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慣用表現
脂が乗る慣用句
魚などの脂肪が増えて味が良くなるように、人間が仕事などにおいて調子が出る。
彼は今脂が乗っているから、必ずこのプロジェクトを成功させるだろう。
それでテレビになりにくいと思って、しまいこんでいた素材を、エッセーや小説にすることができた。脂が乗ってる、と人にいわれるが、あぐりはそうは思わない。カンが冴えているだけだとひそかに思っている。(田辺聖子著 『ジョゼと虎と魚たち』, 1987, 913)コーパス
大船に乗る慣用句
なかなか転覆しない大きな船に乗っているように、信頼できる基盤を得て安心できる状態になる。
彼が全面的にサポートしてくれるとは、大船に乗った気持ちだ。
私が口をきけば、必ず引き受けてくれますよ。樫村先生の威力は絶大ですから、大船に乗ったつもりでいてください(和久峻三著 『不倫判事』, 2002, 913)コーパス
尻馬に乗る慣用句
他人が乗っている馬の後部に乗るように、良く考えもせずに他人の言動に同調し、軽はずみな行動をとる。
彼らの尻馬に乗って一緒になって彼女の悪口を言ってしまったことを、後になって反省した。
その瞬間、私の背筋には確かに快感のようなものがはい上がったのである。権力の尻馬に乗った快感。「有志連合」の一員と認められた嬉しさ。(勝谷誠彦著 『イラク生残記』, 2004, 302)コーパス
玉の輿に乗る慣用句
女性が身分の高い人や収入の多い人と結婚する。「玉の輿」とは本来、身分の高い人・家柄の良い人の乗る美しい立派な乗り物を表す。
「将来、玉の輿に乗りたい」「それならもっと教養を身につけなさい」
玉の輿に乗った先には、子供のため、実家のために、すべてを諦めて耐え忍ぶだけの人生が待っていたのである。(木谷喜美枝監修 『樋口一葉と十三人の男たち』, 2004, 910)コーパス
執筆:有薗 智美 校閲:籾山 洋介