「病院の言葉」を分かりやすくする提案

病院で使われている言葉を分かりやすく言い換えたり説明したりする 具体的な工夫について提案します。

設立趣意書

予後

→表の見方・データ利用に関する注意

できごと
(カレンダー調査の問4)
注意していること,工夫していること。その理由
(リクルート調査の問2,カレンダー調査の問5)
家族に予後6ヶ月と説明したら、意味が通じなかった。 予後と言わず、人生を全うする期間と説明している。
大学病院で「奥様の予後についてはどう言われましたか?」と聞いたら、予後という単語がわからないようだった。 予後、余命とかいう単語が、医療関係者にしかわからないので、あとどのくらい元気でいられるか?とかわかりやすく話すようにしている。
術後の説明で、今後の見通しについて聞かれた際、予後は・・・と説明したところ、予後?というような状態であった。 予後とは、たとえば簡単には、5年後に同じような方が、どれくらいの率で生存しているか、ということです。と説明した。
  「予後」は通じないと思うので、見込み、どれぐらい持つか、寿命などと言い換える。
  癌診療の際、予後という言葉は自然に医療者側からは使ってしまう言葉であり、重要な言葉であるが、患者側からは残りの命といわれなければ伝わらない言葉である。
  予後という言葉は一般には伝わらない。「見込み・見通し」とか言っている。しかし、予後は医者にもわかりません。
  予後;一般用語ではないので、自分でも使わず、また、若い医師にも使わないように指導している。今後の見通し、この先どうなるかなどと言い換えている。
予後とはそこまでしか生きられないと思われている。 予後とは一般的な概念であり、患者様によって今後の時間はさまざまであると話しました。
予後の話は統計学的なものとなり、各個人に必ずしも当てはまらない場合もあるが、それについての理解が得られにくかった。 出来るだけわかりやすく説明を何度もするようにしている。
予後30%といわれても、自分は70%には入らない。長生きできる。 どのひとにも確率はついてまわるが、あなたがそうなるかもしれない。
  予後という言葉をだすと自分はその期間に死ぬと考える人が多い。予後とは統計から出てきた数字で平均値であり個々の患者に必ず当てはまるものではないと説明する。
状態の悪い患者の家族に予後について説明したが、その言葉では理解されていないようであった。 死ぬという言葉は現場では非常に使いにくいため予後などを使用するが、回りくどくなっていることは否めない。
  「予後」という言葉は使わないようにしたいが、逆にこの言葉を使って、よくないことを婉曲にいうこともある。
  『予後』と言ってもほとんど理解されないため、『あと、この病気によってどれくらい生きられるかという期間』と説明している。
  「予後」という言葉は、人によってとりかたが違うので、なるべく使わないようにしている。
癌患者と家族に病状の説明をするときに、どれくらい生きられるかという質問がある。そのときに「予後」はという言葉をついつい使ってしまう。 予後とはいわず、癌の再発の可能性とか、転移の可能性、どの程度命に影響を及ぼすか。といったような、表現をしている。
予後(余命)ははっきりと言えないが、数ヶ月程度でしょうと説明したが、いつ頃治りますかとの質問があった。 残された時間という言い方に変えるようにしている。
予後悪いと説明しても、その後の会話で「じゃあ悪いんですね」と聞き返された。 治療しても悪くなることが多い、と説明。
  あとどのくらいもちますか?といったことにたいし、一般的にはこうだが、人それぞれ違うといったことで、予後を言うのは難しく感じる。
  「予後」という言葉は、患者や家族に対してあまり使わないようにしている。以前「予後」という言葉をつかって説明した時、データとして患者をとらえないでほしいと、家族から言われた経験がある。「あとどのくらい生きていけるか」とか「あと○○年生きられるのはどのくらいの可能性か」という言い方にしている。
  予後と言わずに、見通しはと説明するようにしている。
  予後・・医学用語または統計用語であり、日常使用しない。寿命という言葉に置き換えている。
  予後という言葉は使用せず、「今後の見込み」として話をする。
どの程度の真実(医学的)を話したらよいか、限度に困った。 経験をより具体的に話す。
  また予後については、簡単なグラフを用いて、エビデンスを説明しながら理解してもらうようにしました。
  今後の予想等の言葉を使用している。
  予後でなく、大丈夫な期間などと表現している。
  「いわゆる寿命」などとおきかえている。

*本ページの「病院の言葉」にかかわる調査データを引用する場合は,必ず出典を明示してください。

©2008 The National Institute for Japanese Language