「病院の言葉」を分かりやすくする提案

病院で使われている言葉を分かりやすく言い換えたり説明したりする 具体的な工夫について提案します。

設立趣意書

風邪

→表の見方・データ利用に関する注意

できごと
(カレンダー調査の問4)
注意していること,工夫していること。その理由
(リクルート調査の問2,カレンダー調査の問5)
  「かぜ」という病名は、患者さんによって定義が様々である。のどのかぜ、おなかのかぜ、鼻かぜ、など場合によっては肺炎や、細菌性腸炎もかぜと考えている患者さんがいる。病名として「かぜ」を使う時は、どういう意味で使っているかを、必ず説明するようにしている。
外来で、「かぜ」をひいたと来る人の症状をよく聞くと、いわゆる急性上気道炎の症状ではなく、寒気やだるさの症状として使用していることがある。 この言葉は、医療従事者からではなく、患者から発せられる言葉だが、「かぜ」は一般用語なので具体的な症状をよく聞くようにしている。
普通の風邪に対し、積極的に投薬を求めてくる患者が多い。 当方は時間の限り説明し、普通の風邪の対症療法は、風邪の治癒を遅らせることが多いので、処方は最小限が良いことを納得してもらうようにしている。
風邪の患者に咳止め等を処方したが、抗生剤も希望された。 風邪はウイルス感染なので抗生剤は効果が無いことを説明するようにしている。
抗生剤はなぜでないのかと何度もきかれた。 かぜには抗生剤は無効であるがしらない人が多い。
感冒で受診された方が「風邪の注射」を希望。風邪の特効薬はないことを説明し、点滴をすすめたが「風邪の注射もできんのか!?」と怒鳴られた。 すぐに怒鳴るような方には、ウイルス性の感冒について細かいことを説明しても、逆に気分を害されてしまうので、ある程度希望に沿った治療を提供(生食のivなど)したほうが良いかもしれない。

*本ページの「病院の言葉」にかかわる調査データを引用する場合は,必ず出典を明示してください。

©2008 The National Institute for Japanese Language