取る・採る・執る(とる)

獲得・所有を表す動詞
活用表 1グループ 起伏型
コアイメージ
多義ネットワーク
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語義リスト ・慣用表現
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1《掴み移動させる》物を手で持って引き寄せる。
2《文字を記録する》文字で情報を紙に記録する。
3《音声を記録する》音声を含むデータを記録する。
4《映像を記録する》映像を含むデータを記録する。
5《人を家族にする》人が他者をある家族的役割につける。
6《人を役割につける》(謀略・権力等により)強制的に人身を拘束する。
7《発言を解釈する》人の意見や態度を解釈する。
8《例にあげる》対象を例や題材として選択する。
9《具体物を獲得する》具体的なものを手元にとって所有する。
10《植物を採集する》植物や小さい生物などを採取する。
11《生物を捕獲する》比較的大きな生物を捕獲する。
12《養分を摂取する》栄養素や栄養を含む食品を食べて吸収する。
13《成績を獲得する》成績や資格などを獲得する。
14《快を獲得する》体や心に快適な事を行う。
15《権限を獲得する》権限を手に握る。
16《許可を獲得する》権限のある人に申請して許可を受ける
17《契約を獲得する》取引ができるようにする。
18《出前を購入する》商品を配達させて購入する。
19《対価を受け取る》サービスに対する対価としての金品を受け取る。
20《人材を雇う》組織が構成員を採用する。
21《マイナス結果を引き受ける》悪い結果の責任を引き受ける
22《責任を引き受ける》自らの責任として仕事を行う
23《盗む》違法に所有権を奪う
24《罰金を課す》ルールに従って強制的に徴収する
25《他者のものを強制獲得する》法律には抵触しない範囲で他者のものを強制的に獲得する。
26《行動の自由を制御する》人間の行動を自由にできなくする。
27《殺す》人が人の命を強引に奪う。
28《成分を抽出する》物質から含まれる成分を抽出する
29《形を抽出する》具体物の形を写し取る。
30《数値を計る》利用したいデータを使用可能にする。
31《値を計算する》計算して中間値を定める。
32《形を具現化する》取りだされた結果として形を表す
33《態度を表す》行動様式を選んで実行する。
34《リズムを表現する》体を動かしてリズムを表現する。
35《本体の一部を取り外す》本体の一部を取り外す。
36《付属物を除去する》服や装飾品を一時的に取り外す。
37《不要物を除去する》邪魔で不必要なものを長期間に渡り除去する。
38《苦痛を除去する》薬・治療によって苦痛や不快感を除く。
39《水・光を導く》水や光を移動させて引き入れる。
40《連絡をつける》人に連絡をする。
41《操作し仕事をする》責任者として方針を決めて仕事を推進する。
42《進路を選ぶ》進むべき方向を選んで採用する。
43《指揮を取る》リーダーシップを発揮する。
44《勤めを実施する》責任を持って事務的な仕事を処理する。
45《手段を選ぶ》優れている手段を採用して実行する。
46《場所を占める》人や物が場所を占める
47《時間と労力を使う》ある作業に時間や労力がかかる。
48《予約する》未来に行使出来る権利を確保している。
49《数を把握する》数を数えて状況を把握する。
慣用表現 にとって、取りあえず、取[捕]らぬ狸の皮算用、揚げ足をとる、鬼の首を取ったよう、気をとられる、機嫌を取る、大事をとる、庇[軒先]を貸して母屋を取られる、[他]人のふんどしで相撲を取る
全体解説
複合語
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1 《掴み移動させる》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る
物を手で持って引き寄せる。
類義語持つ、掴む、位置づける、据える、載せる
文型
〈人〉が(は)〈物〉を〈場所(手)〉に取る
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
太郎はその小さな土器の破片を紙の上に取ってルーペを使って観察していた。
「1度にそんなにたくさんの料理をお盆に取らないで
花子は本棚の一番上の本を、子どもの手の届くところに取ってやろうとしている。
怖い鬼の表紙の本だけは一度も子供らの手に取られることがなかった。
雪子は娘に一切れのケーキをお皿に取らせてから、座って食べるように言った。
聖徳太子は、その老人の手をお取りになって、優しく微笑まれた。
コロケーション
〈物〉を取る 必須項
ケーキ、カップ、箱、本、塩、手
矢部は茶碗を手に取り、味わい深げに口をつけた。 (ジェームズ・クラベル著;宮川一郎訳 『将軍』, 1980, 933) コーパス
ピーターが誇らしげな表情でマイクを取り、スピーチを始めるのを見て、ニコールは思わずほほえんだ。 (エマ・ダーシー作;片山真紀訳 『誘惑のハネムーン』, 2003, 933) コーパス
〈場所〉に取る 必須項
お皿、紙の上、お盆、手の届く所、手
彼は問題用紙をに取り、目を通した。 (中嶋秀隆,ケン・ジョーカー編著訳 『ピガサス101』, 2005, 913) コーパス
自分のにチキンを一切れ取り、両手で持って一口齧る。 (椹野道流著 『無明の闇』, 2000, 913) コーパス
解説
取る〈物〉は通常手で扱えるぐらいの大きさのものであり、主語の手元に近づける意味を表す。
ドーナツを1つ自分の皿に上に取る
かならずしも取ったものを所有するとは限らない。
ドーナツを1つお客様の皿の上にお取りする
太郎は花子にお塩を取ってあげた。
蓮はおばあさんの手を取って一緒にゆっくりと階段を降りた。
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2 《文字を記録する》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る
文字で情報を紙に記録する。
類義語書く、書き留める、書き残す、残す、控える、写す、残す、記録する
文型
〈人〉が(〈紙〉に)〈情報〉を取る
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
実験結果の正確な数値はその場で必ずノートに取っておきなさい。
あの子は授業をメモに一切取らない
万一の為にパスポート番号の控えは取りましたか
マル秘資料のコピーを取られてしまった。
アシスタントにすべてのデザインの写しを取らせることにした。
「パソコン画面のハードコピーを取るにはどうしたら良いですか?」「この3つのキーを押すだけですよ」
コロケーション
〈情報〉を取る 必須項
数値、講義内容、控え、コピー、写し
メモを取りながら話を聞く皆さんの様子は、真剣そのものです。 (広報とうごう, 2008, 愛知県) コーパス
これはメモでもかまわないが、コピーを取って双方で記録を残しておくのが基本だ。 (阿部邑紀著 『値段の秘密』, 2002, 337) コーパス
解説
主に紙媒体で情報を記録することを意味している。
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3 《音声を記録する》
他動詞 初級 ★★★ 表記録る
音声を含むデータを記録する。
類義語録音する、録画する、残す、記録する
文型
〈人〉が〈音声〉を〈記録媒体〉に録る
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
会議中のすべての発言の音声を部下に録らせた
子供が小さい頃の声をテープに録って保管している。
娘のピアノリサイタルの演奏を録音に録らないなんてありえない。
講演会等ではすべての発言が記録として録られると覚悟すべきだ。
「今時カセットテープなんかに音を録っているの?」
ビデオに録っておいたテレビ番組を見るのが楽しみだ。
コロケーション
〈音声〉を録る 必須項
発言、声、歌、演奏、番組
湊川ではいつもその時間の責任者を決めて私の授業の録音を取っていますから、録音を調べてみたんです。 (林竹二,灰谷健次郎著 『教えることと学ぶこと』, 1988, 370) コーパス
「恐らく、上司か、政治家に頼まれて、私の報告を、テープにとったんだと思うよ」 (西村京太郎著 『鳥取・出雲殺人ルート』, 1993, 913) コーパス
〈記録媒体〉に録る 必須項
テープ、ビデオ、DVD、ハードディスク、ブルーレイディスク
「彼との会話は、念のためにテープにとってきました」 (西村京太郎著 『伊豆の海に消えた女』, 2000, 913) コーパス
解説
音声を含む情報の記録を残すのであれば、映像が付随していても構わない。例えば
テレビ番組をビデオに録った
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4 《映像を記録する》
他動詞 初級 ★★★ 表記撮る
映像を含むデータを記録する。
類義語録画する、撮影する、残す、記録する
文型
〈人〉が〈映像〉を(〈記録媒体〉に)撮る
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
美しい景色の写真を撮りたい
「南野監督が今映画を撮っているそうだ」「それは楽しみだね」
この部屋では写真を撮らないでください。
検査で何枚もレントゲンを撮られた
このバンドはライブ中に自由に写真や動画を撮らせてくれる。
「せっかく海外旅行に来たんだから、沢山スナップを取ろうよ」「賛成!」
