シンポジウム

シンポジウム「日常会話コーパス」II

日時:2017年3月1日(水)13:30-17:45
場所:国立国語研究所 講堂(2階) ※アクセス

このシンポジウムでは、口頭発表、ポスター発表、各種話し言葉コーパスの デモンストレーションに加え、2018年度に予定している『日本語日常会話コー パス』のモニター公開(50時間分)に向け、データ公開に伴う倫理的・法的な 問題について考えるパネルセッションを企画しています。

同日の午前中には、初心者を対象とするコーパス講習会も開催します。 詳細はこちらをご覧ください。


プログラム

13:30-13:35 開会挨拶
13:35-14:05 口頭発表1 前川喜久雄(国立国語研究所)
      「自発音声イントネーションの研究:その成果と日常会話に向けた課題」
14:05-14:35 口頭発表2 高崎みどり(お茶の水女子大学)
      「文章・談話資料中の広義"疑似会話文"について」

14:40-15:50 ポスター発表デモンストレーション 

15:55-16:25 口頭発表3 森本郁代(関西学院大学)
      「日常場面と制度的場面:裁判員裁判の評議の分析」
16:25-16:55 口頭発表4 服部匡(同志社女子大学)
      「話し言葉のコーパスを用いた変化・変異研究の可能性」

16:55-17:45 パネルセッション
      「日常会話データの公開における倫理的・法的な問題について」
       パネラー(予定):高梨克也(京都大学)
                西野暢助(人間文化研究機構)
                小磯花絵(国立国語研究所)
       概要:「『日本語日常会話コーパス』には、自宅での家族との会話やレ
       ストランでの友人との会話、屋外の散策時の会話、職場・学校での同僚
       や学友との用談・会議など、実に多様な場面の会話が含まれます。こう
       した日常生活の中で記録された会話を、映像データを含めて公開するに
       あたり、プライバシー権・肖像権・個人情報保護などの観点から、また
       著作物の写り込みについては著作権の観点から、検討する必要がありま
       す。パネルセッションでは、これまでに収録した200時間を越える会話デー
       タをもとに具体的な問題を洗い出し、知財関連を専門とする弁護士と相
       談した上で整理したデータ整備・公開方針について議論します。

ポスター発表
 伝康晴「共同作業場面における指示副詞「こう」の使用: 現場指示再考」
 鈴木亮子「会話から見える名詞って?」
 遠藤智子「相互行為フレームと受益構文:子ども養育者相互行為における「てあげる」構文を例に」
 杉浦秀行「探索活動中に参与者に向けられた指差しの非指示的特性」
 安井永子「語りにおけるジェスチャーの繰り返しについての分析」
 川端良子「日本語地図課題対話における指示的発話の形式と機能」
 臼田泰如「態度や関心の共有手段としての演技:会話における演技の連鎖構造の分析」
 丸山岳彦「『昭和話し言葉コーパス』におけるメタデータの設計」
 宮嵜由美・山崎誠・柏野和佳子「『現代日本語書き言葉均衡コーパス』
    収録の小説を対象とした話者属性情報付与の検討」
 居關友里子・伝康晴「発話同士の依存関係に関するアノテーションの試み
    ―日常会話コーパスのための談話行為タグの設計に向けて―」

デモンストレーション
 『日本語日常会話コーパス』
 『国会会議録』ひまわり版
 『名大会話コーパス』中納言版
 『日本語話し言葉コーパス』中納言版