]説明はどうも嘘くさかった。
[この機械は他社の製品よりも日本語処理が速いという]説明が購入の決め手となった。
備考 [Sという]中には形容詞述語文、名詞述語文があらわれることがある。「との」可。「とする」可。
02 物事の本質を明らかにし、秩序立てて述べること。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [アルツハイマー症候群はアルミニウムが脳内に取り込まれることによって生じるという]説明が提示された。
[地震が起こるのは海底火山の活動のためだという]説明がかつては有力だった。
[この地域で人肉食が行われた背景には蛋白源の枯渇があったという]彼の説明を受け入れる人類学者は必ずしも多くはない。
備考 [Sという]中には名詞述語文があらわれることがある。「との」可。「とする」可。「かの」可。(例:この論文は[権力者の神格化がなぜ起こるかの]説明が十分ではない。)
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*せまさ 区分数 03
01 幅や面積などが小さいこと。
連体被修飾用法2 Sト文例 私の部屋は、[こたつも置けないという]狭さです。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*せりふ 区分数 02
01 劇に登場する人物が言うものとしてつくられた言葉。
連体被修飾用法2 Sト文例 [生きるべきか、死ぬべきかという]せりふを思い出す。
[何が彼を死に追いやったのかという]せりふがよくない。
備考 [Sという]は文末制限なし。[Sという]中には引用符があらわれることが多い。「との」不可。「とする」不可。
02 日常会話の中の、わざとらしかったり、感情を強く刺激するようなものだったりして、特に印象に残るような言葉。
連体被修飾用法2 Sト文例 太郎は、[「お前も早くちゃんとした仕事を探せよ」という]せりふを残して去っていった。
備考 [Sという]は文末制限なし。[Sという]中には引用符があらわれることが多い。「との」不可。「とする」不可。
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*せわ 区分数 02
01 あれこれと面倒をみること。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 犬は[餌をやったり散歩に連れて行ったりする]世話が大変だ。
私は長年にわたって[若い男性がお嫁さんを見つける]お世話をさせていただいております。
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*せんとう 区分数 02
02 活動を率先して行う立場。また、そういう立場にある人。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [保守派を排除する]先頭に立っていたのが彼だ。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*ぜんてい 区分数 01
01 ある考えや説を展開させるための基本となる事柄。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 彼が帰国を望んでいるということが[彼を日本に呼び戻す]前提になる。
彼が帰国を望んでいるということが、[この計画が実現する]前提だ。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [博士課程の学生はひまだという]前提が、そもそも間違っているのです。
彼の議論は、[ソ連の崩壊によって冷戦の時代は終わったという]前提に立っている。
副平叙 ~る
副文例 教官たちは[人事は教授会の専権事項だという]前提で交渉に臨んだ。
彼は、[ソ連の崩壊によって冷戦の時代は終わったという]前提で論を進めている。
備考 「との」可。「とする」不可。[Sという]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。
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*そうがく 区分数 01
01 全部を合計した金額。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 [太郎が横領した]総額は一億にも上るとみられている。
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*そうどう 区分数 01
01 大きな騒ぎやもめ事。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 [機関投資家が一斉にドル買いに走るという]騒動が起こった。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*そくど 区分数 03
01 運動中の物体の単位時間における位置の変化を表す量。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [物体が落下する]速度は非常に速い。
03 物事の進展する速さの度合い。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [世界の人口が増える]速度は年々速くなっている。
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*そと 区分数 08
02 屋外や戸外。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 [ガラス一枚隔てた]外は猛吹雪だった。
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*そば2 区分数 02
01 [連体修飾部で表される]ある活動・出来事の直後。
連体被修飾用法2 副平叙 ~る,~た
副文例 子供は、[親が掃除をする]そばから部屋を汚していきます。
[危ないから気をつけてと言われた]そばから転んでしまった。
備考 「~そばから」の形で用いる。
02 ある基準となるところのすぐ近くの場所。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [彼が寝ている]そばに、体温計が置いてあった。
[太郎が倒れ込んだ]そばに駆け寄った。
副平叙 ~る,~た
副文例 [彼女が早口の英語でまくしたてる]そばで、父はきょとんとした顔をしていた。
[太郎が倒れていた]そばで、犬が悲しそうに鳴いていた。
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*たいおう 区分数 02
02 状況の変化や相手に応じてそれにふさわしい行動をとること。また、そのやり方・方法。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 [私企業の救済に国民の税金を融通するという]政府の対応は許せない。
援助要請に関しては[基本的に拒否はしないという]対応を続けています。
備考 [S]中に主語はあらわれない。[S]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。「との」不可。「とする」不可。「[公的資金の投入]という対応」のような形で用いられることがある。
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*たいけん 区分数 01
01 ある物事を、身をもって経験すること。また、その経験。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 娘は幼稚園のおとまり保育で初めて[親と離れて眠る]体験をした。
[3年間営業の現場で顧客と接した]体験は企画部にいったときに大きな財産になるでしょう。
備考 「という」はNPという体験(「小学校入学という体験」)の形になる。
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*たいじゅう 区分数 02
01 体全体の重さ。
連体被修飾用法2 備考 「[45キロという]体重」のような形で用いることがある。
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*たいせき 区分数 01
01 立体が空間に占める大きさ。
連体被修飾用法2 備考 「[3立方センチメートルという]体積」のような形で用いられることがある。
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*たいちょう 区分数 01
01 体の調子。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 今はとても[山登りなどできる]体調ではない。
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*たいど 区分数 03
02 事態や情勢への対処の仕方。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 社長は[社員の要求を無視する]態度に出た。
彼は[娘の結婚を認めない]態度だ。
Sト文例 社長は、[そのような要求は一切呑めないという]態度を貫いた。
[そのうち誰かがどうにかしてくれるだろうという]態度は許されません。
社長は、[事態の成り行きを静観するという]態度に出た。
副文例 社長は、[妥協は一切しないという]態度で交渉に臨んだ。
備考 「との」可。「とする」不可。[S]中には主語はあらわれない。[Sという]は文末制限なし(ただし平叙文に限られる)。副詞句としての用法でも、[Sという]は文末制限なし(ただし平叙文に限られる)。
03 (習慣的な)物事に取り組む姿勢。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 子供には[自分からすすんで学習する]態度を身に付けさせるのが大切だ。
[ビリの子が歯を食いしばって精一杯走り続ける]態度に私たちは感動した。
彼は[困難な仕事を最後まで投げ出さなかった]態度が評価された。
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*タイプ 区分数 02
01 (機械などの)型や型式。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [ワープロソフトがあらかじめインストールされた]タイプのパソコンがよく売れているらしい。
[スイッチを入れると自動的にワープロソフトが立ち上がる]タイプのパソコンが売り出されている。
このエンジンは[有害な排気ガスをほとんど出さない]タイプです。
備考 [S]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。
02 人や物、事物を、ある類似性によってまとめた類型。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 あの投手は[打たせて取る]タイプです。
私は[電車の中でないと本が読めない]タイプなのです。
備考 [S]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。
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*たちば 区分数 04
01 ある人の置かれている社会的な状況や地位。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 私は[それを言う]立場にない。
私は[社長に言われたことは何でもやらなければならない]立場の人間です。
彼は[入社以来ずっと経理畑を歩んできた]立場を利用して横領を企てた。
[交通道徳を指導すべき]立場にある教員が飲酒運転をするとは言語道断だ。
備考 [S]中に主語はあらわれない。[S]中には叙法表現(「ない」、「べき」)があらわれることがある。
03 物事に対する考え方や見方のよりどころ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 彼は一貫して[核兵器の開発に反対する]立場をとってきた。
Sト文例 彼は[遺伝子工学の成果を積極的に臨床に応用すべきだという]立場だ。
彼は、[補償問題はすでに決着済みだという]立場をとっている。
[みずからの言動に責任を負うという]立場からすれば、匿名で投書するということはすすめられない。
副文例 この実験は、[遺伝子工学の成果を積極的に臨床に応用しようという]立場から進められたのだった。
丸罰議員は、[首相と大統領の間に本当に密約があったのかという]立場で/から質問を展開した。
備考 [S]中には主語はあらわれない。[Sという]中には文末制限なし。
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*たてまえ 区分数 01
01 表向きの原則や方針。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [赤字国債は国が全額現金償還する]建前だ。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [赤字国債は国が全額現金償還するという]建前になっている。
学校側は、[標準服は強制ではないという]建前をとっている。
副平叙 ~る,~た
副文例 [機会均等をうたう]建前、女子を採用しないわけにはいかない。
[機会均等を支持した]建前、女子を採用しないわけにはいかない。
備考 「との」可。「とする」可。[Sという]中には叙法表現「ない」があらわれることがある。副詞句としての用法では「建前上」となることが多い。
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*たより 区分数 02
01 手紙等による知らせ。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト疑問 ~るか,~たか
Sト文例 きのう娘から[留学先に無事着いたという]便りが来た。
[次回のこの番組は何を{放送する/放送した}のかという]お便りがたくさん来ました。
太郎から[「今、ドイツにいます」という]便りが届いた。
備考 [Sという]中には引用符があらわれることが多い。「との」可。「とする」不可。
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*たんしょ 区分数 01
01 いたらないところや劣っているところ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 彼には[余計なことをぺらぺら喋り過ぎる]短所がある。
綿には[摩擦に弱い]短所がある。
Sト平叙 ~る
Sト文例 彼には、[余計なことをぺらぺら喋り過ぎるという]短所がある。
彼には、[情にもろいという]短所がある。
備考 「との」不可。「とする」不可。[S]中、[Sという]中には形容詞述語文があらわれることがある。
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*だんかい 区分数 02
02 一連の過程のうちから、ある状況を取り出したもの。また、正しい手順。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 まだ[正式に要請されていない]段階なので、私の口からは何も申し上げられません。
[お話しできる]段階になりましたら、こちらから申し上げます。
次期プロジェクトは[もう発表してもよい]段階に達した。
まだ[正式な要請もない]段階なので、私の口からは何も申し上げられません。
まだ[来年度以降の資金確保の見通しが曖昧な]段階なので、はっきりしたことは何も申し上げられません。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [あと十秒で発射するという]段階になってロケット打ち上げは延期された。
副平叙 ~る,~た
副文例 [来年度以降の資金確保の目処が全く立たない]段階で事業を拡張するわけにはいかない。
[彼が非公式に接触してきた]段階でしかるべき手を打っておくべきだった。
この手の間違いは[伝票に記入する]段階できちんとチェックすれば防げるはずだ。
[正式な要請もない]段階で不用意に発言することは慎むべきだ。
[来年度以降の資金確保の見通しが曖昧な]段階で新しい事業に手をだすわけにはいかない。
[あと十秒で発射するという]段階でロケット打ち上げは延期された。
備考 [S]中、[Sという]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。副詞句としての用法でも、[S]中、[Sという]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。[S]中には形容詞述語文、名詞述語文があらわれることがある。副詞句としての用法でも[S]中には形容詞述語文、名詞述語文があらわれることがある。「との」不可。「とする」不可。
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*だんたい 区分数 02
