「病院の言葉」を分かりやすくする提案

病院で使われている言葉を分かりやすく言い換えたり説明したりする 具体的な工夫について提案します。

設立趣意書

ホスピス

→表の見方・データ利用に関する注意

できごと
(カレンダー調査の問4)
注意していること,工夫していること。その理由
(リクルート調査の問2,カレンダー調査の問5)
癌末期の患者さんにホスピスを勧めたが、ホスピスについてまったく知識がないわけではないが、ほとんど理解されていないため、再度一から説明しなおした。 ホスピスイコール死にに行く病院と理解されている患者さんがいまだにいるため、緩和ケアの重要性を説明している。
直腸癌末期の患者家族に対してホスピス科を紹介しようとしたが、ホスピスに対するイメージとして『死ぬ所』ととらえているとの報告を受けていたため、面談の際に誤解を解くべく努力した。 ホスピスを紹介された時点で医者から見放されたと感じる患者が多いとの事。そのため、癌に対する積極的な治療は行わないが、疼痛緩和、精神的安定をなどを治療の中心におく事、また決して放置する訳ではない事を順序よく説明し、まずは受診を勧めるようにしている。
先日もホスピスについて説明を行った患者に再度説明を行った。ホスピス=死というイメージからどうしても離れる事が出来ず、ホスピスの話を聞いた後一人で涙ぐんでいたとの事。ホスピスに一旦入所しても全身状態が改善すれば退院し、抗癌剤治療等も行える事、ホスピスは決して死にに行く場所ではない事を説明した。今回の内容は前回とほぼかわらないものであったが、説明後は納得した様子であった。一般に考えられているホスピスのイメージはなかなか変える事は出来ない(実際、当該患者は実姉がホスピスに入所しているため、理解はあるはず)。 同じ説明でも繰り返し行う事で理解が深まると考える。
積極的治療が望めない患者、あるいはその家族にホスピスに関してすすめたところ、悲観的な態度で強くホスピスを断絶された。 緩和、痛みのコントロールなど言い回しをかえるなど工夫しているが、それでも難しいと感じることがいまだ多いのが現状である。
末期がん患者にホスピス入所をお勧めしたところ、ホスピスに対する認識が当方と大きく異なっていた。 ホスピスに入ることが、即座に死につながるのではなく、緩和ケアを通して残された期間のQOL向上に努める意義をお話しして納得してもらった。

*本ページの「病院の言葉」にかかわる調査データを引用する場合は,必ず出典を明示してください。

©2008 The National Institute for Japanese Language