調査内容

こちらのページでは、「全体の理解」のインタビューデータをどのように収集したのか、調査の内容を説明します。

目次

1.目的と意義

本データは、日本語学習者が文章全体にわたる話題の連続や段落の展開、文章の主題を、どのように推測しているのかを、学習者の母語を用いて調査・収集したインタビューデータです。

本研究室では「語彙の理解」「文脈の理解」の調査を通して、学習者が1文ないし連続する2文において、どのような手がかりを頼りに意味の推測や理解を行っているのかを分析してきました。その結果、学習者の文章理解を見るためには短い文だけでは不十分であり、ひとまとまりの長い文章の処理過程を見ないと、真の文章理解が見えてこないことがわかってきました。
そこで、日本語学習者にひとまとまりの長い文章を読んでもらい、その理解過程を調査しました。

2.調査の手順

調査に関する説明(調査参加者の方への説明文書・同意書はこちら

同意書・フェイスシートの記入(フェイスシートはこちら

課題とインタビュー(約1時間半)

J-CAT受験(1時間)

3.調査協力者

調査には、中国国内の大学に通う中国語話者30名に協力してもらいました。うちわけは、1年次・2年次・3年次修了者がそれぞれ10名ずつです。

調査協力者の属性とID対応表
母語 学年 調査地 人数 ID
中国語話者 1年次修了 中国 10 CF1_21-30
2年次修了 中国 10 CF2_21-30
3年次修了 中国 10 CF3_21-30

4.調査方法

調査は、調査協力者1名と、調査協力者の母語がわかる調査員1名が横に並んで座り、テーブルにパソコンとICレコーダーを置いた状態で行いました。パソコンは調査員が操作しました。

調査協力者には、Power Pointのスライドに表示される提示文を、母語を用いて口頭で翻訳してもらいました。
提示文としてひとまとまりの長い文章を2種類用意し、1つの文章をPower Pointのスライド7枚に分けて提示しました。実際に提示した「提示文1」と「提示文2」についてはこちらをご参照ください。

5.調査協力者への説明事項

調査協力者には、「調査参加者の方への説明文書・同意書(資料はこちら))」を用いて、「研究の目的・意義」「研究の方法」「調査の場所と期間」の他、「希望があれば、ほかの参加者の個人情報保護や研究の独創性の確保に支障がない範囲で、研究に関する資料を開示すること」「調査への参加が任意であること」「個人情報の取り扱い」などについて、説明をしました。

6.データの保存方法

調査で得られたデータは、国立国語研究所内のみアクセス可能なサーバ内蔵のハードディスク、及びバックアップ用のハードディスク内に保存し、アクセスを許可した者以外利用できないように管理しています。また、匿名化されていない文書については、同所内にて施錠保管しています。

7.資料一覧

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