01 ある目的の遂行のために設立された組織。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [留学生を世話する]団体を結成した。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*ちしき 区分数 01
01 学習や経験を通して得られる知的な内容。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 彼には[調子の悪いコンピュータを直せる]知識などない。
Sト平叙 ~る
Sト文例 そもそも彼には[コンピュータウイルスが人間に付くウイルスとは違うのだという]知識もない。
備考 「との」不可。「とする」不可。[S]中には主語はあらわれない。
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*ちほう 区分数 03
01 国やそれに準ずる広い地域の中の、ある特定の地域。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [成人式を8月に行う]地方もある。
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*ちゅうしん 区分数 07
04 組織や複数の人物の中で、最も重要な人物や部署。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 太郎が[新法制定を求める]中心になった。
[太郎を議長に推す]中心に彼がいた。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*ちょくご 区分数 02
01 ある出来事や時点のすぐ後。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 犯人は、[閉店した]直後を狙って銀行に押し入った。
副平叙 ~た
副文例 [太郎が部屋を出た]直後、中で何かが爆発した。
[太郎が部屋を出た]直後に中で何かが爆発した。
備考 副詞としての用法では「直後に」の形になることがある。
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*ちょくぜん 区分数 02
01 ある出来事や時点のすぐ前。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 犯人は、[社長が会社に入る]直前を狙った。
副平叙 ~る
副文例 [太郎が家に入る]直前、中で誰かの声がした。
[太郎が家に入る]直前に中で誰かの声がした。
備考 副詞としての用法では「直前に」の形になることがある。
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*ちょっかん 区分数 01
01 感覚的に物事を捉える能力。また、その能力による判断。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [そのうち大変なことが起きるという]直感は不幸にも当たってしまった。
[太郎が犯人だという]直感は見事に外れた。
[太郎が犯人ではないかという]直感がどうやら最初から次郎にはあったらしい。
[太郎は誰かに殺されたのだという]直感は正しかった。
[太郎に何かあったという]直感は正しかった。
[これはおかしいという]直感がわたしにはありました。
[太郎は何も知らないのだという]最初の直感が、後々の判断を誤らせることになった。
備考 [Sという]中には叙法表現(「ではないか」、「のだ」、「ない」)があらわれることがある。[Sという]中には形容詞述語文、名詞述語文があらわれることがある。「との」可。「とする」不可。
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*つうこく 区分数 01
01 あることを形式に従って文書などで告知すること。また、その文書。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [話し合いには{応じる/応じない}という]通告があった。
[道路にはみ出していた自動販売機を撤去したという]通告を受け取った。
その会社は[自動販売機を{撤去するように/撤去しろ}という]通告を無視し続けた。
備考 [Sという]中には叙法表現(「ない」、「ように」、命令形)があらわれることがある。「との」可。「とする」可。
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*つうち 区分数 01
01 決定事項などについて、正式に知らせること。また、その知らせ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 我々は[徹底的な調査を求める]通知を手渡した。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [入学金は25日までに{振り込むように/振り込んでほしい/振り込んでもらいたい}という]通知があった。
店長から[一ヶ月後に営業を再開するという]通知があった。
太郎から[転居したという]通知を受け取った。
しばらくして、[もう来なくていいという]通知がきた。
備考 [S]中に主語はあらわれない。[Sという]中には叙法表現(「ように」、「てほしい」、「てもらいたい」、命令形)があらわれることがある。[Sという]中には形容詞述語文があらわれることがある。「との」可。「とする」不可。
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*つうほう 区分数 01
01 あることをある機関に知らせること。また、その知らせ。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [金庫から300万円が盗まれたという]通報があった。
[上級生が下級生から金をまき上げているという]通報があった。
備考 「との」可。「とする」不可。
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*つき 区分数 03
03 一年を12で割った、時をあらわす一区分。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [彼の収入が10万円を越える]月はあまりなかった。
[彼が生まれた]月は11月です。
[彼の収入が一番{多い/多かった}]月は10月です。
副文例 彼の収入は、[多い]月で、12万円前後です。
備考 副詞句としての用法では、形容詞が単独であらわれることが多い。
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*つごう 区分数 03
01 物事をするに当たっての、種々の条件の良し悪し。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [会議に諮る前に社長に見てもらう]都合もあるので、早めに書類を仕上げて欲しい。
備考 「[会議に諮る前に社長にお見せする]都合上、早めに書類を仕上げてもらいたい」のように、「都合上」の形で副詞句として用いられることがある。[S]中に主語はあらわれない。
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*て 区分数 10
04 「て02」を使ってする作業や仕事。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 主人は[ラーメンを作る]手を休めてにっこりした。
備考 [S]中には主語はあらわれない。
08 方策。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 せっかくのチャンスなのに、[これを利用しない]手はない。
郵便が使えないなら、[宅配便で送る]手がある。
[あいつをギャフンと言わせる]手が何かないものか。
Sト平叙 ~る
Sト文例 彼は[自分に都合の悪い質問には一切答えないという]手に出た。
郵便が使えないなら、[宅配便で送るという]手もある。
備考 [S]中、[Sという]中に主語はあらわれない。[S]中、[Sという]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。「との」不可。「とする」不可。
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*ていあん 区分数 01
01 話し合いの場に自分の考えや意見を出し、他の同意を求めること。またその出された考えや意見。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 同国も[航空機に装備する核弾頭を削減する]提案を行った。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [コピー用紙を再利用しようという]提案に反対する人はいない。
同国も[航空機に装備する核弾頭を削減するという]提案を行っている。
備考 S]中、[Sという]中に主語はあらわれない。[Sという]中には叙法表現(「(よ)う」)があらわれることがある。「との」可。「とする」不可。
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*ていこう 区分数 03
01 外からの力にさからい、それを払いのけようとすること。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 この市の都市再開発事業は[土地の売却をこばむという]地権者側の抵抗にあって、大幅な見直しを余儀なくされている。
備考 [Sという]中には主語はあらわれない。「との」不可。「とする」不可。
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*ていど 区分数 03
01 物事の価値や大小などの度合い。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [軽く汗がにじむ]程度の運動が身体にはよい。
[今日この瞬間にくびになっても困らない]程度の蓄えはあります。
人権の概念は、[個人という概念の確立する]程度に応じて成立するものだ。
副平叙 ~る
副文例 当日は[礼を欠かない]程度に身だしなみを整えておくこと。
[沸騰が続く]程度に火力を弱めて下さい。
備考 副詞句としての用法で、[S]中に叙法表現(「ない」)があらわれることがある。
03 だいたいの量や範囲。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 今では一人暮らしにも慣れ、[盆と正月に実家に帰る]程度です。
母が写った写真は少なく、[大学時代に撮ったものが何枚かあった]程度です。
法案に対する賛否はほぼ半々で、[賛成がやや多い]程度です。
Sト文例 向こうの社長と会いはしたが、[「いつかポストが空くことがあったら考えてみよう」という]程度の話しかしてもらえなかった。
副平叙 ~る,~た
副文例 [「そのうち誰かがやってくれるのではないか」という]程度にしか考えていなかった。
[大学院の修士課程を出た]程度では、とても最先端の研究などできない。
[二次方程式が辛うじて解ける]程度では、とても最先端の研究などできない。
備考 [Sという]中には文末制限なし。[S]中には形容詞述語文があらわれることがある。「との」不可。「とする」不可。
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*テーマ 区分数 03
01 芸術作品の、その作品によって表現されていることの中心をなすもの。
連体被修飾用法2 副文例 [「暑い」という]テーマで小話をつくってください。
備考 [Sという]は文末制限なし。[Sという]中には引用符があらわれることが多い。「との」不可。「とする」不可。「[魂の救済という]テーマ」のような形で用いられることがある。
02 論文や議論の主題。
連体被修飾用法2 Sト疑問 ~るか,~たか
Sト文例 今回のシンポジウムでは[直下型地震はなぜ起こるのかという]テーマを取り上げることになっています。
[科学革命とは何だったのかという]テーマは、私には難しすぎる。
副平叙 ~るか,~たか
副文例 先生には[直下型地震はなぜ起こるのかという]テーマでお話をしていただくことになっています。
彼は[科学革命とは何だったのかという]テーマで学位論文を書いた。
備考 [Sという]中には引用符があらわれることが多い。「との」不可。「とする」不可。「[産業革命の歴史構造という]テーマ」のような形で用いられることがある。
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*てじな 区分数 01
01 秘密の手段を用いて不思議なことを起こし、人を楽しませる芸。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [人間の胴体を二つに切断する]手品は実際はそんなに難しくない。
Sト平叙 ~る
Sト文例 彼は[シルクハットの中からハトが飛びだすという]手品を見せてくれた。
彼は[紙くずを一万円札にかえるという]手品がおはこだ。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*てつがく 区分数 02
02 自らの行動や思考の基本となる、根本的な考え方。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 [経験科学的な研究は仮説を立てることから始まるという]哲学が彼の学問の全体に浸透している。
彼は[科学の進歩と民主的な社会は不可分であるという]哲学を披瀝した。
その編集者は、[碩学に対しても無名の若手に対しても同じように{接する/接するべし/接しなければならない}という]哲学を実践し続けた。
その作家は[滅びゆくものほど美しいという]哲学を作品に結晶させた。
国王は[土の恵みは土に返せという]哲学のもとに、砂漠の緑化事業に莫大な資金を投じた。
備考 [Sという]中には叙法表現(「べき」、「なければならない」、命令形)があらわれることがある。[Sという]中には形容詞述語文、名詞述語文があらわれることがある。「との」可。「とする」可。
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*てまえ 区分数 05
01 それを見ている者の正面で、その人により近いところ。
連体被修飾用法2 副平叙 ~る
副文例 電車は[踏切に差しかかる]少し手前で急停車した。
02 [連体修飾部で表される]ある事態が生じる直前の状態。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 うちの会社は[不渡りを出す]一歩手前までいった。
副平叙 ~る
副文例 うちの会社は[不渡りを出す]一歩手前で何とかふみとどまった。
備考 [S]中に主語はあらわれない。「一歩」「少し」「ちょっと」などの修飾語句があらわれることがある。
03 他人に対する自分の立場や体裁。
連体被修飾用法2 副平叙 ~る,~た
副文例 [人から先生と呼ばれる]手前、彼も学校の近くでは普通に振る舞っている。
[いつでも力になると言った]手前、露骨に嫌な顔をすることもできない。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*てんかい 区分数 05
01 議論や試合などの情况や場面が次々に動いていくこと。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 外国為替市場は[日銀の介入をきっかけに円が急騰する]展開となった。
Sト平叙 ~る
Sト文例 外国為替市場は[日銀の介入をきっかけに円が急騰するという]展開になった。
備考 「との」不可。「とする」不可。
05 数学で、多項式の積を和の形にすること。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 私の息子は[積を和の形にする]展開がやっとできるようになった。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*てんき 区分数 02
02 良好な「てんき01」。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 今日はとても[布団が干せる]天気ではない。
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*てんさい 区分数 02
01 生まれつき、すぐれた才能を持っている人。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 彼は[なにげない仕草から相手の心を読み取ることができる]天才でした。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*てんじ 区分数 01
01 人々に見せるために、物を並べて示すこと。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [ひな人形の歴史をたどる]展示は、何度見ても飽きることがありませんでした。
[ひな人形の歴史をたどった]展示は、何度見ても飽きることがありませんでした。
備考 [S]中には主語はあらわれない。
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*テンポ 区分数 03