コロケーション
〈映像〉を撮る 必須項
写真、映画、動画、スナップ、ビデオ、映像、レントゲン
桜の季節に京都へ行って、このお人形の写真を撮りました。 (桂さと子著 『のほほん市中探検記』, 2002, 291) コーパス
サムライを使ったアクション映画を撮るつもりだ」 (AERA(アエラ), 2005, 一般) コーパス
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5 《人を家族にする》
他動詞 中級 ★★ 表記取る
人が他者をある家族的役割につける。
類義語迎える
文型
〈人〉が〈人〉を〈家族的役割〉に取る
文法
受身 × 尊敬 ○ 使役 × 意思 ○ 継続 × 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
「息子に嫁を取る、なんて言い方、本当に古いね」「全くだ」
「田中さんは、「一人娘は嫁にやらず婿を取るんだ」って譲らないらしいよ」
あのご夫婦は近々養子を取る予定があるとおっしゃいました。
師匠は熱心に何度も入門を願い出たあの若者を、きっと弟子に取るだろう。
望月先生は弟子を取って育てていく方針です。
コロケーション
〈家族的役割〉に取る 必須項
婿、嫁、養子、弟子
もっとも、理右衛門の息子久万吉を養子にとることに、お富はあまり乗り気ではなかった。 (皆川博子著 『花櫓』, 1999, 913) コーパス
解説
迎え入れられる人の意向にしたがって家族や仲間にするという意味で、強制性はない。
誤用解説
労働者を雇う意味では使えない。
秘書を取る
付き人を取る
弟子を取る
また役割は異動が可能な役割を表す語でないと言えない。
婿・嫁・弟子・養子を取る
弟、娘を取る
妻を取る
妻は娶る(めとる)と言う。
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6 《人を役割につける》
他動詞 中級 ★★ 表記取る
(謀略・権力等により)強制的に人身を拘束する。
類義語招集する
文型
〈力を持つ人〉が〈力を持たない人〉を〈役割〉に取る
文法
受身 ○ 尊敬 △ 使役 △ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
子供を人質に取るなんて、犯人はなんて卑劣なやつなんだろう。
村の男手をすべて兵隊に取られてしまった。
若者を徴用に取らないっていう公約は本当かな。
戦時中は青壮年男子が兵役に取られ、各職場は深刻な人手不足に見舞われた。
コロケーション
〈役割〉に取る 必須項
人質、兵隊、兵役、徴用
警部が人質に取られているとあっては、警官たちは誰も手出しができない。 (リュック・ベッソン,ロバート・マーク・ケイメン脚本;小島由記子編訳 『トランスポーター』, 2003, 913) コーパス
それに、男の人が兵隊に取られ、働き手が少なくなっていたので、広い農地を耕すためにもたくさんの人手が必要となっていました。 (満川尚美監修 『地域から調べよう』, 2002, ) コーパス
解説
暴力・権力・法・規則により、強い力を持つ人が力を持たない人を、その意思に関係なく、強制的に身柄を接収する意味で、強制力が強いので普通は抗うことができない。身柄を接収される目的語の人の立場から、受け身で表される例が多い。
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7 《発言を解釈する》
他動詞 中級 ★★ 表記取る
人の意見や態度を解釈する。
類義語解釈する、推量する、理解する、受け取る、考える、把握する、捉える
文型
〈人の表出(発言や態度)〉を〈評価の形容詞の連用形〉取る
〈人の表出(発言や態度)〉を〈事〉に[と]取る
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 × 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
「君の為を思って言ってもらった事を、そんなに悪く取らない方がいいよ」
「他人の態度なんていちいち気にするな。いいように取っておけばいいんだから」
冗談を本気に取られて困ってしまった。
あいつの発言をいい意味には取れない
「君はあいつの言葉を嫌みと取ったんだね」
「結構です」を「いりません」という意味にとったのね。
コロケーション
〈人の表出〉を取る 必須項
発言、意見、言葉、アドバイス、冗談
奈津はその言葉を、自分への信号と取った。 (オール讀物, 2005, 文学/芸術) コーパス
〈評価の形容詞の連用形〉取る 必須項
悪く、よく
「どうか私のことを悪く取らないで下さい」彼は笑いながら言った。 (ジェームズ・レッドフィールド著;山川紘矢,山川亜希子訳 『聖なる予言』, 1995, 147) コーパス
〈事〉と取る 必須項
本気、冗談、嫌味
沈黙を承諾と取ったのか、ルァズは立ち上がった。 (ゆうきりん著 『シャリアンの魔炎』, 2003, 913) コーパス
〈事〉に取る 必須項
良いよう、いい意味、本気、冗談、嫌味
それに子供向けの下らない小説を書いてるようなヤツの言うことは、世間も本気には取るまいよ」 (上遠野浩平著 『わたしは虚夢を月に聴く』, 2001, 913) コーパス
面白がると思って言った話に真面目になったり、真剣に話そうとしているのに冗談に取られたり。 (ペッパー・シュワルツ著;豊川輝,けい悦子,豊川典子訳 『結婚の新しいかたち』, 2003, 367) コーパス
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8 《例にあげる》
他動詞 中級 ★★ 表記取る、とる
対象を例や題材として選択する。
類義語なぞらえる、例える
文型
〈人〉が〈物・事〉を〈例〉に取る
文法
受身 × 尊敬 × 使役 × 意思 ○ 継続 × 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
次の文を例に取ります
彼は自分の経験を例えにとって話し始めた。
彼の新作が幕末に活躍したある武士の人生を題材に取っている
コロケーション
〈物・事〉を取る 必須項
文、経験、話
何かひとつの植物を例にとれば、わかりやすいかもしれない。 (ダイアン・アッカーマン著;葉月陽子訳 『月に歌うクジラ』, 1997, 480) コーパス
映画が小説を材にとりながら、これほどまでのオリジナルストーリーに仕立てあげられるのはめずらしい。 (白倉伸一郎著 『ヒーローと正義』, 2004, 158) コーパス
〈例〉に取る 必須項
例、例え、題材
少食といっても、三歳児をに取ると、一日でお茶碗いっぱいぐらいならだいじょうぶ (山本勝美著 『3歳児は困ったちゃん?』, 2005, 599) コーパス
平出自身も、「大逆」事件をに取った小説作品を幾つか残している。 (スガ秀実著 『「帝国」の文学』, 2001, 910) コーパス
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9 《具体物を獲得する》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る
具体的なものを手元にとって所有する。
類義語もらう、いただく、獲得する、所有する
反義語挙げる、やる、与える、手渡す
文型
〈人〉が〈お金や物〉を取る
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
「630円です」「じゃ、1000円。おつりは取っておいて」「ありがとうございます」
「お菓子はお子様お一人につきひとつずつお取りください」「いただきます」
社長はかなりの高給を取っているらしい。
毎月決まった月給を取って生活できるだけ、幸せだと思わなければならない。
何度も手渡そうとしたのだが、その親切なドアマンはどうしてもチップを取らなかった
バイキングでは子供達に食べられる分だけ取らせて下さい
コロケーション
〈お金や物〉を取る 必須項
お釣り、給料、代金、チップ、お礼、料理、お菓子
すなわち、月給をとる人ではなく、月給を出す人を作る必要がある。 (石井裕晶著 『中野武営と商業会議所』, 2004, 289) コーパス
川村清美と冬子は、少し遠慮していたが、それでも、料理を取りに席を立った。 (赤川次郎著 『寝台車の悪魔』, 1991, 913) コーパス
解説
語義1は対象物を手元に引き寄せるが、所有まで意味しないが、語義9は手にしたものが主体の所有物になる。
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10 《植物を採集する》
他動詞 初級 ★★★ 表記採る、取る
植物や小さい生物などを採取する。
類義語収穫する、集める、採集する、採取する、採血する
文型
〈人〉が〈静物や小さい物等〉を取[採]る
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
昨年の秋には沢山キノコを取った
春になると宏はいつも土手でヨモギを取っている
裏山のタケノコを採ろう
毎年夏休みには子供達にこの畑でできた野菜を採らせて一緒に料理をするんだ。
夜にならないと沢山のカブトムシは採れないよ。
病院で検査の為に沢山血液を採られて閉口した。
コロケーション
〈静物や小さい物等〉を取る 必須項
野菜、木の実、きのこ、昆虫、血液、細胞、臓器の一部
山へ行ってキノコを採って来て、それを食べる、そんな田舎暮らしは楽しそうと、参加することにした。 (川口正志著 『島で暮らしたい!』, 2004, 291) コーパス
