第35回 「日本の危機言語・危機方言」

新型コロナウィルス感染拡大予防のため中止となりました。

内容

第35回 「日本の危機言語・危機方言」
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2009年,ユネスコは世界に6000から7000ある言語のうち,約2500が消滅の危機にあると発表した。そのうちの8つが日本で話されている言語である。しかし,消滅が危惧されるのはこれだけではない。全国で話されている伝統的な方言もまた,消滅の危機にある。講義では,まず,ユネスコの消滅危機言語の発表とその背景について解説し,次に,消滅危機言語を守ることがなぜ必要かについて考え,それらを守るためにどのように言語・方言を記録しなければならないか,特に,自然談話を資料とする方言コーパスの作成が消滅危機言語・方言の記録としていかに重要であるかについて講義し,最後に,言語・方言の復興活動の事例を紹介する。

日程

  • 2020年3月24 (火) 9:30~16:40
    1. 9:30-11:00
      消滅危機言語とは
      • ユネスコの Atlas of the World's Languages in Danger
      • 言語 (language) と方言 (dialect) は分けられるか
      • 沖縄のことばは言語か方言か
    2. 11:10-12:40
      言語・方言を記録する
      • 三点セット (辞典,文法書,談話テキスト) の作成
      • ドキュメンテーションの作成
      • 言語教材の作成
    3. 13:30-15:00
      方言コーパスを作る
      • 『日本語諸方言コーパス (COJADS) 』について
      • 方言コーパスの作り方
      • 方言コーパスの活用
    4. 15:10-16:40
      言語・方言を復興する
      • 言語・方言は復興できるか ハワイ語の復興
      • 琉球における言語復活動 ―沖永良部を中心に―

講師

  • 木部 暢子 国立国語研究所 教授 (言語変異研究領域)
    鹿児島大学法文学部学部長を経て,2010年から現職。
    専門は,日本方言学,音韻論,音声学。主に日本語のバリエーションについて研究している。主な著書に,『西南部九州二型アクセントの研究』 (2000),『そうだったんだ!日本語 : じゃっで方言なおもしとか』 (2013),『方言学入門』 (共編著,2013),『明解方言学辞典』 (編著,2019) など。

会場

東北大学 川内南キャンパス 文・法合同研究棟 103演習室
宮城県仙台市青葉区川内27-1

定員

20名 (予定)

受講料

無料

参加申込

新型コロナウィルス感染拡大予防のため中止となりました。

いただいた個人情報は,個人情報保護ポリシーに則り厳正に取り扱います。

  • 2020年3月6日 (金) 締切。定員に達し次第,募集を締切る場合があります。
  • 応募者が定員を超えた場合は,大学院生の方を優先します。
  • 受講者には3月11日 (水) までに連絡いたします。
  • 申込後,受付確認メールを送信します。
    3日以内に受付確認メールが届かない場合は,受付が完了していない可能性がありますので,下記 (国立国語研究所 管理部研究推進課) までお問い合わせ願います。
  • 当日,PCを持参してください。 (機種は問いません)
  • 以下のURLより,コーパス検索アプリケーション中納言『日本語諸方言コーパス (COJADS) 』の利用登録をしておいてください。
    https://ccd.ninjal.ac.jp/

受講に関するお問い合わせはこちらへ

国立国語研究所 管理部 研究推進課
E-mail : ninjal-events[at]ninjal.ac.jp[at]を@に変えてください。
Tel. : 042-540-4353