02 規則的な動きややり取り・動作の繰り返しが続くときの進み具合い。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 あの人は[話す]テンポがよい。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
03 状況の変化の進み具合い。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 現代は[物事が展開する]テンポがかつてないほど速い時代です。
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*デマ 区分数 01
01 うわさとして広まっている根拠のない話。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [社長が急病で倒れたという]デマが社内に流れた。
[火星人が襲ってくるという]デマを信じた人も多かった。
備考 「との」可。「とする」不可。
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*でんごん 区分数 01
01 人を介して相手に意志や用件を伝えること。また、その言葉。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 太郎さんから、[明日帰りますという]伝言がありました。
次郎さんには[書類はすべて提出しておきましたという]伝言をお願いしておきました。
備考 「との」可。「とする」不可。[Sという]中には叙法表現(「ほしい」、「たい」、命令形)があらわれることが多い。
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*でんせつ 区分数 02
01 古くから伝承され、広く信じられてきた人の一生や物事の成り立ちなどにまつわる話。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [彦星と織姫が天の川で年に一度会うという]伝説がある。
[この沼で鬼が水浴びをしたという]伝説が残っている。
備考 「との」不可。「とする」不可。
02 有名となり、語り継がれてきた逸話。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [太郎は一晩で一升瓶を十本あけるという]伝説まで生まれた。
[太郎は一人で十人のラグビー選手をなぎたおしたという]伝説もある。
備考 「との」可。「とする」不可。
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*でんぽう 区分数 01
01 電信による知らせ。また、電信によって送られた文書。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 姉から[父が入院したという]電報を受け取った。
弟からは[金を送れという]電報がきた。
太郎から[明日着くという]電報が届いた。
備考 「との」可。「とする」不可。[Sという]中には叙法表現(命令形)があらわれることがある。
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*とうしょ 区分数 02
01 管理する組織や新聞などのメディアに苦情や意見などを文書に書いて送ること。また、その文書。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [偏差値だけでなく課外活動も評価として考慮することを求める]投書が一教師から送られて来た。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [うちの課でも不正が行われているという]投書が送られてきた。
[残業手当が突然カットされたという]投書が今日届いた。
備考 「との」可。「とする」不可。[S]中に主語はあらわれない。
02 新聞に載った読者の意見。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [消費税率アップに反対する]投書を目にすることが最近多くなった。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [女性にも過労死の可能性はありうるという]投書は反響を呼んだ。
[大臣の無責任な答弁に憤りを感じたという]投書を見かけた。
備考 [S]中に主語はあらわれない。「との」可。「とする」不可。
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*とうばん 区分数 01
01 順に入れかわってする仕事の番にあたること。また、その仕事の番に当たっている人。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 今日は太郎が[うさぎにえさをやる]当番にあたっている。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*とくいせい 区分数 01
01 そのものに特有の他とは異なる特殊な性質。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 日本語には,[漢字,平仮名,片仮名,ローマ字などいくつかの表記の方法を併せ持つという]特異性がある。
備考 「との」不可。「とする」不可
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*とくしょく 区分数 01
01 他のものにはなく、それだけが持っている性質。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 この機械は、[日本語処理が速いという]特色を持っている。
この機械は、[誰でも簡単に操作できるという]特色を持っている。
この機械は、[操作が簡単だという]特色を持っている。
備考 「との」不可。「とする」不可。[Sという]中には形容詞述語文、名詞述語文があらわれることがある。
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*とくちょう 区分数 02
01 他のものと比べてとくに目立つ点や性質。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 電熱線は、[高温に耐える]特徴がある。
Sト平叙 ~る
Sト文例 イチゴは[大きさや色つやが市場価格を左右するという]特徴を持つ。
大都市の住人には、[支持政党のない人が多いという]特徴がある。
こういう形の手の人には、[細かい作業が苦手だという]特徴がある。
備考 「との」不可。「とする」不可。[Sという]中には形容詞述語文、名詞述語文があらわれることがある。
02 特にすぐれた点や性質。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 彼には、[人がいやがることをすすんでする]特長がある。
Sト平叙 ~る
Sト文例 このコピー機は、[インクの量が従来の半分ですむという]特長を持つ。
このモデルには、[日本語処理が速いという]特長がある。
このコピー機は、[操作が簡単だという]特長を持つ。
備考 「との」不可。「とする」不可。[Sという]中には形容詞述語文、名詞述語文があらわれることがある。
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*とちゅう 区分数 04
01 ある出来事や状況がまだ終わらずに続いているとき。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 彼はまだ[宿題をしている]途中です。
今はまだ[データの入力が行われている]途中だ。
副平叙 ~る
副文例 [データを入力している]途中で機械の電源を切ってはいけません。
[家に帰る]途中で忘れ物に気がついた。
太郎は、[病院に運ばれる]途中、内臓出血で死亡した。
[データの入力が行われている]途中で電源を切ってはいけません。
02 移動の目標にまだ至らないところにある場所。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 銀行は[駅に行く]途中にある。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*となり 区分数 02
01 話者のいるところや、その他の基準となる場所の横で、一番近いところ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 彼は[板壁一枚隔てた]隣の部屋に隠れていた。
彼は[道をはさんだ]隣のビルに入っていった。
副平叙 ~る,~た
副文例 [私たちが麻雀をしている]隣で彼はすやすやと眠っていた。
彼は[一軒おいた]隣で喫茶店をやっていた。
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*とりきめ 区分数 01
01 協議してあることを定めること。また、その決められた内容。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [いざというときには、銀行が資金援助をする]取り決めになっている。
Sト平叙 ~る
Sト文例 彼と私の間には、[お互いに相手の立場を可能な限り尊重するという]取り決めがある。
彼と私の間には、[お互いに相手の仕事のやり方には口出しをしないという]暗黙の取り決めがある。
備考 「との」可。「とする」不可。
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*とりくみ 区分数 02
01 問題解決のために努力すること。また、その姿勢。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [行政をガラス張りにする]取り組みが求められている。
Sト文例 [行政をガラス張りにしようという]知事の取り組みが実を結びつつある。
備考 [S]中、[Sという]中には主語はあらわれない。[Sという]中には叙法表現(「(よ)う」)があらわれる。「との」不可。「とする」可。教育関係の文献では、「[からだを動かす]とりくみ」「[好き嫌いをなくす]とりくみ」のような形で用いられることがある。
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*どうき 区分数 01
01 あることを決意したり行ったりするときの直接の原因・理由や目的。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 太郎には[次郎を殺す]動機がない。
[太郎が次郎を殺した]動機が知りたい。
Sト文例 太郎は、[次郎を困らせてやりたいという]動機から、次郎の靴を隠した。
備考 [Sという]中には叙法表現(「(よ)う」「たい」)があらわれる。[Sという]中には主語はあらわれない。「との」可。「とする」不可。
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*どうし 区分数 03
01 何らかの点で同じ点を持つ複数の人や物など。
連体被修飾用法2 S文例 だれでも、はじめは[知らない]同士です。
副平叙 ~た
副文例 旅行には、[好きな]同士で出かけます。
[いとこより離れた]同士では、会うこともまれです。
備考 [S]中には主語はあらわれない。[S]中には、叙法表現(「ない」)があらわれることが多い。[S]中には、形容詞述語文、名詞述語文があらわれることが多い。
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*どじょう 区分数 02
01 何かを育てる場としての土地。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この土地を改良して、何とか[まともに稲が育つ]土壌にしたい。
02 ある事態を生み出す基盤。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [独創的な研究者が育つ]土壌が日本には欠けていると言われている。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [企業と政治家が利益誘動を通じて癒着するという]土壌がなくならない限り、金権政治もなくならないだろう。
備考 「との」不可。「とする」不可
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*ドラマ 区分数 02
01 テレビやラジオで放送されることを目的とした劇。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [本物の玉手箱を開けて若返った浦島太郎が悪を滅ぼす]ドラマなど見たいとは思わない。
[浦島太郎が、亀をいじめるにせ浦島をやっつけた]ドラマの方が、まだ面白かった。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 この劇団は、[本物の玉手箱を開けて若返った浦島太郎が悪を滅ぼすという]ドラマを上演した。
この劇団は、[源義経は中国に渡って大帝国を築き上げたという]ドラマを上演した。
備考 「との」不可。「とする」不可。ただし、ノンフィクションを意図して作られた作品の場合、「た」形に限り「とする」可。
02 劇的な出来事。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 X高校は、[息詰まる投手戦の末、Y選手の代打サヨナラホームランでZ高校を下すという]ドラマを演じた。
備考 「との」不可。「とする」不可
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*どりょく 区分数 01
01 ある目的を達成するために、力を尽くすこと。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 彼のオリジナルな研究成果を支えているのは[時流に流されない]努力です。
この建物の改修に当たっては[できるだけ外見をもとのままに残す]努力が払われた。
[事件の全貌を明らかにした]彼の努力を無にしてはならない。
Sト平叙 ~る
Sト文例 新聞記者は[読者に問題の本質を理解させようという]努力を怠ってはならない。
読者に問題の本質を理解させるには、[綿密な取材を積み重ねるという]努力が必要だ。
読者に問題の本質を理解させるには、[綿密な取材を怠るまいという]努力が必要だ。
物理学は[惑星の運動を法則的に理解したいという]努力を基盤として成立した。
備考 [S]中、[Sという]中に主語はあらわれない。[S]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。[Sという]中には叙法表現(「(よ)う」、「まい」、「たい」)があらわれることがある。「との」不可。「(よ)うとする」となる場合に限り、「とする」可。
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*ないよう 区分数 03
02 著者や話者が伝えようとしている事柄。また、その深さ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [太郎が講演会で話した]内容を次郎が要約して紹介してくれた。
[明日の講演会で話す]内容を知っておいていただきたいのです。
太郎は社長に、[会社の運営を批判する]内容の手紙を書いた。
Sト文例 「食糧難はますます深刻化するという]内容の講演があった。
[報道機関に爆発物を送りつけたという]内容の匿名の電話があった。
[あした会社に出てこられるかという]内容の電話がはいった。
備考 [Sという]は文末制限なし。「との」可。「とする」可
03 あることに関するこまかい情報。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 彼は、[道端に投げ捨てられた空き缶を拾い、鉄とアルミに分け、リサイクル施設に運ぶという]内容のボランティア活動にたずさわっていた。
備考 [Sという]中には主語はあらわれない。「との」不可。「とする」不可
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*なか 区分数 15
01 物の内部や、外部と区切られた空間。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [ブラインドで{仕切った/仕切られた}]中に人が隠れていた。
[木が生い茂る]中に鞄が落ちていた。
[ラードを熱した]中に小松菜を入れて炒めてください。
ラーメンは、[水とカンスイを混ぜた]中に小麦粉を入れてこねてつくります。
[狭い]中に大勢の人が閉じ込められていた。
副文例 [狭い]中で飼われていた象は病気になった。
備考 [S]中には形容詞述語文があらわれることがある。「狭い中」とは言うが「広い中」とは言わない。
04 平面上の、外部と区切られた空間。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 [黒い線で{囲んだ/囲まれた}]中に数字がたくさん書き込んであった。
[一面に田んぼが広がる]中に家が一軒立っていた。
06 組織や集団の内部。
連体被修飾用法2 副文例 [こんなに狭い]中では恋人を探すこともままなりません。