健康診断で血液を採られるので体力を回復するために行くのである。 (石本伸晃著 『ピエールの司法修習ロワイヤル』, 2003, 327) コーパス
解説
目的語は主に植物などの静物が一般的であるが、昆虫などの比較的小さい生物や、あるいは血液や細胞など大きな生物の一部も含まれる。
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11 《生物を捕獲する》
他動詞 初級 ★★★ 表記獲つ、取る
比較的大きな生物を捕獲する。
類義語捕らえる、捕まえる、捕獲する
文型
〈人〉が〈動物・大きい生き物等〉を取[穫]る
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
一本釣りで鰹(かつお)を捕った
太郎はいまでも山で熊を捕っている
漁師にはこの海域でマグロを捕らせるつもりだ。
このあたりで捕られるブリは脂がのっておいしいので有名だ。
「食用に雀を捕るなんて、聞いた事ある?」「うん、あるよ」
博士はこんな山奥で蝶を捕っておられたのか。
コロケーション
〈動物・大きい生き物等〉を捕る 必須項
熊、鹿、クジラ、マグロ、蝶
金がなくなると、周五郎は長と一緒になってを捕った。 (鈴木和明著 『行徳歴史街道』, 2004, 213) コーパス
いちばんクマを捕ったときで、何頭ぐらいだい? (高柳盛芳語り;かくまつとむ聞き書き 『モリさんの野遊び作法』, 2003, 786) コーパス
解説
比較的大きな生き物を追いかけて捕まえる意味がある。したがって通常は目的語は、鹿や熊やマグロなどの生物であるが、小さな「蝶」も目的語となる場合がある。普通、子供達が蝶を1匹2匹と捕まえる場合は語義10の取るあるいは採るが普通であるが、生物学の専門家が研究のために蝶を採集する場合には捕るが可能である。背景には、専門的なコンテクストにおいて、蝶を「1頭2頭」と、大きな生物を数える場合と同じ類別詞で数えることが影響している可能性がある。
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12 《養分を摂取する》
他動詞 初級 ★★★ 表記摂る、取る
栄養素や栄養を含む食品を食べて吸収する。
類義語補給する。摂取する、取り込む、吸収する
文型
〈人〉が〈栄養素(を含む食品)〉を摂[取]る
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
健康のため、必ず朝食を摂ろう
もっと野菜を摂らないとだめですよ。
幼児にはあまり大量の動物性タンパク質を摂らせてはいけません。
カロリーを摂ればその分太るのは当然です。
「なんだか最近疲れがとれないなあ」「疲れにはビタミンBを取るといいらしいよ」
一度摂られた塩分は、なかなか排出されないので、取り過ぎには注意が必要だ。
コロケーション
〈栄養素(を含む食品)〉を摂る 必須項
水分、昼食、栄養、カルシウム、ビタミン、炭水化物
栄養のバランスを考えて食事を摂りましょう。 (山田光敏著 『「美脚づくり」ストレッチ』, 1996, 492) コーパス
カロリーを取りすぎたら運動しましょう。 (Yahoo!知恵袋, 2005, 健康、病気、ダイエット) コーパス
誤用解説
栄養素を含む食料であっても、個別の素材や部位、料理名はいえない。
大根・鶏のもも肉をとる
カレー・鍋・定食をとる
しかし、それらの個別の素材の上位概念や、食事全体を指示する語ならいえる。
肉・緑黄色野菜・根菜類・イモ類をとる
朝食・食事をとる
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13 《成績を獲得する》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る
成績や資格などを獲得する。
類義語獲得する、収める、得る
文型
〈人〉が〈成績・順位・資格〉を取る
文法
受身 △ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 △ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
あの先生は学生に100点を取られないように、わざと難しい問題を作っているんだよ。
「もしあの賞を取れたらお祝いしてくれる?」「もちろんだよ。盛大にやろう」
運転免許を取らないと公道を運転することはできません。
良い成績を取る為には、それなりの努力が必要だ。
男はあっという間に調理師免許を取って、自分の店を持った。
コロケーション
〈成績・順位・資格〉を取る 必須項
点数、一番、100点、学位、資格
テストで0点を取ったことありますか? (Yahoo!知恵袋, 2005, 恋愛相談、人間関係の悩み) コーパス
通信教育で教員免許を取る方法を教えてください。 (Yahoo!知恵袋, 2005, 資格、習い事) コーパス
誤用解説
成績・順位・資格は取れるが、優勝や勝利のような勝ち負けの結果は取れない。
このバンドはビルボードの1位[グラミー賞]を取った
このバンドはコンテストで優勝[勝利]を取った
このバンドはコンテストで優勝[勝利]を勝ち取った[おさめた]。
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14 《快を獲得する》
体や心に快適な事を行う。
類義語休む、眠る、温まる、涼む、休憩する
文型
〈人〉が〈休息〉を取る
文法
受身 △ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
暑い時期は無理せず、木陰で涼を取るべきだ
太郎は疲れているから、十分休息を取らせてやって下さい。
「たき火だ、たき火だ、皆で暖を取ろう
全く休憩を取らずに働き続けられる訳がない。
秀夫は毎日十分睡眠を取っている
コロケーション
〈休息〉を取る 必須項
涼、暖、休み、睡眠
坂の途中でばあちゃんは何度も休憩を取りながら、息を切らせて少しずつ登った。 (リリー・フランキー著 『東京タワー』, 2005, 913) コーパス
焚火を燃やしてを取る。 (Yahoo!ブログ, 2008, Yahoo!ブログ) コーパス
誤用解説
睡眠を取るは「眠る」意味をあらわし適切な表現だが、より具体的な昼寝や熟睡などは目的語としては不適切である。
睡眠をとる 
昼寝[熟睡]をとる
また休憩や休息をとるは、「休憩する」の意味を表し適切だが、休み[休暇・暇]などを目的語にすると、休暇の許可を取るという意味になり語義16の意味と考えられる。
休憩[休息]をとる=休憩する
休み[休暇・暇]をとる=休暇の許可を取る 語義16
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15 《権限を獲得する》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る
権限を手に握る。
類義語掌握する、獲得する、奪う、奪取する
文型
〈人〉が〈権限〉を取る
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
我が党は、今回の選挙で圧勝し、とうとう政権を取る事ができた。
信長は別の武将に天下を取られるなんてがまんならなかっただろう。
あの政党が政権を取らないはずがない。
「私は電気自動車の分野で天下をとりたいんです」
コロケーション
〈権限〉を取る 必須項
政権、天下
天下を取るのに必要なのは、才でもなければ知でもない。 (宇月原晴明著 『聚楽』, 2005, 913) コーパス
「さっきのような出来事は、ヒトラーが政権を取って以来、ベルリンではいつも起きているんだよ」 (ロジェ・ファリゴ著;永島章雄訳;上條さなえ監修 『永遠の旅のはじまり』, 2005, 953) コーパス
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16 《許可を獲得する》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る
権限のある人に申請して許可を受ける
文型
〈人〉が(〈権限を持つ人・団体〉に・から)〈許可〉を取る
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 △ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
保健所から許可を取らない限り、店はオープンできません。
社員には積極的に休暇を取らせて下さい。
深夜の外出前には必ず親に了解を取ろう
「もし休みを取れるならどこに行きたい」「ボリビアのウユニ塩湖に行ってみたいんだ」
長年の研究の末、やっと特許を取った
まずは妻に許可をとらないと。
コロケーション
〈権限を持つ人・団体〉[に・から]取る 必須項
保健所、上司、親、国
当事者に了解を取っておられるのならば問題はありません。 (Yahoo!知恵袋, 2005, 冠婚葬祭) コーパス
〈許可〉を取る 必須項
休暇、許可、了解
味噌・菓子の営業許可を取り,味噌とかりんとうの販売をはじめる。 (冨士谷あつ子著 『日本農業の女性学』, 2001, 611) コーパス
「先方の了解を取った、これで大丈夫だ」という返事がニューヨークからきたのは間もなくだった。 (論座, 2005, 一般) コーパス
解説
「木陰で少し休みを取る」は実際に休憩することを意味している、「もし休暇が取れたら」の場合は、休暇の許可が得られれば、という意味である事に注意が必要である。
