ニホンゴ探検2016 開催報告

多数のご来場,誠にありがとうございました!

平成28年7月16日 (土),国立国語研究所にて「ニホンゴ探検2016 ― 1日研究員になろう!」を開催しました。当日は受付開始前から入り口に子どもたちが集まり始め,総勢340名の方にご来場いただきました。

当日の様子

「1日研究員」に任命された子どもたちは,日本語の秘密を解き明かすために様々なコーナーを体験します。

開場直後には行列が!
この後も来場者は絶えることなく,たくさんの1日研究員候補たちが今か今かと順番を待っていました。

にほんご☆スタンプラリークイズ

今年も楽しいクイズが目白押し。先生の話やポスターをヒントに,子どもたちは夢中でクイズに挑戦していました。

みどりいろなのに「青虫」。なんでだろう?

「おめでとう,全問正解です!」
クイズを制覇した子どもたちは,景品をもらって大喜び。
「むりょうでいろいろもらえてうれしかった」
との声もいただきました…(笑)

次はどのクイズに挑戦しようかな?
「オランダからやってきた日本語はどれだろう?」
「日本語と中国語で漢字の意味がちがうんだ!」
日本語と外国語の関係を考えるクイズでは,大人も頭をひねっていました。

ことばのミニ講義

講堂では1回30分のミニ講義を開催しました。
※講義の様子は,こちらで視聴できます。

朝日祥之准教授による講義「知らなかった!気づかない方言」。
みなさんは「ばんそうこう」のことを何と言いますか? (ちなみにこれを書いている私は「カットバン」と言います。)

石黒圭教授による講義「ようこそ、ドキドキ・ワクワクの世界へ ―オノマトペの不思議―」。
「ガチャン」「ざらざら」などの擬音語・擬態語をオノマトペといいます。
石黒先生のユーモアあふれる講義に,会場からは“どっと”笑い声が上がりました。

辞書引きコーナー

年々パワーアップしていく辞書引きコーナー。今年は手作りの素敵なお土産も用意して,大人から子どもまでたくさんの方々をお迎えしました。

辞書にさわったことがなくても大丈夫。
優しい先生と一緒に辞書引きにチャレンジ!

ことばの並び順,難しい語の意味など,辞書引きワークシートの課題は一筋縄ではいかないものばかり。

こちらは「辞書作りに挑戦」ブース。子どもたちはオリジナルの語釈 (語の説明) づくりに挑戦します。
子どもたちが考えた語釈は十人十色。5歳の子,「ふわふわ」をおいしそうなわたあめのイラスト付きで説明してくれました。本物の国語辞典に載ったら素敵ですね。

国語辞典をたっぷり楽しみ,まだまだ余力があるみなさま,「漢字辞典で遊ぼう」ブースに吸い込まれていきます。ワークシートを解いたり漢字カードを作ったりしながら,漢字辞典の使い方もあっという間にマスターしてしまいました。

全国 方言の旅

今年初めて登場した全国方言の旅コーナー。方言かるたや映像などを交えながら,秋田・東京・長野・香川・熊本・沖縄の方言を楽しく学ぶことができました。

「沖縄の方言を発音してみましょう!」「むしゃんよか城ってどんな意味?」 先生方の熱い熱い方言トークが繰り広げられます。

「ふがらっさ」「ちょうじょう」「ありがとで」「わりがったすな」「おしょっさまえ」。子どもたちは日本地図を片手にブースを回り,各地の方言で「ありがとう」と書かれたシールを集めます。
(それぞれどの地方の方言でしょうか?)

長野県の方言かるた。
「さんげえし おれが一番 高えぞえ」
小学生の頃よく遊んだ竹馬 (今の小学生はどうでしょうか?),長野の方言では「さんげえし」と言う所もあるそうです。

【熊本地震義援金に関する御礼】

「全国方言の旅」ブースでは,平成28年熊本地震により被害を受けられた被災者の方々を支援するための募金を行いました。集計の結果,8,006円の義援金が集まり,全額を「国立国語研究所 全国方言の旅参加者一同」名義で熊本県 (県庁) に銀行振り込みで送金いたしました。皆様のご協力,誠にありがとうございました。

れきみんワークショップ

立川市歴史民俗資料館 (れきみん) による特別出張ワークショップ。今年は「回す道具」をテーマに,手回し計算機・レコード・扇風機 (昭和初期のものですが,まだまだ動きます!) などが登場。昔の道具に実際に触れられる企画として,大好評でした。

体験型展示

体験型展示として,「昔の子どもの本を読もう!」のコーナーを用意しました。約80年前の子どもたちが読んでいた本には,今ではあまりなじみのない言葉や漢字がたくさん。じっくりと読みながら,昔にタイムスリップできたでしょうか?

アンケートより




今回のニホンゴ探検では,子どもたちからはもちろん,大人の方々からも「楽しかった」「充実していた」という回答をたくさんいただきました。また,海外からの参加者も見え,にぎやかなイベントとなりました。

多数のご来場,誠にありがとうございました。来年も楽しい企画をご用意してお待ちしております。