備考 [S]中には形容詞述語文があらわれる。
07 ある過程を伴う物事や一続きの内容をまとめたものの一部分。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [将来の夢を熱っぽく語る]中に、何としてでも今の生活から抜け出したいという彼の願いが読み取れた。
副平叙 ~る,~た
副文例 [日本の将来を論じた]中で、彼は次のような提言をしている。
彼は「主題」という用語を、[建築物の設計を論じる]中で使っている。
備考 [S]中には主語はあらわれない。
08 [連体修飾部で表される]ある物事や状態が継続している状況下。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [人々が新しい価値観に戸惑う]中にあって、彼は水を得た魚のように旺盛な執筆活動を展開した。
[世論がこぞって参戦を支持した]中にあって、彼の論調は異彩を放っていた。
[若者受けを狙った薄っぺらなドラマが{目立つ/多い/少なくない}]中にあって、彼の作品は人間の強さと弱さを描くことに徹していた。
[弾丸が飛び交う]中を全速力で走りつづけた。
副平叙 ~る
副文例 本日は[暑い]中をお集まりいただき、ありがとうございました。
[大勢の孫が見守る]中で彼は静かに息を引き取った。
[暗い]中で本を読むと目を悪くします。
[今では訪れる人も少ない]中で、この木は毎年美しい花を咲かせる。
[予算の増額が困難な]中であえて新規事業に踏み切る理由は何ですか。
[国民の支持が得られない]中でこれ以上今の路線を推し進めることはできない。
[お忙しい]中、時間を割いてくださり、ありがとうございました。
[連日30度を越す]中、クーラーなしの生活は体に堪えた。
[住民の不安が高まる]中、ついにその山は火を噴いた。
[震災の記憶も生々しい]中、警察と消防署の協力で避難訓練が行われた。
[教育関連の予算がマイナスシーリングを続ける]中(で)、防衛予算だけは高い伸びを保っている。
[男子大学が無くなってしまった]中(で)、女子大は奇跡的に再生した。
[若者受けを狙った薄っぺらなドラマが{目立つ/多い/少なくない}]中(で)、彼の作品は人間の強さと弱さを描くことに徹していた。
備考 [S]中には形容詞述語文、名詞述語文があらわれることがある。[S]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。
09 [文脈や連体修飾語であらわされる]ある範囲内について、言及が行われることを示す。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [私が11本見た]中に日本映画は3本あった。
これは[「春」と題された]中の一句です。
副平叙 ~る,~た
副文例 [テニスラケットにいろいろ種類がある]中で、一番の売れ筋はこれです。
[長年ラグビーを見てきた]中で、こんなに面白い試合を見たのは初めてだ。
13 [連体修飾部で表される]ある性質・属性が顕著であるが、他の性質・属性もあることを示す。
連体被修飾用法2 副平叙 ~る,~た
副文例 [どことなくひょうきんな雰囲気が漂う]中に激しい情熱が感じられる作品に仕上がりました。
彼女の踊りには[ゆったりした]中にも力強さが感じられます。
彼の言うことには[矛盾に満ちた]中にもなにがしかの真理を衝いた面があった。
さすがに名人の作だけあって、[重厚な]中にも暖かみがある。
[厳しい]中にも愛情のあふれる指導が続いた。
備考 [S]中には形容詞述語文、名詞述語文が現れることが多い。「[S]中にも」のように助詞「も」を伴うことが多い。「[S]中に(も)」で副詞相当になることが多いが、形容詞相当になることもある。(例:運転再開の知らせを聞いた乗客は[うんざりした]中にもほっとした表情を見せた。)
15 物事が生じたり成立したりする背景や環境。
連体被修飾用法2 副平叙 ~る
副文例 [みんなで話し合いを進めていく]中でやがて結論が出るでしょう。
[研究が進む]中で少しずつ問題点が明らかになってきた。
[予算の増額が難しい]中、我々の計画も中断を余儀なくされた。
[予算の増額が困難な]中、我々の計画も中断を余儀なくされた。
[社長の了解が得られない]中、結局我々の計画は断念せざるをえなかった。
備考 [S]中には、形容詞述語文、名詞述語文があらわれることがある。[S]中には、叙法表現(「ない」)があらわれることがある。
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*ならわし 区分数 01
01 ある社会やある集団において、古くから受け継がれてきた考え方や行動の様式。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この地方では、[祭りの日に若者がみこしをかついで村中をねり歩く]習わしがずっと続いている。
Sト平叙 ~る
Sト文例 この地方には、[花婿の父が花嫁の後ろで使っていた茶碗を割るという]習わしがある。
この地方には、[成人を迎えた日に父親に酒を贈るという]習わしがある。
備考 [Sという]中には通常主語があらわれない。ただし特定性をもたない主語があらわれることはある。「との」不可。「とする」不可。
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*におい 区分数 02
01 物から発せられる、鼻で感じる刺激。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [ものがこげる]匂いがする。
[魚を焼いた]匂いがなかなかとれない。
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*ニュース 区分数 02
01 新しい出来事や珍しい事についての情報。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 [大江氏がノーベル賞を受賞した]ニュースが新聞の一面を飾った。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [犯人が逮捕されたという]ニュースが今はいってきた。
[明日閣議が開かれるという]ニュースが流れてきた。
備考 「との」可。「とする」不可
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*にんむ 区分数 01
01 特に任命され、果たさなければならない役務。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この犬に、[生存者を探し出す]任務がつとまるのだろうか。
Sト平叙 ~る
Sト文例 この犬は、[がれきの中から生存者を探し出すという]任務を帯びてスイスから派遣されてきたものです。
備考 「との」不可。「とする」不可。[S]中、[Sという]中に主語はあらわれない。
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*ねうち 区分数 02
01 ものの金銭やその代わりとなるもので置き換えられる評価。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この絵には[100万も出して買う]値打ちはない。
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*ねだん 区分数 01
01 商品に付けられた金額。また、サービスに対して支払われる金額。
連体被修飾用法2 備考 「[一台150万円という]値段」のような形で用いられることがある。
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*ねん 区分数 01
01 強く持ち続けている気持ちや思い。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [人を尊敬する]念が深い人は逆に人からも尊敬されるものだ。
Sト文例 私は、[早くこの仕事を終わらせなければいけないという]念にずっととらわれていた。
備考 「との」可。「とする」不可。[S]中に主語はあらわれない。[Sという]は文末制限なし。[S]、[Sという]ともにあまり使われない。
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*ねんれい 区分数 01
01 誕生してからの年数。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 まだ[隠居する]年齢ではない。
気がつくと、[母が私を生んだ]年齢を過ぎていた。
備考 「[三十歳という]年齢」のような形で用いられることがある。
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*のうど 区分数 01
01 液体や気体の中に混じっている物質の濃さの度合い。
連体被修飾用法2 備考 「[50%という]濃度」のような形で用いられることがある。
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*のうりょく 区分数 01
01 物事を行なう力。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 人間は[言葉をしゃべる]能力を持っている。
このプラントは[一日に8キロリットルのアルコールを生産する]能力がある。
Sト平叙 ~る
Sト文例 人間には[言葉をしゃべるという]能力がある。
人間には[言葉がしゃべれるという]能力がある。
備考 [S]中、[Sという]中には主語はあらわれない。「との」不可。「とする」不可。
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*のち 区分数 01
01 現在やその他の基準となる時よりだいぶ経過した時。
連体被修飾用法2 副平叙 ~た
副文例 真実は[彼が死んだ]のちになってようやく明らかになった。
太郎は[ロンドンで数日間過ごした]のち、8月12日に日本に戻ってきた。
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*はいけい 区分数 07
05 事件や出来事の要因となる事柄、事情。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [各国が我が国への要求をエスカレートさせている]背景には、いっこうに減らない貿易赤字がある。
[各国が我が国への要求をエスカレートさせた]背景にはいっこうに減らない黒貿赤字があった。
[前回のプロジェクトで社長の全面的な支持をえられた]背景もあり、今回もスムーズな進展が予想されていた。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [前回のプロジェクトで社長の全面的な支持をえらえたという]背景もあり、今回もスムーズな進展が予想されていた。
彼があそこまで強気で押してくるのには、[社長の全面的な支持を取り付けているという]背景がある。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*はいご 区分数 02
01 人の背中が向いている方や、物の後ろ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [太郎がうずくまっている]背後から、低い声が聞こえてきた。
副文例 [太郎が喋っている]背後で、みんな笑いを噛み殺していた。
02 事件や出来事などに関わりのある、表立って表れない陰の部分。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [少年犯罪が{増えている/増えた}]背後には、組織拡大を目指す暴力団の活動が{ある/あった}。
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*はし 区分数 05
05 [連体修飾部で表される]ある物事や活動の直後。
連体被修飾用法2 副平叙 ~る,~た
副文例 うちの子どもたちはクッキーを[作る]端から食べてしまう。
[注意しなさいと言った]端からもうこんな間違いをして。
[仕事から解放されて寝ついた]端を間違い電話でたたき起こされた。
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*はっぴょう 区分数 01
01 新しい事実や考えなどを広く世間に知らせること。また、その内容。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [計画を断念したという]発表があった。
[公定歩合を引き下げるという]発表があった。
[新しい酵素により、反応速度が上がったという]発表があった。
備考 「との」可。「とする」不可。「Sと発表がある」のような場合、「との」による連体修飾構造とはならず、「と」となるのが普通。
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*はな2 区分数 04
04 物事を感じとる力。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 彼には、[解きやすく、かつ、解く価値のある問題をかぎあてる]鼻がある。
備考 [S]中に主語は現れない。
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*はば 区分数 07
01 ものの横の長さ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この辺りには、[車2台が擦れ違える]幅の道はありません。
備考 「[3cmという]幅」のような形で用いられることがある。
03 時間的な広がり。
連体被修飾用法2 備考 「[2時間という]幅」、「[7時から9時までという]幅」のような形で用いられることがある。
07 ある分野や領域の広さや大きさ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 今回の交渉では、値段に関して[譲歩できる]幅はほとんどない。
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*はら 区分数 05
03 物事に取り組む上での意志や心づもり。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 彼は今回の一件で[辞職する]腹を固めたらしい。
Sト平叙 ~る
Sト文例 どうやらあいつは[自分の失敗を人になすりつけようという]腹らしい。
彼は[社長の座を丸罰氏に譲るという]腹を早くから固めていたのです。
備考 [S]中、[Sという]中に主語はあらわれない。[S]中には叙法表現(「たい」)があらわれることがある。[Sという]中には、叙法表現(「(よ)う」「たい」)があらわれることがある。「との」可。「とする」不可。
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*はんい 区分数 02
01 何らかの形で特定・限定された枠内の場所。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [子どもが行動する]範囲は年齢が上がるにつれて広がっていきます。
備考 「子どもの行動する範囲」の方が自然。
02 ある物事が成り立つことによって他と区別されたまとまりの中。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 社長は、[献金をする]範囲を、有力な政治家だけに絞りたいようだ。
[できる]範囲のことはすべてやりました。
アメリカの要求は、[日本側の譲歩できる]範囲を大幅に越えていた。
Sト平叙 ~る
Sト文例 今回のわたしたちの任務は、[物資の輸送を援助するという]範囲をはるかに超えていた。
副平叙 ~る,~た
副文例 [わかる]範囲で答えてください。
[実行可能な]範囲で計画を立てなさい。
[有毒ガスが発生しない]範囲でできるだけ温度をあげてください。
日本語の文章は起承転結の構造を持つと言われるが、[私が見た]範囲では、かならずしもそうなっていないものが多かった。
備考 [Sという]中に主語はあらわれない。「との」不可。「とする」不可。副詞句としての用法では[S]中に叙法表現(「ない」)があらわれることがある。「範囲で」は「範囲内で」の形で用いられることがある。
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*はんてい 区分数 01
01 いくつかの可能性のある物事について、判断し、一つに決定すること。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~た
Sト文例 [A選手が勝ったという]判定が下った。
備考 「との」可。「とする」可。
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*ばしょ 区分数 03
01 あるものが存在したり、何かが行われたりするところ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [その事故が起こった]場所に私達も連れていって下さい。
[大きな地震が起こる]場所を予測することは比較的やさしい。
02 何かを置いたり、何かを行ったりするために必要なだけの広さの空間。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 うちには[落ちついて本が読める]場所もないのです。