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17 《契約を獲得する》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る
取引ができるようにする。
類義語まとめる、取り付ける、受ける、成立させる
文型
〈人〉が〈契約や取引など〉を取る
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
この会社で一番契約を取っているのは誰だろうか。
「今なら6時からのご予約をお取りできますが」「お願いします」
「亮が受注を取ったって」「これで彼もやっと一人前だね」
コロケーション
〈契約や取引など〉を取る 必須項
契約、注文、予約
ウエイターがデザートの注文を取りにやって来た。 (シドニィ・シェルダン著;天馬竜行訳 『星の輝き』, 1995, 933) コーパス
必ず事前にお電話で予約をお取りください。 (広報つくばみらい, 2008, 茨城県) コーパス
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18 《出前を購入する》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る
商品を配達させて購入する。
類義語注文する、頼む
文型
(〈人〉が)〈商品やサービス〉を取る
文法
受身 × 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
宅配ピザを取って食べてみたらおいしかった。
「久しぶりにみんなそろったし、寿司でも取らないか?」「それはいいねえ」
最近の若い人は新聞を取らないらしい。
外に出るのも面倒だし、ルームサービスを取ろう
引っ越しの準備が大変すぎるので、息子に仕出しを取らせた
佐藤さんは自炊せず出前ばかり取っているそうだ。
今日はまりこの誕生日だから、出前でもとろうか
コロケーション
〈商品やサービス〉を取る 必須項
ピザ、寿司、出前、新聞、仕出し、うどん、弁当
引越しを機に新聞を取ることをやめようと思います。 (Yahoo!知恵袋, 2005, 法律、消費者問題) コーパス
張課長は自分で電話をかけ、宅配のピザを取ってくれた。 (谷崎光著 『中国てなもんや商社』, 1996, 335) コーパス
解説
商品やサービスは購入するものなので最終的に主体の所有物となる。また必ず商品を出前として運ばせる。日本の一般家庭で出前ができる典型的食事としては、弁当、寿司、うなぎ、うどん・そば、丼物、最近ではピザなどがある。食べ物は1回の注文で構わないが、雑誌や新聞などの場合は、通常1冊1回ではなく、定期的に継続的に運ばせて購入する場合のみ出前として購入が可能である。
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19 《対価を受け取る》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る
サービスに対する対価としての金品を受け取る。
類義語徴収する、受け取る
文型
〈人〉が〈サービスの対価のお金〉を取る。
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
入園料は入り口で取ることにしよう。
いくらぐらい手数料を取られるのか知らない。
知子は月謝を取って子供達に習字を教えている。
こんなに高い税金を取られるのはいやだなあ。
銀行は家と土地を担保に取った
昔の質屋は布団までも質草に取っていたそうだ。
コロケーション
〈サービスの対価のお金〉を取る 必須項
入場料、手数料、月謝、税金、担保
二人分の宿泊料を取られるのでしょうか? (Yahoo!知恵袋, 2005, マナー) コーパス
「資産持ちから税金を取れ」という社会感情があることは否定できません。 (日本経済新聞社編 『ベーシック/税金問題入門』, 1996, 345) コーパス
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20 《人材を雇う》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る、採る
組織が構成員を採用する。
類義語採用する、雇う、獲得する
文型
(〈組織〉が)〈人材〉を取[採]る
文法
受身 × 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
中小企業は新卒者を取るのに苦労している。
本校は来年度、6クラス、240人の学生を取ろうと考えている。
我が社は毎年文系の学生を10名ずつ取っているが、今年は少し増やす予定だ。
景気も良くないし、来年、正社員は取らないと思う。
今年A社はエンジニアばかり10名も取ったそうだ。
コロケーション
〈組織〉が取る 必須項
企業、会社、学校
〈人材〉を取る 必須項
新卒者、学生、正社員、エンジニア
景気のいい時はを採り、悪くなったら首を切る。 (和田亮介著 『船場往来』, 1994, 335) コーパス
誤用解説
受動態は適切ではない。
学生が企業に採られる。
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21 《マイナス結果を引き受ける》
他動詞 中級 ★★ 表記取る、執る
悪い結果の責任を引き受ける
類義語負う、背負う
文型
〈人〉が〈マイナスの結果〉を取る
文法
受身 × 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
新技術の開発が思うように行かず、競合他社に遅れを取ってしまった。
その剣豪は不注意で不覚を取った事を大変恥じている。
彼は日頃から人の何倍も努力して鍛えているので、若い選手にも一歩も引けを取らない
コロケーション
〈マイナスの結果〉を取る 必須項
遅れ、不覚、引け
我々は戦力的に圧倒的な後れを取っております。 (茅田砂胡著 『デルフィニア戦記』, 2003, 913) コーパス
先日は不覚を取ったが、きょうはそうはいかん」 (嬉野秋彦著 『ヒミツの転校生』, 2001, 913) コーパス
誤用解説
能動態は適切だが、受動態は不適切になる。
剣豪が不覚を取った
不覚が剣豪に取られた
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22 《責任を引き受ける》
他動詞 中級 ★★ 表記取る、執る
自らの責任として仕事を行う
類義語行う、引き受ける
反義語投げ出す、放棄する
文型
〈人〉が〈責任(のある仕事)〉を取る
文法
受身 × 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 △ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
「こちらがこの度媒酌の労をお取り下さった山田様ご夫妻です」
ついに義弘はこの家の後を取る決心をした。
このプロジェクトの全責任は私が取るので、安心して心置きなく仕事をしてください。
コロケーション
〈責任(のある仕事)〉を取る 必須項
労、後、跡、責任
一人ひとりが自分の人生と仕事に責任を取るべきです。 (G.V.オーエン著;近藤千雄訳 『ベールの彼方の生活』, 2004, 147) コーパス
解説
語義21との意味の違いは、語義21が、出来事や行動の結果のマイナスを(甘んじて)受けるという部分が意味の中心であるのに対し、この語義22では、請け負った仕事や作業の全てについて責任を持って引き受けて実施する面が意味の中心である。
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23 《盗む》
他動詞 初級 ★★★ 表記盗る、取る
違法に所有権を奪う
類義語盗む、奪う、くすねる、抜く
文型
〈人〉が〈金品〉を取[盗]る
文法
受身 ○ 尊敬 △ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
その少年は親の財布からだまって現金を盗っていたらしい。
「自転車を盗らないで」なんて張り紙、効果はないよ」
だまされて家屋敷を全部取られるなんて。
「あ、財布がない!」「盗られたんじゃない?」
まさか、親が我が子に店の商品を盗らせていたなんて、信じられない。
その男は今まさに現金を取っているところを見つかった。
あ、バッグ盗られた!!
コロケーション
〈金品〉を取[盗]る 必須項
金、現金、財産、家屋敷、財布、商品、車
悪徳業者は騙しと脅しでを盗ろうとしています。 (Yahoo!知恵袋, 2005, インターネット) コーパス
人ゴミの中でバッグを盗られた。 (マイバースデイ編集部編 『爆笑!!ひっかけ心理ゲーム』, 1995, ) コーパス
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24 《罰金を課す》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る
ルールに従って強制的に徴収する
文型
〈人〉が〈罰金・ペナルティ〉を取る。
文法
受身 ○ 尊敬 △ 使役 × 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
審判は選手の危険なプレーに対して反則を取った
審判団はなぜあのチームからペナルティーを取らないんだろうか?
