「多様な様式を網羅した会話コーパスの共有化」研究発表会 概要
- プロジェクト名
- 多様な様式を網羅した会話コーパスの共有化 (略称 : 会話コーパス)
- リーダー名
- 伝 康晴 (国立国語研究所 言語資源研究系 客員教授 / 千葉大学 教授)
- 開催期日
- 平成25年3月24日 (日) 13:00~17:30 (13:00~15:00 公開,15:20~17:30 非公開 打ち合わせ)
- 開催場所
- 国立国語研究所 1階 中会議室1
発表概要
「英語による被爆証言と伝達の会話における情報の比較方法の課題」大場 美和子 (広島女学院大学 准教授)
本研究の目的は,広島において,被爆者自身が英語で米国人学生を対象に被爆証言を行う平和学習活動に着目し,被爆証言で言及された情報が,聞き手の米国人学生が帰国後に友人に伝達する会話においてどのように変化するのか,その実態を明らかにすることであり,さらに,その結果を今後の平和学習活動の改善に活用したいと考えている。このためには被爆証言と伝達の会話の両者を収録し,両データにおいて言及された情報を比較する必要があるが,多様な様相をみせる伝達の会話の情報を元の被爆証言の情報といかに比較するのかについて,分析結果を報告しつつ,分析の過程で生じた文字化や言及内容の認定など情報の比較方法の課題について検討を行った。
「日本語学習者の話し合いに対する評価とその評価に影響を及ぼす会話行動」森本 郁代 (関西学院大学 教授)
本発表では,大学留学生が自分たちの話し合いをどのように評価するのかを,印象評定と因子分析によって明らかにする。さらに,日本人学生による評価との比較を行い,両者の異同を探るとともに,それぞれの評価に影響を与える会話行動を探索的に分析した。