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*ばめん 区分数 02
01 演劇や物語など、一連の話の流れをまとめたものの中のある一つの局面。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 その演出家は、[主役がタンゴを踊る]場面を作った。
[主役がタンゴを踊った]場面は圧巻だった。
Sト平叙 ~る
Sト文例 この劇は、[全員で合唱するという]場面で終わった。
備考 「との」不可。「とする」不可。
02 (日常生活の中の)際立って印象的・特徴的な局面。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 街頭演説では[支持者から「本当に減税をする気があるのか」と突き上げられる]場面もあった。
[被告が検事に対して暴言を発した]場面は初公判以来たびたびあった。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 今日の公判では、[裁判官に注意されて検事が一瞬{たじろぐ/たじろいだ}という]場面もあった。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*ひ2 区分数 09
04 (通常の)1年を365で割った、時の一区分。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 このところずっと[天気が悪い]日が続いている。
[太郎が東京に来る]日が迫っていた。
[太郎が東京に着いた]日は快晴だった。
出張などで[本社に顔を出せない]日が多かった。
副平叙 ~る,~た
副文例 [太郎が東京に来る]日に、次郎もここに来ることになっています。
[太郎が本社に来た]日(に)、営業部ではちょっとした騒ぎが起こった。
[天気がいい]日には、散歩に出ることにしています。
彼が診察する患者の数は、[多い]日で、3人です。
備考 [S]中には形容詞述語文があらわれることがある。その場合には、主語は「の」で表示されることが多い。[S]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。
06 人の想い出の中に残っている、過ぎ去ったとき。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 私たちは、グラスを傾けながら[若き]日を振り返った。
[若い]日の苦労がついに実を結んだ。
この文章には、[在りし]日の丸々さんの姿が生き生き描き出されている。
備考 [S]中に主語はあらわれない。[S]中には形容詞述語文があらわれることがある。[S]中にあらわれる述語は文語の形になることが多い。
09 [連体修飾部で表される]ある物事が実現するとき。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [今日のことをみんなで笑って話せる]日が、いつかきっと来るよ。
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*ひがい 区分数 01
01 損害や危害を被ること。また被った損害や危害。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [家屋が倒壊する]被害は地盤の弱い地域に集中していた。
[商品が盗まれたりした]被害はなかった。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [イネの葉を食い荒らされるという]被害にあった農家も多い。
[この台風で2000戸の家屋が浸水したという]被害が出たと報じられている。
備考 [S]中に「た」形があらわれるのはまれ。「との」不可。「とする」不可。
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*ひがいしゃ 区分数 01
01 損害や危害を受けた人。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 私たちは[農薬のたっぷりかかった野菜を食べさせられている]被害者です。
彼こそ、[太郎に大金をだまし取られた]被害者です。
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*ひげき 区分数 02
01 不幸な出来事や悲惨な人生を題材とする演劇。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 これは[恋人同士が離れ離れになる]悲劇だ。
Sト平叙 ~る
Sト文例 これは[幸福な生活が主人公の死で終わるという]悲劇だ。
備考 [S]中には、悲劇の中のその悲劇の特徴づけとなるような重大な1エピソードが来る。「との」不可。「とする」不可。
02 悲惨なできごと。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [子が養父母や配偶者を捨てる]悲劇が繰り返されている。
[沼が汚濁への道を進んだ]悲劇から我々は何を学ぶことができるのであろうか。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [子供の学校のために父親が単身赴任に追いやられるという]悲劇を生む企業風土を改めなければならない。
[王子が父親を追放したという]悲劇が、この国の歴史の汚点として残ることになった。
備考 [S]中には悲劇そのものの内容が来る。「との」不可。「とする」不可。
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*ひだりがわ 区分数 02
01 話者やその他の基準からみて、左横。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 [玄関を入った]左側に階段があります。
備考 [S]中には主語はあらわれない。「[玄関を入って]左側」の方が普通の言い方。
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*ひだりどなり 区分数 01
01 基準となる物や場所の左横で、一番近いところ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [太郎が座っている]左隣には、次郎がいる。
[太郎が腰を下ろした]左隣には、次郎がいた。
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*ひとこと 区分数 01
01 ほんの少しの言葉。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [事故の責任は彼にあるという]部長の一言が彼女の窮地を救った。
[彼に事故の責任があったという]部長の一言が彼女の窮地を救った。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*ひとまく 区分数 02
01 舞台で行われる演劇で、幕を上げてから下ろすまでの間に演じられる、劇の一区切り。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [主人公が死ぬ]一幕がこの劇の山場だ。
備考 [S]中には一幕の中の重要なエピソードが来る。
02 ある出来事の中の、印象的な一局面。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [演壇上で講師が思わず涙ぐむ]一幕もあった。
[演壇上で講師が思わず涙ぐんだ]一幕が聴衆に共感を与えたらしい。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [演壇上で講師が涙ぐむという]一幕もあった。
備考 「との」不可。「とする」不可。[S]中、[Sという]中の出来事が一幕を構成する。
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*ひなん 区分数 01
01 他人の言動や態度を、悪いと言って責めとがめること。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [A国が武装解除すべきだという]非難が上がっている。
[A国が武装解除すべきだったという]非難が上がっている。
[日本は輸出ばかりしていて他国の製品を買おうとしないという]非難がいろいろな国からあがっている。
備考 [Sという]中には叙法表現(「べき」)があらわれることがある。「との」可。「とする」不可。「Sと非難を受ける/浴びる。」のような場合、「との」による連体修飾構造とはならず、「と」となることがある。
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*ひはん 区分数 01
01 よしあしを評価し、欠陥を指摘すること。また、その内容。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [この措置はプライバシーを侵害するものだという]批判が相次いだ。
調査委員会では[支出が多すぎるという]批判が続出した。
[その結果、語学教育が本来の大学教育から切り離されてしまったという]批判も強まっている。
備考 「との」可。「とする」可。「Sと批判を受ける/浴びる」のような場合、「との」による連体修飾構造とはならず、「と」となることがある。
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*ひみつ 区分数 02
01 他人にあることを故意に知らせないこと。また、故意に知らされない事柄。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [太郎が花子と{付き合っている/付き合っていた}という]秘密を思わず口にしてしまいそうになった。
備考 「との」不可。「とする」不可。
02 限られた人のみが知っている、ある好ましい結果を生じさせる方法やその原因。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [太郎が上司に{受ける/受けた}]秘密は、案外あの底抜けに脳天気な性格に{ある/あった}のかもしれない。
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*ひょうか 区分数 02
01 あるものを優劣・よしあしの面から判断すること。また、その内容。
連体被修飾用法2 Sト文例 彼の成績は[出来が悪いという]評価だ。
[今回の施策は執行部の自己満足に過ぎないという]評価が強い。
備考 [Sという]中には形容詞述語文、名詞述語文があらわれる。「との」可。「とする」可。「Sと、厳しい評価を受ける。」のような場合、「との」による連体修飾構造とはならず、「と」となることがある。
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*ひょうげん 区分数 01
01 考えや思いといった内在的なものを見たり聞いたりできる形に表すこと。また、その表されたもの。
連体被修飾用法2 Sト文例 [「率直な意見交換があった」という]表現に首相の苛立ちが読み取れた。
[不況は終わったという]表現は適切ではない。
この業界の現状はまさに[生き馬の目を抜くという]表現がぴったりだ。
副文例 市長は[「貴重なご意見をありがとうございました」という]表現で、市民団体からの要請を婉曲に断った。
備考 「との」可。「とする」不可。[Sという]は文末制限なし。
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*ひよう 区分数 01
01 なにかをするためにかかる金額。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [新しい体育館を建てる]費用はどれくらいですか。
[太郎が会議に参加する]費用も、皆の協力で何とか集めることが出来た。
[旅館に泊まった]費用が5万円だった。
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*ひろさ 区分数 05
01 幅や面積などの大きさの度合い。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 その道は、[車が一台やっと通れる]広さだった。
02 大きな幅や面積。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 その道は、[車が五台並んで走れる]広さだった。
Sト平叙 ~る
Sト文例 その道は、[車が五台並んで走れるという]広さだった。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*ピーアール 区分数 01
01 広告活動を通じてものごとを広く人々に知らせること。また、それを行うための道具・方法。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 これは[農業の素晴らしさを知ってもらう]PRの一環です。
Sト文例 某社は[この製品は我が社の製品より取り扱いが{易しい/優れている}という]PRを盛んに展開している。
備考 「との」可。「とする」可。[Sという]中には形容詞述語文、「ている」形があらわれることが多い。
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*ふうど 区分数 02
01 その土地の自然環境。
連体被修飾用法2 S文例 日本は湿気が多く、[病害や害虫類の発生しやすい]風土です。
備考 [S]中には形容詞述語文があらわれる。
02 物事の在り方や人々の考え方などに大きな影響を与える、社会全体の風潮。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [自治会長が特定の候補によって集票マシンとして利用される]風土をなくしていかなければならない。
[体罰を容認する]風土を変えていかなければならない。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [金さえあれば何でもできるという]この土地の風土に染まってはいけない。
[みんなで渡ればこわくないという]風土を打破しなければならない。
[会合があれば酒を出すのが当然という]風土を変えていきたい。
備考 [Sという]中には名詞述語文があらわれることがある。[Sという]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。「との」不可。「とする」不可。
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*ふきん 区分数 02
01 ある基準となる場所や物のすぐ近く。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [先生方が作業している]付近には近寄らないように。
[子熊の死体が見つかった]付近を母熊が探し回っている。
副平叙 ~る,~た
副文例 [先生方が作業している]付近で火事が起こったらどうするのですか。
[トンネルを出た]付近でタイヤがパンクした。
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*ふくそう 区分数 01
01 衣服や装身具。または、それを身につけて装った様子。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 あれはどう見ても[仕事をしに行く]服装ではない。
備考 [S]中に主語は現れない。
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*ふくみ 区分数 02
01 明示することを避け、ほのめかすようにして示される意味。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 今回の決議には[経営者側からの干渉を排除する]含みがあった。
Sト平叙 ~る
Sト文例 教育委員会の消極的な姿勢の裏には[各学校の自助努力に期待したいという]含みがあった。
[辞めたければ{辞めればいい/辞めても構わない}という]含みのある発言だった。
発表は[状況次第ではストライキを恒久化させるという]含みを持たせたものとなった。
彼の発言には[自分はどちらの派閥にも属さないという]含みがあった。
備考 [S]中に主語はあらわれない。[Sという]中には叙法表現(「ない」、「たい」)があらわれることがある。[Sという]中には形容詞述語文があらわれることがある。「との」可。「とする」不可。
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*ふるまい 区分数 03
01 人や動物の、(何らかの評価を伴う)行動や態度。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 [ある一定の時間になると、その場にひざまづいて両手を合わせるという]ふるまいをここでは誰もおかしいとは思わないのです。
備考 [Sという]中に主語はあらわれない。「との」不可。「とする」不可。