酔っぱらい運転をするドライバーからはもっと高い罰金を取るべきだ。
その会社は脱税で追徴金を取られる事になるだろう。
コロケーション
〈罰金・ペナルティー〉を取る 必須項
罰金、反則、ペナルティー、追徴金
選挙にいかないと、正当な理由がない限り、五千円ほどの罰金を取られる。 (杉本良夫著 『オーストラリア6000日』, 1991, 302) コーパス
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25 《他者のものを強制獲得する》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る
法律には抵触しない範囲で他者のものを強制的に獲得する。
類義語持っていく、奪う、取り上げる
反義語返す、返還する、戻す
文型
〈人・組織〉が(〈所有者〉から)〈人・物〉を取る。
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
「お兄ちゃんが僕のおもちゃ取ったー!」「だめよ。弟に返してあげなさい」
彼らは恋人を取った取らないでもめている。
近くに新しい大型店舗ができて、商店街は客を取られてしまっている。
優秀な新卒者は、ことごとく大企業に取られた感がある。
コロケーション
〈人・物〉を取る 必須項
おもちゃ、恋人、新卒者、お客
恋人を取られて納得できるわけ無いですものね。 (Yahoo!知恵袋, 2005, 恋愛相談、人間関係の悩み) コーパス
ようするにおもちゃをとられたこどもの心境? (Yahoo!ブログ, 2008, Yahoo!ブログ) コーパス
〈所有者〉から取る
僕、商店街、大企業
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26 《行動の自由を制御する》
他動詞 中級 ★★ 表記取る
人間の行動を自由にできなくする。
文型
〈原因〉に・で〈ハンドル・足〉を取られる。
文法
受身 ○ 尊敬 × 使役 × 意思 × 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
雪道でスリップしてハンドルを取られ、怖い思いをした。
大雨のあと道はドロドロで、ぬかるみに足を取られ、歩きにくいったらない。
レンコン畑で、深い泥に足を取られて身動きができなくなってしまった。
コロケーション
〈原因〉[に・で]取られる 必須項
ぬかるみ、雪、泥
に足を取られそうになりながら、ザブザブと岸に上がる。 (青木由紀子文 『「飛鳥」南極へ行く』, 2005, 297) コーパス
に足を取られながら権兵衛はまたおなじことを毒づいた。 (高橋克彦著 『舫鬼九郎』, 1996, 913) コーパス
〈ハンドル・足〉を取られる 必須項
ハンドル、足、片足
女は棚にを取られ、あおむけに草むらに倒れた。 (逢坂剛著 『あでやかな落日』, 2001, 913) コーパス
ブレーキに手を掛ける隙もなく、ハンドルを取られて転倒。 (風間一輝著 『男たちは北へ』, 1989, 913) コーパス
誤用解説
この語義は受動態の表現しか許されず、能動態は不可能である。
雪に足を取られる
雪が足を取る
ぬかるみに足を取られる
ぬかるみが足を取る
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27 《殺す》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る
人が人の命を強引に奪う。
類義語殺す、仕留める
文型
〈(殺す)人〉が〈(殺される)人(の命)〉を取る。
文法
受身 ○ 尊敬 △ 使役 ○ 意思 ○ 継続 △ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
奉行は、その若者になんとかして親の仇を取らせてやろうと一計を案じた。
敵の首を取った者には褒美を取らせる。
男は殺し屋を雇ってでも、仇を取ろうとした。
かわいがっていた腹心に命を取られるなんて、想像できないだろう。
「織田信長を取ったぞ!」
コロケーション
〈(殺される)人(の命)〉を取る 必須項
仇、首、命
生きていてもらっては、日本中が迷惑をする大鬼のをとってやったのさ」 (山手樹一郎著 『三郎兵衛の恋』, 1995, 913) コーパス
うちの人は生命を取られたってあたしを犠牲にするような真似をするもんですか」 (安部竜太郎著 『黄金海流』, 1995, 913) コーパス
誤用解説
主体が人を殺すの意味を表すが、通常目的語は殺される人を空間の近接性に基づくメトニミーにより指示することができる語、例えば、首、仇、命、あるいは(有名な武将の)名前などを取る。一般的な人を表す語では正しい文にならない。また無名の人を主語にすることもできない。
首・仇・命・大将・信長をとる
人・男・彼をとる
太郎をとる
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28 《成分を抽出する》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る、採る
物質から含まれる成分を抽出する
類義語抽出する、取り出す、分離する、採取する、分ける、絞る
文型
(〈原料〉から)〈成分〉を取る。
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
砂糖はイモ類からも取る事ができる。
ご主人は我々に菜種から油を取らせて、それを売るおつもりなんだろう。
汚染された海水からは塩を取らない方がよい。
博士はこのあたりの土壌にいる細菌から採った成分で新薬を開発した。
ボリビアでは湖水から塩を取っている
「ペニシリンはアオカビから採られるんだって知ってたかい?」「もちろんだよ」
桜の花から色をとるんですか
コロケーション
〈成分〉を取る 必須項
塩分、油、成分、ペニシリン
その葉から染料を取ります。 (柳宗悦著 『手仕事の日本』, 2000, 750) コーパス
これは大豆から大豆油を取った残渣です。 (坂本徹也著 『ペットフードで健康になる』, 2005, 645) コーパス
〈原料〉から取る
海水、青カビ、薬草
ゴムの基材にココヤシから取った繊維を貼ったもので、天然素材の風合いがあります。 (新しい住まいの設計, 2001, 家庭/生活) コーパス
海水から取った塩が1番で、それにコーティングしたのが食卓塩 (Yahoo!知恵袋, 2005, 健康、病気、ダイエット) コーパス
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29 《形を抽出する》
他動詞 中級 ★★ 表記取る
具体物の形を写し取る。
類義語描く、書く、作る、作成する、象る、造形する、写し取る、写す
文型
〈人〉が〈型〉を取る。
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
食品サンプルを作るには、まず食品の型を石膏で取る必要がある。
はじめに木材を削って像の大まかな形を取る
彼は鉛筆で大まかな顔の輪郭をとってから、彼女の横顔を描き始めた。
歯型は、通常、アルジネートと呼ばれる素材に取られる
こんなザラザラの紙には釣った魚の型を取れない
男は弟子に上手に拓本を取らせた
コロケーション
〈型〉を取る 必須項
型、形、輪郭、歯型、拓本
石膏でを取るために、ガーゼをかけ手でなじませる。 (季刊「炎芸術」編集部企画・編集 『ろくろがいらない陶芸』, 2005, ) コーパス
解説
ものの形を別のものに写し取る意味を持つ。従って写し取る先として、石膏や紙、粘土などの対象が現れる場合がある。例えば、
石膏で型を取る
柔らかい素材に歯型を取る
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30 《数値を計る》
他動詞 中級 ★★ 表記測る
利用したいデータを使用可能にする。
文型
〈人〉が〈数値・値〉をとる
文法
受身 尊敬 尊敬 意思 使役 非進行 意思 None 継続 None 結果・完了 None
例文
連続して聞く
「実験でデータを取ったら、きちんと記録に残しておきなさい」
実験は長時間にわたるので、データは途中助手に取らせることにした。
健康診断では心電図も測った
「診察前に血圧を測らせてください
授賞式に出席するときに着るスーツの寸法をとってもらった。
患者は何度も脈を測られた
コロケーション
〈数値・値〉を取る 必須項
データ、心電図、血圧、寸法、脈、統計、値、数値
設置以来、発電状況のデータをずっと取り続けてきました。 (広報紙「もみじだより」, 2008, 大阪府) コーパス
そして先生は佳子さんの左腕のを静かに取り始めました。 (蓮村奮著 『ファンタスティック・アーユルヴェーダ』, 2002, 498) コーパス
誤用解説
寸法・重さ・長さ・広さなどは目的語として取れるが、それらの具体的な数字の値は取れない。
服の寸法を取る
服の肩幅42cmを取る
患者の脈拍[脈]を測った
患者の脈白70回/分を取った
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31 《値を計算する》
他動詞 中級 ★★ 表記取る
計算して中間値を定める。
類義語計算する、調整する、合わせる、
文型
〈人〉が〈値〉をとる。
文法
受身 △ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
全教科の成績の平均を取ると、60点に満たなかった。
中をとって、この辺りで手を打とう。
翔は仕事と趣味のバランスをうまく取っているね。
みんながワークライフバランスを取ることができる社会になるといいね。
コロケーション
〈値〉を取る 必須項
平均、中、バランス、均衡
難しいのは、両者のバランスを取ることだろう。 (横田濱夫著 『お金が「殖えて貯まる」30の大法則』, 2002, 338) コーパス
手綱を持つ手を前に突き出し、それを左右に振るようにして均衡を取る。 (岩崎正吾著 『遥かな武田騎馬隊』, 2001, 913) コーパス
解説
語義30と語義31では計算の仕方に根本的な違いがある。語義30では、血圧や実験データのように、計るべき値がいくらになるのかを知らない状態で計測する。一方語義31では、すでにデータ、たとえば試験成績や全体の仕事量などは手元にあって、その上でその中間値を計算する意味である。
