国立国語研究所
催し物 (2009年度～2021年度)

「日本語文法の歴史的研究」研究発表会

プロジェクト名

日本語文法の歴史的研究 (略称 : 文法史)

リーダー名

青木 博史 (国立国語研究所 時空間変異研究系 客員准教授)

開催期日

平成24年9月4日 (火) 13:30～17:00 公開研究発表会

開催場所

国立国語研究所 1階 大会議室

(中心と) 周縁―「けり」について仁科 明 (早稲田大学)

「き」と「けり」の問題については議論が多く，近年も鈴木 (2009)，井島 (2011) のような議論が行われているが，必ずしも決着をみていない。「けり」の用法の多様性が問題の根本であるように思われる。本発表では，源氏物語の例を用いながら，「けり」の用法の広がりについて，理解を試みたい。「き」「けり」の学説史に対しても，見通しが与えられればと考える。

文法変化の種類小柳 智一 (聖心女子大学)

日本語の歴史的文法変化の研究の基礎となる問題について考察する。現在広く行われている「文法化 (grammaticalization) 」の研究を手がかりに文法変化を整理し，日本語の歴史的文法変化にどのような種類があるかを明らかにしようとする。結論として，2類4種の文法変化を提示する。