02 機械や、ものの構成要素などの動きが全体に及ぼす作用。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 [30秒ごとにメッセージを出力するという]マシンの振る舞いを、誰もおかしいとは思わなかった。
備考 [Sという]中に主語はあらわれない。「との」不可。「とする」不可。
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*ふんべつ 区分数 01
01 世間的な物の道理をよくわきまえる能力。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 彼にだって[上司に対してしていいことと悪いことが区別できる]分別はあるだろう。
備考 [S]中に主語はあらわれない。「くらいの」「だけの」を伴った方が自然。
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*ぶじょく 区分数 01
01 相手の人格を傷つけるような行為をして屈辱を与えること。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 私は上司から[みんなの前で裸おどりをさせられるという]侮辱を受けた。
備考 [Sという]中に主語はあらわれない。「との」不可。「とする」不可。「みんなの前で裸おどりをさせるという侮辱を加える」は不自然。
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*ぶたい 区分数 04
03 重要な物事が行なわれる場所や場面。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [古橋が世界記録を塗り替えた]舞台がこのプールだった。
町議会は[原発誘致賛成派と反対派が正面からぶつかり合う]舞台となった。
04 物語や作品の中で、出来事が起こる場所。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 [ホームズが活躍した]舞台をどうしても訪ねてみたくて、はるばるロンドンまで来てしまった。
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*ぶんしょ 区分数 01
01 実務的な内容や考えを、文章の形にまとめたもの。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 我々は[議長の辞任を要求する]文書を議会に提出した。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [彼に事故の責任があるという]文書が参考書類として提出された。
[天保五年十月、越後大工を棟梁として寺を再建したという]文書が蔵の奥から見つかった。
[国も和解に応じて欲しいという]文書が提出された。
備考 [Sという]は文末制限なし(ただし平叙文に限られる)。[S]中に主語はあらわれない。「との」可。「とする」可。
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*へんじ 区分数 03
01 相手からの問い合わせに答えること。また、その内容。
連体被修飾用法2 Sト文例 彼に太郎の居場所を尋ねると、[もう帰ったんじゃないのという]返事が返ってきた。
備考 [Sという]は文末制限なし(ただし平叙文に限られる)。[Sという]中には引用符があらわれることが多い。「との」可。「とする」不可。
02 受け取った手紙の差し出し人に手紙を出すこと。また、その手紙。
連体被修飾用法2 Sト文例 太郎から[元気にしていますという]返事が届いた。
備考 [Sという]の文末は制限なし。[Sという]中には引用符があらわれることが多い。「との」可。「とする」不可。
03 相手の呼びかけなどに言葉やしぐさで答えること。また、その答え。
連体被修飾用法2 Sト文例 患者に名前を呼びかけると、[はいという]返事が返ってきた。
備考 [Sという]中には主語+述語の形をなさない文があらわれることが多い。「との」不可。「とする」不可。
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*ほう 区分数 03
01 社会を統制するために定められた、人の行動に対する基準。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [子供の人権を守る]法を早急に制定してほしい。
Sト文例 [嘱託医は社員の健康状態を逐一上司に{報告しなければならない/報告すべきだ/報告せよ}という]法はない。
備考 [Sという]中には叙法表現(「なければならない」、「べき」、命令形)があらわれる。「との」可。「とする」可。[S]中に主語はあらわれない。
02 あることを行うためのやり方。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [夏バテを防ぐ]法を書いた本を探してきてください。
Sト平叙 ~る
Sト文例 体重の管理には[規則正しく食事をとるという]法が一番だ。
体重の管理には[間食をしないという]法が一番だ。
備考 [S]中、[Sという]中には主語はあらわれない。[Sという]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。「との」不可。「とする」不可。
03 物事への対処の仕方。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [そんな口をきく]法があるか。
[こんないい話に乗らない]法があるか。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [せっかくのチャンスをみすみす逃すという]法はない。
[せっかくのチャンスを生かさないという]法はない。
備考 [S]中、[Sという]中に主語はあらわれない。「との」不可。「とする」不可。[S]中、[Sという]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。
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*ほうこう 区分数 02
01 進んでいく向き。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 いくら酔っているからと言って、[帰る]方向を間違えることはないだろう。
[その男が逃げた]方向を教えてください。
02 進むべき進路。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 丸罰先生の要望に関しては、基本的には[受け入れる]方向で検討を進めています。
Sト平叙 ~る
Sト文例 社の上層部では、[丸罰氏を会長に据えて、罰丸氏には名誉会長になってもらう、という]方向で検討を進めているらしい。
最初にきちんと締切日を決めておかないと、[いざとなったら来年に回せばいいという]方向に流れてしまうものです。
備考 「との」可。「とする」不可。
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*ほうこく 区分数 01
01 物事のなりゆき、特に任務の結果などを知らせること。また、その知らせ。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト疑問 ~たか
Sト文例 [明日出発するという]報告が彼の方からありました。
[津波で行方不明者が出たという]報告があった。
[今度の事故で死傷者が何人出たかという]報告を早く出しなさい。
備考 「との」可。「とする」可。「Sと報告を受ける」のような場合、「との」による連体修飾構造とはならず、「と」となることがある。
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*ほうどう 区分数 01
01 マスメディアを通じて出来事を広く知らせること。また、それによって知らされた出来事の内容。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [A代議士が政治献金を受け取っていたという]報道もある。
[近く議会が解散されるという]報道に対しては、各議員は沈黙を保ったままである。
備考 「との」可。「とする」可。
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*ほうほう 区分数 01
01 ある目的を達成するための合理的なやり方。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [素早く筋肉の痛みを取る]方法を教えて下さい。
[子供たちが安全に学校に行ける]方法を考えなければならない。
[湿布を貼って冷やす]方法があります。
[サングラスをかけさせた]方法はやはり失敗だった。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [太郎が行くという]方法もある。
[湿布を貼って冷やすという]方法があります。
[サングラスをかけさせたという]方法はやはり大勢の顰蹙を買ってしまった。
副平叙 ~る
副文例 太郎は、[見張り役の少年をだましてトイレに連れださせるという]方法でまんまと脱出に成功した。
備考 [S]中、[Sという]中に「た」形があらわれることはまれ。[S]中、[Sという]中に主語があらわれることはまれ。「との」不可。「とする」不可。
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*ほか 区分数 04
04 {連体修飾をともなって、副詞句的に用い}連体修飾部でものや事柄を提示しておいて、それと同類の物事の有無や、成立・不成立について言う。
連体被修飾用法2 副平叙 ~る,~た
副文例 彼は、[少し気が短いという]ほかには、特に大きな欠点はない。
[学生をいじめる]ほかには楽しみがないと公言する教師もいた。
[水曜日に叔父の家に行った]ほかにはこの一週間どこにも行きませんでした。
[日曜日が満席に近い]ほかは、まだ余裕があります。
こちらのモデルは[ファックス機能がついていない]ほかはあちらのモデルと同じです。
今回の件では[丸社長のところに私からお願いに行く]ほかに、社会党支持者からも広範な支持をえていたことからもわかる。
[以上に述べた性質を調べる]ほかに、次のような実験も必要です。
報告書の作成には[ワードプロセッサを使用してもかまわない]ほか、フロッピーディスクの形で提出しても差し支えありません。
この土地は[観光客を引き付ける魅力に乏しい]ほか、天然資源も少ない。
備考 副詞句としての用法で、[S]中、[Sという]中には形容詞述語文、名詞述語文があらわれることがある。副詞句としての用法で、[S]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。「との」不可。「とする」不可。
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*ほしょう2 区分数 01
01 何かが間違いないことを責任を持って請け合うこと。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [このまま好景気が続く]保証はない。
[大統領が強権を発動しない]保証はない。
[経験が常によいガイドとなる]保証はどこにもない。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [この企画が絶対成功するという]保証はあるのですか。
[大統領が強権を発動しないという]保証はどこにもない。
備考 [S]中、[Sという]中には叙法表現(「ない」)があらわれることが多い。「との」可。その場合「保証」は「言質」に近くなる。(例:[計画を必ず実行に移すとの]保証を社長から引き出すことが出来た。)「とする」不可。
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*ほんのう 区分数 02
01 ある種の動物に生得的な行動のパターン。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この鳥には[巣に帰る]本能がある。
Sト平叙 ~る
Sト文例 この鳥には、[人間のいる場所に住み着くという]本能がある。
備考 「との」不可。「とする」不可。[S]中に主語はあらわれない。
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*ま 区分数 06
06 [連体修飾部で表される]ある物事が続いているとき。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [休む]間もないほど忙しい。
副平叙 ~る
副文例 太郎は[我々の知らぬ]間に機械の設定を変更してしまった。
備考 [S]中に叙法表現(「ぬ」)があらわれるか、または全体として否定文の中にあらわれるか、いずれかになることが多い。
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*まえ 区分数 08
01 ある基準となる物の正面が向いている方向。また、その方向にある場所。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [お歴々がずらりと居並ぶ]前に、太郎がちょこんと座っていた。
副平叙 ~る
副文例 [私たちが見ている]前で、太郎は逮捕された。
[先頭集団が走っている]前を、犬に追われた猫が突然横切った。
備考 [S]中の述語は「ている」形であらわれる。
05 ある基準となる時間以前の時間。また、あるもののその時の状態。
連体被修飾用法2 副平叙 ~る
副文例 [父が帰ってくる]30分前には宿題を済ませてしまっていた。
彼は[東京に来る]前、一時仙台にいたことがあった。
私たちは[暗くならない]前に東京まで戻らなければならなかった。
備考 副詞句としての用法で、[S]中に叙法表現(「ない」)があらわれることがある。「[暗くならない]前に」は「[暗くなる]前に」で置き換えることができる。
08 [文中のあとに続く部分で表される]ある事柄が、[連体修飾部で表される]他の事柄の前提や優先すべき事柄であることを示す。
連体被修飾用法2 副平叙 ~る
副文例 私は[母親である]前に一人の人間なのです。
人間、[有能である]前にやはり人間らしい人間であらねばならない。
娘には[美しくある]前に優しくあってほしいと思います。
備考 [S]中には名詞述語文・形容詞述語文があらわれる。
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*まどぐち 区分数 02
02 外部とのつながりを付ける際にその橋渡しの役目をする人や組織。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 太郎が[参加の申し込みを受けつける]窓口になった。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*まんが 区分数 02
01 話の進行に従って並べられた絵によって、ある内容を表現したもの。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [子供が大人をやっつける]まんがが以前はよく読まれたものだ。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [三毛猫が警部を助けて大活躍するという]まんがが今話題になっている。
備考 「との」不可。「とする」不可。
02 単純な線や色を用いて滑稽に描いた絵。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [うさぎがたぬきを追い掛けている]まんがを描くのなんて朝飯前だ。
備考 [S]中の述語は「ている」形であらわれる。
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*み2 区分数 06
03 社会的にある地位を占めるものとしての自己。また、その価値。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 これで私もやっと[人に命令できる]身になった。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
04 ある状況下における人の置かれた立場。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 太郎は遅刻するといつも交通渋滞のせいにするが、少しは[待たされる]身にもなってほしいものだ。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*みぎがわ 区分数 02
01 話者やその他の基準からみて、右横。
連体被修飾用法2 S平叙 ~た
S文例 [玄関を入った]右側には受付があります。
備考 [S]中には主語はあらわれない。「[玄関を入って]右側」の方が普通の言い方。
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*みぎどなり 区分数 01
01 基準となる物や場所の右横で、一番近いところ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [太郎が座っている]右隣には、花子がいる。
[太郎が腰をおろした]右隣には、花子がいた。
