「病院の言葉」を分かりやすくする提案

病院で使われている言葉を分かりやすく言い換えたり説明したりする 具体的な工夫について提案します。

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5.中間報告の発表と意見公募

5.1 報道発表と意見公募
 以上のようにして検討した成果をまとめ,「『病院の言葉』を分かりやすくする提案(中間報告)」を,平成20年10月21日に報道発表しました。中間報告の内容は,ホームページに掲載するとともに,医療機関に報告書を送付しました。送付した主な機関は,臨床研修指定病院(病院長・看護師長・薬剤師長・研修担当責任者),大学・短大の医療系学部及び学科(学部長・学科長),日本医師会,日本薬剤師会,日本看護協会,日本医学会とその分科会などです。
 平成20年12月1日まで,中間報告に対する意見公募を行いました。この意見公募は,ホームページ上の専用ページに記入してもらうか,中間報告書送付の際に同封したアンケート用紙に記入してもらうかの,二つの方式によりました。その結果,期間内に約900件の意見が寄せられました。意見公募の結果は,本報告書の「Ⅴ.中間報告に寄せられた意見」で詳しく報告しますので,この節では要点だけを記します。

5.2 アンケートの回答
 アンケート形式で尋ねた回答のうち,まず,提案が参考になるかどうかについては,医療者の97%,非医療者の94%が「参考になる」と回答し,中でも「非常に参考になる」が50%を超えました。この結果から,委員会の問題意識は理解され,提案の方向は支持され,医療の場で役立ててもらえる提案になったのではないかと考えています。
 次に,医療者に対して,この提案をどのように活用するかを尋ねた回答は,医療者自身が患者に接する医療場面で参考にするというものが多く,この提案が医療者による説明の指針として受け止められたと見ています。
 さらに,医療者・非医療者双方に対して,この提案をよりよいものにするにはどうしたらよいかも尋ねました。図やイラストを盛り込んでほしい,コミュニケーションに関する工夫を取り上げてほしいという意見が多かったことをふまえ,最終報告と同時に刊行した市販本では,中間報告書には少なかったイラストや,コミュニケーションをテーマとするコラムを大幅に追加しました。

5.3 自由記述意見
 意見公募のページやアンケート用紙の最後に自由に意見を書き込む欄を設けたところ,500件以上の書き込みがありました。その多くは,具体的で詳しく大変参考になり,また前向きなものが目立ち励みになりました。
 また,中間報告で記した一語一語の個別の工夫例について,具体的な改善点を提案する意見もあり,それらの意見を受けて,最終報告で修正したところも少なくありません。

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