「通時コーパスの構築と日本語史研究の新展開」研究発表会 (2019年12月22日)
- プロジェクト名・リーダー名
- 通時コーパスの構築と日本語史研究の新展開
小木曽 智信 (国立国語研究所 言語変化研究領域 教授) - 開催期日
- 2019年12月22日 (日) 13:30~16:30
- 開催場所
- 白百合女子大学 本館 4階 9412教室 (東京都調布市緑ヶ丘1丁目25番地)
アクセス - 参加費・事前申込み
- 不要
通時コーパス活用班 近世グループ 第1回研究発表会
プログラム
13:40~16:30 研究発表
- 13:40~14:30
「CHJ 江戸時代編に見られる接続表現トテ/ジャトテの使用差」
髙谷 由貴 (東亜大学)
引用複合辞トテ及びジャトテについて,文体と話者という二つの点での差異を捉えることを目的とする。トテとジャトテには文体上異なる使用傾向が見られ,ジャトテは会話を中心に使用される。また,会話においてトテとダッテが使用される場合,話者の傾向にも差が見られることについて発話キャラクタ (定延 2011) の概念を用いて指摘したい。
- 14:40~15:30
「基本語彙に時代差,地域差,ジャンル差が与える影響」
片山 久留実 (国立国語研究所),村上 謙 (関西学院大学)
基本語彙は基本的には変化を受けにくいものであるが,実際は,様々な要因,例えば,時代や地域によって変化することも事実である。本発表では,『日本語歴史コーパス』江戸時代編 (および室町時代編) を用いて,時代別,地域別,ジャンル別に基本語彙 (特に動詞を中心とする) を選定し,それらの異動,変容を報告する。
- 15:40~16:30
「ローマ字資料を用いたコーパス作成における諸問題」
常盤 智子 (白百合女子大学)
英学資料 (対訳会話書) を日本語歴史コーパスに適用する上での問題点を検討する。国字表記のみの資料の場合,ローマ字と国字が存在する場合,ローマ字表記のみの資料の場合などを通して,ローマ字を国字に翻字する際の問題点や資料群としての整合性の問題を考える。