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*みち 区分数 05
01 人や車などが通るためのところ。
連体被修飾用法2 副平叙 ~る
副文例 [学校へ行く]道でノートを買った。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
02 ある結果へ至る過程。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 核兵器をなくす以外に[核戦争を防ぐ]道はない。
[我々が生き残る]道はこれしかない。
過去を直視することこそ、[同じ過ちを二度と繰り返さない]ただ一つの道です。
患者には、[治療を受けない]道を選ぶ権利がある。
A国は[B国と同盟を結んでC国に対抗する]道を選んだ。
Sト平叙 ~る
Sト文例 A国は[B国と同盟を結んでC国に対抗するという]道を選んだ。
患者には、[あえて治療を受けないという]道を選ぶ権利がある。
備考 [S]中、[Sという]中には通常主語はあらわれない。[S]中、[Sという]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。「との」不可。「とする」不可。
05 人生における進路。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 結局彼は[大企業の歯車のひとつになる]道を選んだのです。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [大きな会社に入って、最終的には部長くらいを目指す、という]道も一概に悪いとは言えない。
備考 [S]中、[Sという]中に主に主語はあらわれない。「との」不可。「とする」不可。
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*みんわ 区分数 01
01 ある地域の人々に代々伝わる話。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 古老は[うさぎとたぬきがかけっこをする]民話を観光客に語っていた。
Sト平叙 ~た
Sト文例 古老は[山と山がけんかして湖ができたという]民話を観光客に語っていた。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*むかしばなし 区分数 02
01 古くからある物語。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [虫めずる姫君が月に昇る]昔話は、この土地独得の話だ。
Sト平叙 ~た
Sト文例 [山と山がけんかして湖ができたという]昔話が残っている。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*むこう 区分数 05
01 話者のいるところや、その他の基準となるところから遠ざかる方向。また、話者やその他の基準から遠く離れたところ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [バラの垣根をくぐった]向こうに小さな犬小屋があった。
[こいのぼりがゆらゆらと揺れる]向こうにまぶしいほどの青空があった。
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*め1 区分数 02
02 将来大きくなったり、発展したりするもととなるもの。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 あなたからご覧になって、[この小さな運動が将来全国民的なものになる]芽はあるとお考えですか。
備考 「芽がある」、「芽がない」の形で用いられる。
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*め2 区分数 18
06 目つきやまなざし。
連体被修飾用法2 副文例 [まだ何か隠してることがあるんだろう、という]目で先生は私を睨みつけた。
備考 [S]中には文末の制限なし。「との」不可。「とする」不可。
07 対象を見る見方や態度。
連体被修飾用法2 副文例 一概に[女だからという]目で見るのはやめてほしい。
備考 [Sという]中には文の断片(「~だから」など)や名詞句(「老人」など)がくることが多い。「との」不可。「とする」不可。
12 ものの価値を見抜く力。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 あの人は[人を見る]目がある。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*めいれい 区分数 01
01 ある行動をとるように言い付けること。また、その言い付け。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 県は、その企業に、[排水を停止する]命令を出した。
Sト文例 県は、その企業に、[排水を{停止せよ/停止するように}という]命令を出した。
備考 [S]中には主語はあらわれない。[Sという]中には叙法表現(命令形、「ように」)があらわれる。「との」可。「とする」不可。
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*もくてき 区分数 01
01 実現しよう、到達しようと目指す事柄。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [同じ機械を2つも買う]目的は何なのですか。
貯水槽には、[災害に備える]目的もある。
[あなたがタレントオーディションに応募した]目的は何ですか。
Sト平叙 ~る
Sト文例 この大学の英語教育の改革は、当初、[教官の負担を{軽くする/軽くしよう}という]目的があった。
副平叙 ~る
副文例 この大学の英語教育の改革は、[教官の負担を{軽くする/軽くしよう}という]目的で始められた。
この大学の英語教育の改革は、[教官の負担を軽くする]目的で始められた。
備考 「との」不可。「とする」不可。副詞句としての用法では、[S]中、[Sという]中に主語はあらわれない。[Sという]中、および副詞句として用いられた[Sという]中には叙法表現(「(よ)う」)があらわれることがある。
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*もくひょう 区分数 02
01 物事を行う時に、達成しようとしてかかげた内容や到達を目指す段階。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 社長は[売り上げを三倍増にする]目標を打ち出した。
Sト平叙 ~る
Sト文例 彼は[現役で東大に合格するという]目標がある。
我が社は、[今年こそは株式市場に上場しようという]目標のもとに、一致団結しています。
備考 [Sという]中には叙法表現(「(よ)う」)があらわれることがある。[S]中、[Sという]中に主語はあらわれない。「との」可。「とする」不可。
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*もくひょうがく 区分数 01
01 目標として定めた金額。
連体被修飾用法2 備考 「[150万円という]目標額」のような形で用いられることがある。
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*もくろみ 区分数 01
01 何かをして利益を得ようとする計画・企て。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [次郎に恥をかかせる]目論見は失敗に終わった。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [次郎に恥をかかせようという]目論見は見事にはずれた。
[次郎が恥をかくようにという]目論見はまんまと成功した。
備考 [S]中、[Sという]中に主語はあらわれない。「との」可。「とする」可。[Sという]中には叙法表現(「(よ)う」、「ように」)があらわれることがある。
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*ものおと 区分数 01
01 (聞くものにとって)はっきりそれと特定できない何かが立てる音。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 台所で[何かが動く]物音がした。
備考 「[ゴソゴソという]物音」のような形で用いられることがある。
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*ものがたり 区分数 02
01 文学形態の一つで、散文の文学作品。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 それは[お姫様と王子様が{結婚する/結婚した}]物語だ。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 それは[王子様が働く貧しい人々のために命を{ささげる/ささげた}という]物語だ。
備考 「との」不可。「とする」不可。
02 過去のエピソードや体験談。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [戦争でたいへん{苦労している/苦労した}という]物語が父のおはこだ。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*もんだい 区分数 05
01 知識や学力を試すためにつくられた問い。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [初項と公差から等差数列の一般項を{求める/求めさせる}]問題が試験に出た。
Sト平叙 ~る
Sト疑問 ~るか,~たか
Sト文例 [初項と公差から等差数列の一般項を{求めよ/求めなさい}という]問題は簡単に解けた。
[「秋」を英語で何というかという]問題がわからなかった。
[古代ギリシャで異邦人をなんと呼んだかという]問題はとばした。
それは[初項と公差から等差数列の一般項を{求める/求めさせる}という]問題だった。
備考 [Sという]中に主語はあらわれない。[Sという]中には叙法表現(命令形)があらわれることがある。「との」不可。「とする」不可。
02 解決すべき重要な事柄。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [X地区に新たにゴミ焼却場をつくる]問題は十分に議論されないままとりあえず先送りとなった。
Sト疑問 ~るか
Sト文例 [いざというときにどうやって水と食糧を確保するかという]問題が未解決のまま残っている。
副平叙 ~る
副文例 [X地区に新たにゴミ焼却場をつくる]問題で、周辺住民は反対の署名を議会に提出した。
備考 「との」不可。「とする」不可。「かの」可。(例:[いざというときにどうやって水と食糧を確保するかの]問題がのこっている。)
03 容易に解決できない厄介な事。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 この方式には、[維持費がかかり過ぎる]問題がある。
[市長が建築会社からわいろを受け取っていた]問題が新聞で大きく取り上げられた。
[知事が妻と別居して愛人と暮らしている]問題をすっぱ抜いた週刊誌が廃刊に追い込まれた。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 この方式には、[維持費がかかり過ぎるという]問題がある。
[四則計算も満足にできないという]問題に気づいていながら、その会社はCPUの販売を続けた。
[市長が建築会社からわいろを受け取っていたという]問題がついに露見した。
[知事が妻と別居して愛人と暮らしているという]問題が持ち上がった。
副平叙 ~る,~た
副文例 [市長が建築会社からわいろを受け取っていた]問題で、ついに地検が動きだした。
[知事が妻と別居して愛人と暮らしているという]問題で、後援会の会長がインタビューで次のように言った。
備考 「との」不可。「とする」不可。副詞句の場合、「とされる」が可。(区分04と同一。)
04 批判の対象になり、改善や撤回を要求されるような点。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 この方式には、[維持費がかかり過ぎる]問題がある。
[市長が建築会社からわいろを受け取っていた]問題が新聞で大きく取り上げられた。
[知事が妻と別居して愛人と暮らしている]問題をすっぱ抜いた週刊誌が廃刊に追い込まれた。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 この方式には、[維持費がかかり過ぎるという]問題がある。
[四則計算も満足にできないという]問題に気づいていながら、その会社はCPUの販売を続けた。
[市長が建築会社からわいろを受け取っていたという]問題がついに露見した。
[知事が妻と別居して愛人と暮らしているという]問題が持ち上がった。
副平叙 ~る,~た
副文例 [市長が建築会社からわいろを受け取っていた]問題で、ついに地検が動きだした。
[知事が妻と別居して愛人と暮らしているという]問題で、後援会の会長がインタビューで次のように言った。
備考 「との」不可。「とする」不可。副詞句の場合、「とされる」が可。(区分03と同一。)
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*やく 区分数 05
01 全体の中で、ある人に割り当てられた仕事や振る舞い方。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 太郎は、[学生を監督する]役を引き受けた。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
02 ものの機能や働き。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 句点は[文を区切る]役をになっている。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
04 演劇・映画などで俳優の演じる受け持ち。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 彼女には、[和服を着てじっとしている]役しかまわってこない。
副平叙 ~る
副文例 彼女は、[和服を着てじっとしている]役で賞をとった。
備考 [S]中に主語はあらわれない。副詞句としての用法でも、[S]中に主語はあらわれない。
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*やくそく 区分数 03
01 人と人との間などで、ある内容を守るべきこととして決めること。また、その内容。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [いざというときには太郎が助けに来る]約束になっている。
[3時に新宿で人と会う]約束がある。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [遺産はすべて長女が相続するという]約束になっていた。
2人は、[生まれ変わったら必ず一緒になろうという]約束を交わして別れた。
[又貸しはしないという]約束になっている。
副平叙 ~る
副文例 [2月までに返済する]約束でその金を借りてきた。
[2月までに返済するという]約束でその金を借りてきた。
[2日後に息子が返しに行くという]約束でその本を借りてきた。
[他の人に又貸ししない]約束でその本を借りてきた。
[他の人に又貸ししないという]約束でその本を借りてきた。
備考 「との」可。「とする」不可。[S]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。[Sという]中には叙法表現(「(よ)う」、「ない」)があらわれることがある。副詞としての用法で、[S]中、[Sという]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。
02 ある集団内で守るように決められた規定や決まり。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [俳句には、季語を詠み込む]約束になっているが、短歌にはそれがない。
[犬の糞は飼い主が始末する]約束になっている。
公園内では[犬に糞をさせない]約束になっている。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [公園内の犬の糞は飼い主が責任をもって始末するという]約束も守れないようでは困ります。
[公園内では犬に糞をさせないという]約束も守れないようでは困ります。
備考 「との」不可。「とする」不可。[S]中、[Sという]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。
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*やまびこ 区分数 01
01 山や谷で発せられた声が周囲に反響して、返ってくるもの。
連体被修飾用法2 備考 「[ヤッホーという]山彦」のような形で用いられることがある。
