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慣用表現
猿も木から落ちることわざ
(木登りが上手な猿も木から落ちることがあるということから)ある分野で優れた人でも失敗することがある
いくらベテランと言われるようになっても「猿も木から落ちるということもあるのだから、気を抜かないで」と言われた。
関本まさかのバント失敗。名手がどうしたことでしょう?それとも今までのバント成功率はランナーが赤星くんだったらから?な〜んてことはないですよね〜。猿も木から落ちるってことで、忘れていいと思います。(Yahoo!ブログ Yahoo!、2008)コーパス
目から鱗(うろこ)が落ちる慣用句
あることがきっかけで、急に目についていた鱗(うろこ)が落ちたかのように鮮明に見えるようになったということ。
伝記を読んでエジソンという人のイメージが一変し、まさに目から鱗(うろこ)が落ちるようでした。
クラマーコーチの指導はすべて具体的で、基本に忠実で的確で、まさに目から鱗が落ちる思いでした。(JOC - 東京オリンピック 1964)コーパス
(問うに落ちず)語るに落ちる慣用句
(秘密にしていることは、質問されると話さないが)自分から話すときは、うっかり本当のことを言ってしまう。
「そんな店は知らない」と答える彼女に、刑事は一言、「語るに落ちましたね。私は店なんて一言も言っていませんよ。人の名前だとは思わなかったんですか」と言った。
小鹿は二十七、八歳である。謀りごとに適さない純朴な人柄のようで、自分のほうから語るに落ちて、風魔という盗賊団の行方を追っていると、口に出した。(高橋 義夫(著)『風魔山嶽党』文藝春秋)コーパス
人後に落ちない慣用句
ひけをとらない。比べても負けない。
あの人は学校で専門的に勉強したわけでもないそうだが、野菜に関する知識は人後に落ちない。
大工としての経験と知識では、そうそう人後に落ちないつもりです。(王道アパート大工職人 管武人【アパート投資の王道】)コーパス
ほお[ほっぺ(た)、あご]が落ちる慣用句
とてもおいしいこと
この料理、おいしくてほっぺが落ちそう!
秘伝のタレが素材の味を存分に引き立てていて、ほおが落ちそうな美味しさでしたよ。(プロフィール/対談記事 - 異業種ネット|日本全国の経営者と名刺交換ができる!新規登録者は年間3,500社以上!!)コーパス
理に落ちる慣用句
話が理屈っぽくなること
あの人が話し出すと、いつも最後が理に落ちてつまらない。
「…あっしみてえな三下でも何かお役に立つことがありましたら、申しつけ下さいまし」「うむ」刀痕の深い顔を酒に輝かせて、快然と笑った左膳、「まあ、宜いや。話が理に落ちた。しかし、あんな若造の一匹や二匹おれの手ひとつで片のつかねえわけは無えが、・・・」(林不忘(著)『丹下左膳』林不忘|著、光文社2004)コーパス
巨星墜つ慣用句
偉大な人物が死亡する
尊敬する作家、○○先生の訃報が届いた。まさに昭和の巨星墜つという感が拭えない。
「稲原…」鶴岡親分は、そこまで言うと、静かに眼を閉じた。それが親分の最期の言葉であった。まさに、巨星墜つ、の感があった。(大下英治(著)『修羅の群れ』徳間書店)コーパス
雷が落ちる慣用句
(親や教師、上司などが主に教育的・指導的観点から子供、学生、部下を)大声で叱りつける。
いつまでも母親にわがままを言っている末っ子に、ついに父親の雷が落ちた。
・・・航空技術審査部に出向いた石原は、ようやく行き詰まっていた戦闘機開発の状況に気付いた。「南方に目を向けなければいけないときに、貴様らは何をやっているのだ!」激怒した石原の雷が落ちて、戦闘機開発の障害だった審査部の幹部らは、即座に更迭され、上層部の風通しが一変した。(髙貫布士(著) 『烈日の海戦』実業之日本社、2004コーパス
腑(ふ)に落ちる慣用句
得た情報を理解でき、心情的にも一気に納得できたことを表す。
あの二人、どうもよく似ていると思っていたが、兄弟だと聞いて腑に落ちた。
「あの…」 声をかけたのは香取つぐみさんだった。「今のお話で一つ腑に落ちないんですけど…犯人さんはどうしてそんなに慌てておじいさんを襲ったんですか?・・・」(霧舎巧(著) 『ラグナロク洞』 講談社 2005)コーパス
手[手中]に落ちる慣用句
その人の所有や支配下になる
兵士たちは、王子が敵国の手に落ちたと知ると、士気を奮い立たせて戦闘の準備を始めた。
六月一日、ついにバレテ峠は突破され、ついでサラクサク峠も米軍の手中に落ちた。両峠を米軍に占領されたことにより、尚武集団は総崩れ状態となった。(樋口晴彦(著)『レイテ決戦』光人社 2001)コーパス
執筆:中溝 朋子 校閲:砂川 有里子