調査内容

こちらのページでは、「文脈の理解」のインタビューデータをどのように収集したのか、調査の内容を説明します。

目次

1.目的と意義

日本語学習者が、連続する文の関係や複雑な文の構造を、どのように推測したり理解したりしているのかを、学習者の母語を用いて調査・収集したインタビューデータです。

読解教育では一般に、語彙力や文法力が重視されますが、その2つを活かして読み取った文の意味を起点に、(1)背景知識を活性化させる力、(2)表現意図を読み解く力、(3)文章展開を推論する力があって初めて文章を十全に理解することができるようになります。
そこで、語彙力・文法力といった静的な知識ではなく、オンラインの処理過程で発揮される(1)~(3)の動的な能力を可視化するため、展開の推測の過程を調査しました。

2.調査の手順

調査に関する説明(調査参加者の方への説明文書・同意書はこちら

同意書・フェイスシートの記入(フェイスシートはこちら

課題とインタビュー(約1時間)

J-CAT受験(1時間)

3.調査協力者

調査には、中国語話者20名、ベトナム語話者20名、日本語話者20名の計60名に協力してもらいました。中国語話者とベトナム語話者については、全員日本の大学に通う学部留学生で、「語彙の理解」の「CS0_01-20」「VS0_01-20」と同じ協力者です。

調査協力者の属性とID対応表
母語 学年 調査地 人数 ID
中国語話者 1~3年次修了 日本 20 CS0_01-20
ベトナム語話者 1~3年次修了 日本 20 VS0_01-20
日本語話者 1~3年次修了 日本 20 JN0_01-20

4.調査方法

調査は、調査協力者1名と、調査協力者の母語がわかる調査員1名が横に並んで座り、テーブルにパソコンとICレコーダーを置いた状態で行いました。パソコンは調査員が操作しました。

調査協力者には、Power Pointのスライドに表示される提示文と、それに関する問題について、回答と回答理由をインタビュー形式で答えてもらいました。

1つのスライドに表示される提示文は1つで、それぞれの提示文には1つずつターゲット語が含まれていました。ターゲット語は、「接続詞」、「指示語」、「連体修飾節」です。「接続詞」が含まれる提示文が12個、「指示語」が含まれる提示文が12個、「連体修飾節」が含まれる提示文が9個の、計33個です(提示文一覧はこちら)。

「接続詞」については、スライドに先行文脈1文と接続詞、それに続く後続文の選択肢を3つ提示し、それぞれの選択肢について後続文として適切かどうかを「〇」「×」「△」のいずれかで回答してもらいました。
「指示語」については、2文を提示し、文中の指示語が何を指しているのかを答えてもらいました。
「連体修飾節」については、連体修飾節が含まれる複雑な構造の文を提示し、文の意味をどのように理解しているかを問う質問をしました。

提示文はランダム順で提示しました。
インタビューの際は、基本的に調査協力者の母語で行いました(ただし、日本語を使用してもよいこととしました)。

5.調査協力者への説明事項

調査協力者には、「調査参加者の方への説明文書・同意書(資料はこちら)」を用いて、「研究の目的・意義」「研究の方法」「調査の場所と期間」の他、「希望があれば、ほかの参加者の個人情報保護や研究の独創性の確保に支障がない範囲で、研究に関する資料を開示すること」「調査への参加が任意であること」「個人情報の取り扱い」などについて、説明をしました。

6.データの保存方法

調査で得られたデータは、国立国語研究所内のみアクセス可能なサーバ内蔵のハードディスク、及びバックアップ用のハードディスク内に保存し、アクセスを許可した者以外利用できないように管理しています。また、匿名化されていない文書については、同所内にて施錠保管しています。

7.資料一覧

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