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32 《形を具現化する》
他動詞 上級 ★ 表記取る
取りだされた結果として形を表す
類義語持つ
文型
〈物事〉が〈形〉を取る
文法
受身 × 尊敬 × 使役 × 意思 × 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
棚上げにしていた事が様々な形をとって表面化してきた。
この神様は蛇の姿をとって現れる。
コロケーション
〈物事〉がとる 必須項
神様、事、問題
まわりでいろんなものが、ゆっくりとおぼろげなかたちを取り始めた。 (村上春樹著 『ねじまき鳥クロニクル』, 1994, 913) コーパス
その思いつきが具体的な形をとりはじめたとき、声がした。 (ルーシー・ゴードン作;仙波有理訳 『モンテカルロの宝石』, 2005, 933) コーパス
〈形〉をとる 必須項
このエネルギーは電磁波という、光と同じ性質のを取ります。 (原田稔著 『相対性理論の矛盾を解く』, 2004, 421) コーパス
人間は死ぬと,それぞれの業にふさわしい生きものの姿をとって再び生まれ変わる。 (倫理, 2006, 高) コーパス
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33 《態度を表す》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る、執る
行動様式を選んで実行する。
類義語行う、示す、する、執り行う、実施する
文型
〈人〉が〈行動様式〉をとる
文法
受身 尊敬 尊敬 意思 使役 非進行 意思 None 継続 None 結果・完了 None
例文
連続して聞く
何を言うかより、どんな行動を取るかで、評価が決まると思う。
一方的なクレームには毅然たる態度をお取りになる方が良いかと思います。
「部下にあんな横柄な態度を取られてよく平気でいられるね」
京都では、学生達には自由行動を取らせるつもりだ。
子供達にあんな生意気な態度を取らせたままにしているなんて。
コロケーション
〈行動様式〉をとる 必須項
毅然とした態度、自由行動
彼がこういう態度をとる時は気に入らぬ場合だった。 (遠藤周作著 『決戦の時』, 1994, 913) コーパス
人はいったん口にした言葉に縛られ、一貫した行動を取る傾向がある。 (Yahoo!ブログ, 2008, 文学) コーパス
解説
この語義では、単純に、
太郎は行動/態度を取る
とは言えず、次の例のように、「自由行動」あるいは「横柄な」のような一定の行動様式を選択する必要がある。
太郎は自由行動[横柄な態度]を取る
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34 《リズムを表現する》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る
体を動かしてリズムを表現する。
類義語刻む
文型
〈人〉が〈リズム〉を取る
文法
受身 × 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
父は懐かしい音楽を聴いて、自然と拍子を取っている
すばらしい演奏に、リズムを取らないものがいない。
コロケーション
〈リズム〉をとる 必須項
拍子、リズム
声自慢の男たちが、扇で拍子をとりながら唄を歌った。 (安西篤子著 『義経の母』, 1989, 913) コーパス
足でリズムをとり、頭のなかでメロディを歌ってみるんだ。 (T.フィッタリング著;後藤誠訳 『セロニアス・モンク生涯と作品』, 2002, 764) コーパス
非共起例
〈特殊な行動〉をとる
拍子、リズム
音階、メロディー、音色
「行動」とは、具体的な体の動きをともなう必要がある。拍子やリズムを取る場合には、手を叩いたり足を踏み鳴らしたりするが、メロデイーなどではこのような体の動きが無い。
解説
語義34では、実際に体を動かして行動する必要がある。従って拍子やリズムを取る場合には、手や指を打ち鳴らしたり、足を踏み鳴らしたりすることを意味する。楽器を伴っていても良い。
太鼓でリズムを取る
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35 《本体の一部を取り外す》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る
本体の一部を取り外す。
類義語外す、取り外す、のける、取り除ける、取り去る、外す、落とす、剥がす
反義語付ける、引っ付ける、かぶせる、する、
文型
〈人〉が〈部分〉を取る
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
子供が服のボタンを引っ張って取ってしまった。
本のカバーを取らないで
撮影前にレンズについているキャップをお取り下さい
古びて錆び付いたブリキの箱のふたを取るのは一苦労だった。
「プレゼントにするので値札シールは取って下さい」「承知いたしました」
シェフは見習いに、魚のうろこを取らせた
コロケーション
〈部分〉を取る 必須項
ボタン、カバー、ふた、キャップ、シール、鱗、タグ
鍋のを取ると、レモンとレーズンが上にぎっしりつまったごはんだった。 (樋口健夫,樋口容視子著 『住んでみたサウジアラビア』, 1986, 302) コーパス
2 を取った肉をフードプロセッサーにかけ、ピュレを作る。 (ドゥニ・リュッフェル著;弓田亨,椎名眞知子監修 『アルティザン・トゥレトゥール』, 2002, 596) コーパス
解説
語義35では基本的に手で、あるいは手に持った道具を使って具体的な対象物の一部分・構成物、あるいは付属物を本体のから除去することを意味する。語義28の「海水から塩を取る」のような抽出の意味とは異なり、この語義、およびこの語義から派生する除去の語義群では、取られる対象が動作主に取って邪魔で不必要であると認識してされていることが重要である。
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36 《付属物を除去する》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る
服や装飾品を一時的に取り外す。
類義語脱ぐ、外す、取り外す
反義語着る、はおる、かぶる、はめる、かける、しめる、取り付ける、付ける
文型
〈人〉が〈付属物〉を取る
文法
受身 尊敬 尊敬 意思 使役 非進行 意思 None 継続 None 結果・完了 None
例文
連続して聞く
「車のハンドルを握る時は滑って危険なので、手袋は取って下さい」
暑くてもネクタイは取らないで下さい。
学生に指導して、室内では帽子をとらせます
検査の時は眼鏡[腕時計]をお取り下さい
「指輪、ネックレス、イヤリングなどのアクセサリーは取った方がいいですか?」
コロケーション
〈付属物〉を取る 必須項
服、上着、帽子、靴下、手袋、メガネ、アクセサリー、リボン、髪留め
案内されたテーブルにつき、その客はかぶっていた帽子をゆっくりと取った。 (丘野ゆうじ著 『パラレル・トラブラーズ』, 2005, 913) コーパス
ハリーはパジャマに着替え、メガネを取って、ひやっとするベッドに潜り込んだ。 (J.K.ローリング作;松岡佑子訳 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』, 2004, 933) コーパス
誤用解説
通常、身につけるべき着衣は取るではなく脱ぐが普通である。服を着たまま川に落ちたとき、
風邪をひかないように、下着まで脱いで着替えた。
風邪をひかないように、下着まで取って着替えた。
しかし、身体のチェックが目的である病院の検査の状況なら、着衣は一時的に取り去る必要があるものと考えられるようになり、その結果かなり容認度があがる。
MRI検査時は下着も取って[脱いで]検査着のみを身につけて[着用して]ください。
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37 《不要物を除去する》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る
邪魔で不必要なものを長期間に渡り除去する。
類義語抜く、除く、おとす、なくす、とり除く、はずす
反義語付ける、汚す
文型
〈人〉が(〈場所〉から)〈不要物を〉を取る
文法
受身 × 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
この洗剤はどんなシミでも簡単に取る事ができます。
顔についた泥を取ったほうがいいよ。
シェフは見習いに命じて、つきっきりでスープ鍋のアクを取らせた
「背中に糸くずがついているよ」「え、本当?取ってくれない?」
「新人が描いてきたドレスのデザイン、襟元のリボンを取ったら完璧なのになあ」
服についた汚れはすぐに取らないとシミになります。
コロケーション
〈不要物を〉を取る 必須項
しみ、泥、汚れ、糸くず、汚れ、匂い、悪臭、あく
使用後はこまめにぬれ布巾で拭いて汚れを取りましょう。 (NACS消費生活研究所編 『商品安全白書』, 1998, 365) コーパス
春から秋にかけて使った土を集めて、目の粗いふるいにかけ、根やゴミを取る。 (婦人之友, 2003, 一般) コーパス
〈場所〉から取る
布、服、皮膚、スープ
解説
対処しないと残り続けると予想される不要なものを、取り除くことを意味している。
誤用解説
受身の「取られる」を使う表現よりも「取れる」の表現の方が自然である。
頑固なシミがプロの技術によって取られた
頑固なシミがプロの技術によって取れた
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38 《苦痛を除去する》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る
薬・治療によって苦痛や不快感を除く。
類義語除く、取り除く
反義語ためる、残す
文型
〈薬・治療〉が(で)〈苦痛〉を取る
文法
受身 × 尊敬 ○ 使役 × 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