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*やりかた 区分数 02
01 物事を行うときの、手順や方法。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [黙って成り行きを見守る]やり方では駄目だ。
[太郎を委員長の座に据える]やり方を考えなければならない。
[湿布を貼って冷やす]やり方があります。
[サングラスをかけさせた]やり方はやはり失敗だった。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [太郎に行かせるという]やり方もある。
[湿布を貼って冷やすという]やり方があります。
[サングラスをかけさせたという]やり方はやはり大勢の顰蹙を買ってしまった。
副平叙 ~る
副文例 その団体は、[新会員を紹介した人に報償金を支払う]やり方でどんどん会員を増やしていった。
その団体は、[新会員を紹介した人には報償金を支払うという]やり方でどんどん会員を増やしていった。
備考 [S]中、[Sという]中に「た」形があらわれることはまれ。[S]中、[Sという]中に通常主語はあらわれない。「との」不可。「とする」不可。
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*ようせい 区分数 02
01 ぜひそうしてほしいと願い求めること。また、その内容。
連体被修飾用法2 Sト文例 [生存者を{探してくれ/探してほしい/探してもらいたい}という]要請があった。
後援会からは[ぜひ再出馬するようにという]要請もあった。
副文例 [生存者を{探してくれ/探してほしい/探してもらいたい}という]県からの要請で、自衛隊が出動した。
[ぜひ再出馬するようにという]後援会からの要請で、わたしもついに腹を決めた。
備考 [Sという]中には叙法表現(命令形、「ほしい」、「たい」、「ように」)があらわれる。[Sという]中に主語はあらわれない。「との」可。「とする」不可。
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*よかん 区分数 01
01 未来に何かが起きることを直感で感じとること。また、感じとられたことの内容。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 あの時は[賞がとれる]予感がありました。
何だか[今日はヤクルトが負ける]予感がする。
Sト平叙 ~る
Sト文例 今回は[賞がとれるという]予感があったようだ。
[彼が自殺を図るのではないかという]予感がして、私は慌てて東京に向かった。
備考 [S]中には叙法表現(「そう」)があらわれることがある。[Sという]中には叙法表現(「ではないか」)があらわれることがある。「との」可。「とする」不可。
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*よくぼう 区分数 01
01 欲している内容、その程度。
連体被修飾用法2 Sト文例 [人よりもいい生活がしたいという]欲望が彼を仕事へと駆り立てていた。
備考 「との」可。「とする」不可。[Sという]中に主語はあらわれない。
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*よこ 区分数 06
02 ある基準点からみて左、あるいは右の方向や場所。
連体被修飾用法2 副平叙 ~る
副文例 [太郎が質問に答えている]横で次郎は黙って自分の順番が来るのを待っていた。
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*よそう 区分数 01
01 未来の出来事や事の成り行きを前もってこうなるだろうと考え、想像すること。また、その内容。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 [今年は阪神が{優勝する/優勝するだろう}という]予想が見事に当たった。
備考 [Sという]中には叙法表現(「だろう」)があらわれることが多い。「との」可。「とする」不可。
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*よち 区分数 02
01 あまっている場所。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この土地には[車を止める]余地はもうない。
02 何かを行ないうる、残された可能性。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この問題には[役所が口をはさむ]余地はない。
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*よっきゅう 区分数 01
01 何かをしたい、あるいは何かがほしいと思う感情(心的態度)。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [本当のことを知りたい]欲求に抗することができず、私は思い切ってX邸の門を叩いた。
Sト文例 誰にでも[自分のことを理解してほしいという]欲求はあります。
備考 主語はあらわれない。[Sという]は叙法表現(「たい」「ほしい」「よう」)を伴う。「との」不可。「とする」不可。
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*よのなか 区分数 03
01 人々が社会生活を営む場。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [女性が生きやすい]世の中にしていきたい。
[このようなことが二度と起きない]世の中にしてほしい。
[高齢者が本当に尊敬され、愛される]世の中になってほしい。
備考 [S]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。[S]中には形容詞述語文(「やすい」、「にくい」、「づらい」)があらわれることがある。
02 一人立ちした人々が社会生活を営む場。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 所詮は[カネとコネがものをいう]世の中だ。
彼らは、[自己実現などはなから許されない]世の中と格闘しているのです。
[女性が認められやすい]世の中にしていきたい。
[女性がその能力に応じた正当な評価を受けられる]世の中になってほしい。
備考 [S]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。[S]中には形容詞述語文(「やすい」、「にくい」、「づらい」)があらわれることがある。
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*よほう 区分数 01
01 近い未来に起こることを予測し、報道すること。また、その内容。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 [明日は{晴れる/晴れるだろう}という]予報だ。
気象庁は[今年は長梅雨になるという]予報を出していた。
[今日の天気は晴れだという]予報を信じて傘は持って来なかった。
備考 「との」可。「とする」可。[Sという]中には名詞述語文があらわれることがある。[Sという]中には叙法表現(「だろう」、「そう」)があらわれることがある。
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*よゆう 区分数 06
01 時間的なゆとり。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 締切りが目前だったので、[推敲する]余裕がなかった。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
02 空間的なゆとり。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この部屋には[5人が一度に寝られる]余裕はない。
この部屋にはもう[タンスを置く]余裕がない。
03 精神的なゆとり。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 彼にも、[他人の失敗を大目に見る]余裕が出てきた。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
04 金銭的なゆとり。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 当時私の家には[三人の息子を学校に入れる]余裕はなかった。
ここでは、[一般の民間企業が力を注ぐ]余裕のないような研究に力を入れている。
05 物質的なゆとり。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 食糧にはまだ[千人が十日間食べられる]余裕を持たせてある。
06 あることを行うことが十分可能な、能力的なゆとり。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 彼の体力に[長旅に耐える]余裕はなかった。
備考 [S]中に主語はあらわれない。
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*りかい 区分数 02
01 ものごとや意見の意味内容などがわかること。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 彼が[人間も結局は動物の一種なのだという]理解に到達するのに30年かかった。
我々の間では、[公的資金を導入しても金融システムの維持はできないという]理解が常識となっていた。
当時、[社名を変更することが会社のイメージアップに{つながる/つながった}という]理解が社内では有力だった。
備考 [Sという]中には名詞述語文、形容詞述語文があらわれることが多い。[Sという]中には叙法表現(「ない」)があらわれることがある。「との」可。「とする」可。
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*りそう 区分数 01
01 ある条件を完全に満たすものとして、人間が心に描き求めるもの。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 彼は、[差別のない社会をつくるという]理想に燃えていた。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*りつ 区分数 03
01 全体の中でそのものが占める割合。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [高校卒業者のうち大学に進学する]率はどれくらいですか。
02 ある予測の実現可能性。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 発見が早く応急処置も良かったので、[患者が助かる]率はかなり高い。
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*りょう 区分数 04
01 そのものの、空間に占める大きさやある時間を通してみた多さ。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 [気体が水に溶ける]量をはかる方法を知りたい。
[塩を入れる]量を加減してください。
食塩を水に入れて、[溶けた]量をはかりなさい。
副平叙 ~た
副文例 [水が入った]量だけ、フラスコ内の空気が追い出されています。
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*ルール 区分数 02
01 ゲームや競技などを行うにあたって正式に定められた決まり。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る
Sト文例 このゲームには[手を使ってはいけないという]ルールがある。
このゲームには[手を使ったら持ち点を2点減らされるという]ルールがある。
このゲームには[6点先取した方が勝ちという]ルールがある。
備考 [Sという]中には叙法表現(「いけない」、「ならない」、「すべし」)があらわれることがある。[Sという]中には名詞述語文があらわれることがある。その場合、「だ」はあらわれない。「との」不可。「とする」可。
02 人間社会において、円滑な生活・活動をするための決まりや約束事。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 ゴミは[透明な袋に入れて出す]ルールになっている。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [毎朝6時に{起きる/起きよう}という]ルールを家族全員で決めた。
備考 [Sという]中には叙法表現(「(よ)う」)があらわれることがある。「との」不可。「とする」不可。
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*ルポ 区分数 02
01 現地の事実に基づいた記録や報告。
連体被修飾用法2 Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [知事が検察の事情聴取を受けたという]ルポが新聞に載った。
[大勢の難民が入国のチャンスをうかがっているという]ルポを皮切りにその新聞は外国人排斥のキャンペーンを始めた。
[自己破産を申し立てる人が都会に多いという]ルポは現代の病巣をえぐり出すものとして評判となった。
備考 [Sという]中にあらわれる「る」形は「ている」となる。[Sという]中には形容詞述語文、名詞述語文があらわれることが多い。「との」不可。「とする」不可。
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*れい 区分数 02
01 ある概念やグループの特徴を理解させるために示す代表的なもの。また、その内容。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 これは[学習意欲に欠ける]例です。
これは[日本人が独創性を示した]例と言える。
02 以前に行われたこと。他にそれと同じ、あるいは類するもの。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 太郎は[「犬」という単語が比喩的に{使われている/使われた}]例をいくつか挙げて、その意味をひとつひとつ説明していった。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 [それまで手の施しようもないほど荒れていた少年が、家族の死をきっかけに立ち直るという]例は多い。
[この種の事業をきっかけにお客さんが増えたという]例は枚挙に暇がない。
備考 「との」不可。「とする」不可。
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*ろん 区分数 01
01 ある内容を系統立てや理由付けを行って述べること。また、その内容。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 この前の会議では[現状維持を押し進める]論が多勢を占めていた。
Sト平叙 ~る
Sト文例 [国会を解散{せよ/すべきだ}という]論がある。
[税金の無駄使いが多すぎるという]論には反対です。
備考 [Sという]中には叙法表現(「べき」、命令形)があらわれることが多い。「とする」可。「との」可。[S]中に主語はあらわれない。
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*ろんぎ 区分数 01
01 一つの問題について互いに意見を述べてその是非を問うこと。
連体被修飾用法2 Sト疑問 ~るか,~たか
Sト文例 [大学は体質改善をすべきだという]論議もあるにはある。
[生命はいつ始まったかという]論議が続行されていた。
議場ではまだ[原油価格をどう取り扱うかという]論議が続行されていた。
備考 [Sという]中には叙法表現(「べき」)があらわれることがある。「との」可。「とする」可。「かの」可。(例:議場ではまだ[原油価格をどう取り扱うかの]論議が続いていた。)
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*わき 区分数 05
03 話者やその他の基準となるもののすぐ横。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る
S文例 [いちょうの木が一本立っている]わきに、車が一台とまっていた。
備考 [S]中の述語は「ている」形であらわれる。
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*わだい 区分数 02
01 ある談話の中心をなす事柄。
連体被修飾用法2 S平叙 ~る,~た
S文例 ワイドショーは[山田花子が結婚する]話題を大々的に取り上げた。
学内は[丸罰教授が辞表を出した]話題でもちきりだった。
Sト平叙 ~る,~た
Sト文例 次は、[山田花子さんがついに結婚するという]話題をお伝えします。
次は、[丸罰教授が辞表を出したという]話題をお伝えします。
備考 「との」不可。「とする」不可。