「病院の言葉」を分かりやすくする提案

病院で使われている言葉を分かりやすく言い換えたり説明したりする 具体的な工夫について提案します。

設立趣意書

副作用

→表の見方・データ利用に関する注意

できごと
(カレンダー調査の問4)
注意していること,工夫していること。その理由
(リクルート調査の問2,カレンダー調査の問5)
副作用のリスクと効果の有効度とを理解されない。副作用を怖がる。 懇切丁寧に説明するしかない。が、副作用をあまり強調しない。
副作用を誤解している人が多く、病気からくる症状でも服薬後に起こると副作用と思う人がいる。 なるべく具体的に症状を例示する。また病気から生じると予測される症状をあらかじめ説明するようにする。
この薬は「副作用」があるから飲みたくない。と言う患者があまりにも多い。 すべての薬は「作用」「副作用」がある。使い方(患者)によっては、作用が副作用として働くこともある。副作用を起こす確率と薬を服用せずに病気になる確率と天秤にかけてわれわれは処方していることを説明している。
薬を投与する際に、その効果と副作用について説明したところ、患者さんは副作用のことが気になっている様子だった。 副作用の可能性もあるが、それ以上に効果が期待できることを話すようにしている。メディア等でも薬の効果よりも副作用についての報道が多く、これも一因となっている気がします。
  薬の副作用が怖いので出来るだけ薬は飲まないといって、必要な薬を飲んでくれない患者さんには手を焼いている。インターネットやテレビ番組などでいろいろな(そして信憑性も疑わしい)情報にたくさん触れることが出来るため、有益性と危険性を天秤にかけることなく、怖いというイメージが先行しているためであろう。作用をきちんと伝えること、副作用に対してどのような対処をしていくか説明することで納得してもらうことが多い。
  「副作用」や「ステロイド」は説明上必須の単語であるが、しばしば患者や保護者はこの単語に過剰反応を示すため、その過剰反応が収まるまで、出来る限り誠実に時間をかけて説明している。
スタチンの横紋筋融解症といった副作用の話をすると、怖がって内服しない。 頻度が低いものの、心のどこかに留めておいて下さいというふうに、恐怖心を起こさないように注意している。
抗生剤を投与したとき、発疹が出ました、お薬の副作用というと、そんな薬を使うなといわれた。 お薬の影響でと説明しました。
  副作用は、重篤感があり、効能より重い薬の作用と思われがちである。であるから、お薬の作用の一部で、眠くなったり、ふらついたりすることがあると説明している。
  副作用:処方の誤りによって生じると受け取られやすい。薬自体の効果が強く出すぎたもの、予測できないまれなものなど、生じる機序を説明しながら、用いている。
  薬剤等で本来の目的と異なる効果、好ましくない事象が起こることで、細心の注意を払って処方してもある程度の確率で起こりうることを説明。

*本ページの「病院の言葉」にかかわる調査データを引用する場合は,必ず出典を明示してください。

©2008 The National Institute for Japanese Language