疲れを取るには暖かい温泉につかるのが一番だ。
この薬の成分が、のどの痛みを取るのです。
ねんざしたならすぐに冷やしてまず腫れを取った方がいい。
明日は1日中リラックスして体のだるさを取ろうと思う。
痛いところに手を当てて痛みをとるのよ。
コロケーション
〈苦痛〉を取る 必須項
熱、痛み、腫れ、疲れ、疲労感、熱っぽさ、だるさ
退職後、しばらく休んで36年間の疲れを取った。 (AERA(アエラ), 2001, 一般) コーパス
つまり、がんの手術には二つの目的があり、一つはがんの治癒を目指すもの、もう一つは、患者の苦痛を取るためのもの。 (平岩正樹著 『医者の私ががんに罹ったら』, 2003, 494) コーパス
〈薬・治療〉が取る 必須項
薬の成分、温泉、湿布
〈薬・治療〉で取る
薬、湿布、温泉、十分な睡眠
つまり、鎮痛剤で痛みを取り、ビタミン剤で、自然治癒力を強化させたんですね。 (Yahoo!ブログ, 2008, 病気、症状) コーパス
最後に日帰り温泉で疲れをとりバスに乗りこみました。 (Yahoo!ブログ, 2008, Yahoo!ブログ) コーパス
誤用解説
他動詞ではあるが、受身は許容されない。
この薬が喉の痛みを取る。
喉の痛みはこの薬に取られた。
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39 《水・光を導く》
他動詞 中級 ★★ 表記取る、採る
水や光を移動させて引き入れる。
類義語導く、導き入れる、引く、引き込む、引き入れる
文型
〈場所〉から〈水・光〉を取る
文法
受身 None 尊敬 None 使役 None 意思 None 継続 None 結果・完了 None
例文
連続して聞く
この田んぼは近くの小川から水を取っている
天窓から光を採ろう
少しの隙間からでもあかりを採りたい
コロケーション
〈水・光〉を取る 必須項
光、水、農業用水、あかり
又、二階の物置の天窓を利用して光線をとり写真機を使い良く引伸ばしもしました。 (中嶋万蔵著;中嶋煕編 『万蔵之世界』, 2001, 049) コーパス
〈場所〉から取る 必須項
川、窓、隙間、開口部
湯殿の天井はずっと高くして、あかりも高いところに障子をはめたから取っていた。 (大仏次郎著 『赤穂浪士』, 1993, 913) コーパス
誤用解説
自然な文では場所の表示は必要である。また取り込むべき目的語は光と水に限られ、空気や風では少し不自然で、動詞は「取り込む」なら容認できる。
小窓から光を取る[取りこむ]。
小窓から風[新鮮な空気]を取る
小窓から風[新鮮な空気]を取りこむ
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40 《連絡をつける》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る
人に連絡をする。
類義語する
反義語断つ
文型
〈人〉が〈連絡〉を取る
文法
受身 △ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
問題のある生徒の家庭とこまめに連絡を取るのが担任の仕事になっている。
「部下に命じて、ツアー参加者全員にすぐコンタクトを取らせます
部長はこの件についてすぐに関係部署に連絡をお取りになったらしい。
コロケーション
〈連絡〉を取る 必須項
連絡、コンタクト、連携
島谷さんにはどうやって連絡を取ったらいいんです? (藤田宜永著 『愛さずにはいられない』, 2003, 913) コーパス
相手は以前から私に就職の事でコンタクトをとってきていました。 (Yahoo!知恵袋, 2005, 就職、転職) コーパス
誤用解説
目的語として連絡やコンタクトは取れるが、意味が類似する接触、繋がりなどは取れない。
コンタクト[連絡]を取る
接触[つながり]を取る
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41 《操作し仕事をする》
他動詞 中級 ★★ 表記取る、執る
責任者として方針を決めて仕事を推進する。
文型
〈人〉が〈舵〉を取る
文法
受身 △ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
疲れた花子に代わって、今度は太郎が舵を取った
彼一人だけに運営の舵を取らせるなんて間違っているよ。
先生はこの学校で20年、教鞭を取っておられた。
コロケーション
〈舵〉を取る 必須項
舵、教鞭
私立横浜高等女学校で教鞭をとるかたわら、創作に励んだ。 (浅田次郎編 『見上げれば星は天に満ちて』, 2005, 913) コーパス
解説
「舵を取る」はもともと、文字通り、キャプテン1人が大きな船の舵を握って、一緒に船を動かす乗組員の責任を一手に背負い、航路を決め操船することを意味していた。従って、1人で乗れるような小さな舟を動かすような道具、例えば「櫂」や、あるいは沢山の乗組員が同等に握る「オール」などでは表現は適切にはならない。
舵を取る
櫂[オール]を取る
また舟以外の乗り物は、例えばバスのようにたくさんの人が乗る大きな乗り物であっても、一緒に車を動かす乗組員がいないので、
ハンドルを取る
とは言えない。一方で、
舵[ハンドル]を握る。
は適切である。「舵[ハンドル]を握る」は、作業を行っていることのみを表しているが、「舵を取る」は、一緒に仕事をする仲間や部下がいて、彼らとともに仕事をすることが必要であり、かつ、その責任も負っていることを意味している。このような意味を持つがゆえに、メタファーを介し、たくさんの社員のいる会社等の組織において、責任を持って方針を定め仕事を遂行するリーダーの行動を表すこととなったと考えられる。
「教鞭を取る」場合は、クラスでは教員がリーダーで学生はクラスの構成員であることから、同様の表現が可能となっていると考えられる。教室のメタファーでは、「クラス経営」「研究室の運営」などの表現もあり、会社組織との類似が指摘出来る。
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42 《進路を選ぶ》
他動詞 中級 ★★ 表記取る
進むべき方向を選んで採用する。
類義語選ぶ、選択する、採用する、決める、定める
文型
〈人〉が(〈方角・方針〉に)〈進路〉を取る
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
北に進路を取ろう
彼なら息子にはなんとしても医師への道を取らせるだろう。
コロケーション
〈進路〉を取る 必須項
進路、道
ハグリッドたちは左の道を、ファングの組は右のを取った。 (J.K.ローリング作;松岡佑子訳 『ハリー・ポッターと賢者の石』, 2003, 933) コーパス
台風13号は台湾上陸後、ぐいと右舵を切って九州南部へ進路を取った。 (Yahoo!ブログ, 2008, 日本) コーパス
〈方向〉に取る
あちらの方向、南、東
これまでは、モスクワを出てからずっと進路を北東にとってきたのだ。 (エリック・ニュービー著;大窪一志訳 『シベリア横断鉄道の旅』, 1992, 292) コーパス
解説
語義41の「舵を握って操船する」という具体的な事態を表したものから派生した表現の一つであると考えられる。舵を取るということは、進むべき方向を選択し決定することであるため、この表現が可能になっている。
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43 《指揮を取る》
他動詞 中級 ★★ 表記取る、執る
リーダーシップを発揮する。
文型
〈人〉が〈リーダーシップ〉を取る
文法
受身 × 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
女性が様々な分野でリーダーシップを取るのが当たり前になっていく事だろう。
祝いの席で、信頼する後輩に乾杯の音頭を取らせた
オーケストラの指揮をとっているのは有名な指揮者だ。
「この舞台の指揮を取っているのは有名な監督なんだよ」
このプロジェクトで彼はなぜ指揮を執らないの?
コロケーション
〈リーダーシップ〉を取る 必須項
指揮、音頭
避難の指揮をとる強いまとめ役が必要だった。 (NHK「プロジェクトX」制作班編 『命を救え!愛と友情のドラマ』, 2001, ) コーパス
賃金闘争はいつも熟練労働者が音頭を取って戦い抜く。 (フリードリヒ・グラウザー著;種村季弘訳 『外人部隊』, 2004, 943) コーパス
解説
語義41のように、舵や教鞭のような、仕事を進めるための道具を目的語とすることはせず、抽象的な指揮、リーダーシップなどを目的語とすることから、語義41から派生した表現であると考えられる。
オーケストラの指揮をとる
オーケストラの指揮棒をとる
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44 《勤めを実施する》
他動詞 中級 ★★ 表記執る
責任を持って事務的な仕事を処理する。
類義語処理する、遂行する、進める、実行する
文型
〈人〉が〈仕事〉を取る
文法
受身 △ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
隆は今日1日中事務を執っていた
彼が政務を執ったら、この国はどうなってしまうだろう。
大統領はこの部屋で執務をお執りになります
あんなミスの多い人にこんな大事な事務を執らせるなんて、信じられない。
「無責任な気持ちで政務を執られるなんて迷惑な話だ」
コロケーション
〈仕事〉を取る 必須項
事務、政務、執務
政務を執った建物だけでなく、私的な建物も公開されている。 (清水茂夫著 『遥かなる北京の風』, 2004, 376) コーパス
ここは同僚が原稿を書いたり、事務を執ったりしている部屋です。 (石井英夫著 『産経抄』, 2004, 304) コーパス
解説
語義43では目的語は「指揮」や「リーダーシップ」で、文の主体はスタッフを統率しながら仕事を遂行することを意味していたが、この語義では、目的語に「事務」や「執務」のように直接仕事を表す語をとり、責任を持ってその仕事を遂行することを意味するようになっている。
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45 《手段を選ぶ》
他動詞 中級 ★★ 表記取る、採る
優れている手段を採用して実行する。
類義語選ぶ、選択する、採用する、実行する
文型
〈人〉が〈手段〉を取る
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
これこそが採るべき最善の方法だと僕は思う。
壽雄が取った方策が正解だと思う
最善の手段が採られることを祈っている。
外交において強硬な手段を取るばかりでは、問題解決は見込めない。
コロケーション
〈手段〉を取る 必須項
最善の手段、方法、方策、やり方
しかしそば屋のだし取りは、ここから長時間煮つめるという方法を取る。 (荒川勝利著 『誰にでも打てる掟破りの簡単手打ちそば』, 2001, 596) コーパス
こんな時は何かの手段を取らなくてはいけないと思った。 (中谷安男著 『オーラル・コミュニケーション・ストラテジー研究』, 2005, 830) コーパス
解説
語義42の目的語であった「進路」の代わりに、「手段」とすることによって、良い手段を選択採用してその方法で実行することを意味する。
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46 《場所を占める》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る
人や物が場所を占める
類義語占める、占有する、確保する
文型
〈人・もの〉が〈場所〉を取る
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
家を建てるときには書斎を広くとりたいなあ。
相撲の力士が座るなら、いつもより一人分のスペースを広めに取るほうが良い。
参加者全員の荷物をあずかったら、かなり場所を取られてしまうね。
大きな機器が不可欠なら、他の研究室の3倍のスペースを取らせてやる必要がある。
設計中の新居で、子供部屋をどこに取るかで悩んでいる。
若者が車両の席をすべて取ってしまうのは困る。
コロケーション
〈場所〉を取る 必須項
書斎、部屋、スペース、席、場所
「アパートは本を置くだけでも、かなり場所を取られる」 (岡田睦著 『乳房』, 1988, 913) コーパス
スペースをとらないコンパクトな製品の開発 (労働省労働基準局編 『職場における喫煙対策のためのガイドライン』, 1996, 498) コーパス
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47 《時間と労力を使う》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る
ある作業に時間や労力がかかる。
類義語費やす、かかる
文型
〈人〉が(〈作業〉に)〈時間・労力〉を取る
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
パーティーの準備に思いのほか手間を取ってしまった。
引っ越しの準備に手を取られて、全く仕事が進まなかった。
「相談があるんです。30分ほどお時間を取っていただけませんか?」「いいですよ」
「長々とお時間を取らせてしまい、誠に申し訳ございません」
コロケーション
〈時間・労力〉を取る 必須項
お時間、尺、手間、手
これ以上岡田様のお時間を取ってしまってもご迷惑だろうと思います。 (村上春樹著 『ねじまき鳥クロニクル』, 1994, 913) コーパス
私は立ち上がり、手間を取らせた礼をいうと、部屋を辞した。 (大沢在昌著 『標的はひとり』, 1987, 913) コーパス
〈作業〉に取る
引越し、準備、仕事、相談
忙しい時ほど、緊急度は高いがビジネス全体にはあまり影響がないような仕事に時間を取られがちである。 (エリック・シュルツ著;足立光,土合朋宏訳 『マーケティング・ゲーム』, 2002, 675) コーパス
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48 《予約する》
他動詞 初級 ★★★ 表記取る
未来に行使出来る権利を確保している。
類義語予約する、指定する、確保する
文型
〈人〉が〈予約・権利〉を取る
文法
受身 △ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
新幹線の指定席はもう取りましたか?
人気アーティストのライブはなかなかチケットが取れなくて困る。
明日の会議に使うことになったので、すぐに会議室Bを取って下さい。
「部下に宿だけは取らせてあるんだが、新幹線の席に空きはあるかな」「すぐ調べます」
「もしもし、授業に少し遅れそうなんだ。席を取っておいてくれる」「了解」
「ホテルの海側の部屋はもう全部取られちゃってる」「ああ、残念」
コロケーション
〈予約・権利〉を取る 必須項
指定席、チケット、会議室、宿の部屋
でももともとこの日は新宿で舞台のチケットを取っていたんですよね。 (Yahoo!ブログ, 2008, 映画) コーパス
市内に入ると、浅見は「京王プラザホテル高松」というところに宿を取った。 (内田康夫著 『讃岐路殺人事件』, 1993, 913) コーパス
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49 《数を把握する》
他動詞 中級 ★★ 表記取る
数を数えて状況を把握する。
類義語集計する、取りまとめる
文型
〈人〉が〈人数〉を取る
文法
受身 ○ 尊敬 ○ 使役 ○ 意思 ○ 継続 ○ 結果・完了 ○
例文
連続して聞く
旅行の行き先については、クラスで希望を取ろう
「次回の会議では必ず採決が取られるものとご承知おき下さい」
そんな早急に決を採らないほうが良い。
キャンプ地では毎朝、各班のリーダーに点呼を取らせて下さい。
「出席を取ります。秋川さん」「はい」
コロケーション
〈人数〉を取る 必須項
点呼、出席、採決、決、希望
彼らは出席を取るときに僕の名前を呼びました。 (村上春樹著 『レキシントンの幽霊』, 1996, 913) コーパス
イギリスが阿片戦争を始めようというとき、国会で議決をとったら可決されたが僅差だった。 (日下公人著 『大人の国のための戦争学』, 2004, 319) コーパス
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慣用表現
にとって慣用句
ある立場において
その荷物は子供にとっては重すぎるよ。
「でも、夫にとって取るべき道は一つありました―すぐに女と別居することです」 (ウィルキー・コリンズ著;小池滋訳 『ウィルキー・コリンズ傑作選』, 1999, 933)コーパス
取りあえず慣用句
1 さしあたり、当分
赴任先から帰ったら取り敢えず実家に仮住まいする予定です。
取りあえずはそれで満足し、ガナーは苦笑を浮かべる」コーパス
2 意味2
3 意味3
取[捕]らぬ狸の皮算用ことわざ
まだ捕まえてもいない狸の皮がいくらで売れるのか考えている様を表し、手に入るかどうかわからないものをあてにして算段をする。
「今はアルバイトだけど、将来社長になったら自家用ジェットで旅行をするんだ」「そういうのを取らぬ狸の皮算用っていうんだろうね。
この計算は取らぬ狸の皮算用ではなさそうだ。 (莫邦富著 『中国の心をつかんだ企業戦略』, 2004, 338)4コーパス
揚げ足をとる慣用句
人の些細なミスや言い間違いを取り上げて責めたり批判したりする。
「人の揚げ足ばっかり取っていたら、ろくなことになりませんよ」
あなたは私の言った長いセンテンスの中から一行だけを抜き出して揚げ足を取るのね。 (明石散人著 『七つの金印』, 2003, 913)コーパス
鬼の首を取ったよう慣用句
本来は大したことはしていないにもかかわらず、まるで大きな手柄や成果をあげたかのように振る舞う。
最初のゲームで1勝しただけで、太郎はまるで鬼の首を取ったような喜びようで周囲に吹聴するのだった。
双葉山が勝つと、まるで鬼の首を取ったように、はしゃぎまわり、家の中を「勝った、勝った」といいながら走りまわった。 (牛場靖彦著 『大相撲牛場所』, 1992, 788)コーパス
気をとられる慣用句
他ごとに注意を奪われる。
「ラジオから流れてきた音楽に気をとられて、うっかり高速に乗り損ねた。
むしろ杖に気を取られていた。 (J.K.ローリング作;松岡佑子訳 『ハリー・ポッターと賢者の石』, 1999, )コーパス
機嫌を取る慣用句
相手の気分が良くなるように、相手の気にいるような言動をする。
大和田常務はいつもいつも上司のご機嫌をとっているよ。
総督には機嫌をとる取り巻きはいない。 (フランソワ・ルガ著;中地義和訳;ベルナルダン・ド・サン=ピエール著;小井戸光彦訳 『インド洋への航海と冒険;フランス島への旅』, 2002, 292)コーパス
大事をとる慣用句
無理をしないで、念のため、万が一に備えて慎重に行動する。
「少々発熱があります。大事をとって休暇を取らせていただきます。
ちょっと、体が熱っぽかったから大事をとって休んだの。 (華房憬著 『私-柏木春菜』, 2005, 913)コーパス
庇[軒先]を貸して母屋を取られることわざ
1 一部だけを融通したが、のちに重要な部分まで、あるいは全てを奪われる。
休日に店舗前のスペースを露天商に貸し出したら、上手に商売をしたようで、うちの顧客は皆そちらについてしまった。庇を貸して母屋を取られるとはこのことだね。
2 親切にしてやったものから恩を仇で返される。
「食べ物がないので畑の野菜を少しだけ分けてください」というので快く了承したら、結局全部持っていかれてしまって、文字通り庇を貸して母屋を取られる経験をしたよ。
軒先を貸したら母屋を取られたってことではないですか。 (Yahoo!知恵袋, 2005, 政治、社会問題)コーパス
[他]人のふんどしで相撲を取ることわざ
他人の所有物や働きを不当に利用して自分が利益を得る。
コピー&ペーストだけで作成したレポートは受け取れません。人のふんどしで相撲を取る行為はやめてください。
商店は人のふんどしで相撲をとっているのだけど、百姓は自分のふんどしですからね。 (山下惣一,大野和興著 『百姓が時代を創る』, 2004, 610)コーパス
執筆:今里 典子 校閲:プラシャント・パルデシ,今村 泰也

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