「日本語レキシコン-連濁事典の編纂」研究発表会の「概要」

プロジェクト名
日本語レキシコン-連濁事典の編纂 (略称 : 連濁事典)
リーダー名
Timothy J. VANCE (国立国語研究所 理論構造研究系 教授)
開催期日
平成23年6月4日 (土) 13:00~17:00
平成23年6月5日 (日) 09:00~12:00
開催場所
山形テルサ 研修室A (山形県山形市双葉町1-2-3)

発表概要

平成23年6月4日 (土)

「The Rendaku Database: A Mid-Term Report」Mark IRWIN (山形大学 准教授)

これからの連濁研究に役立つ,複合語のデータベースを現在作成中。作成方法を説明し,複合語の分類を紹介した。

「Influence of Existing Rendaku Items on Voiced-or-Voiceless Determination of Neutral Items」玉岡 賀津雄 (名古屋大学 教授)

臨時語を刺激にした実験を紹介し,実在語のパターン (連濁の有無) から 結果をどれほど正確に予測できるかを報告した。

「連濁箇所および前部要素における有標性の作用程度」浅井 淳 (大同大学 准教授)

対象分節の調音点によって連濁の確率が違うことを指摘し,有標性に基づいた説明を試みた。

「4モーラ語における連濁」太田 聡 (山口大学 教授)

2モーラ + 2モーラの複合名詞の場合,アクセントと連濁の間にどのような相関があるかを考察した。

平成23年6月5日 (日)

「Solving the Nasal Paradox and Reevaluating Current Theories of Rendaku Mechanics」 James LOW (滋賀県長浜市教育委員会 / JETプログラムのALT)

大学の卒論に基づいた発表。 OT制約の*NTの働きによって起こる矛盾を指摘し,その矛盾を避ける分析を試みた。

「PNV (Post Nasal Voicing) について: 数詞のふるまい」田端 敏幸 (千葉大学 教授)

漢語 san (三) と擬漢語 yon (四) に付く助数詞の振る舞いを考察し,その違いの理論分析を提案した。

「The Intractable Problem of Rendaku in Sino-Japanese Elements」Timothy J. VANCE (国立国語研究所 教授)

漢語二字熟語の語中新濁を連濁と解釈しても,連濁以外の現象と解釈しても, 共時的な記述がうまく行かないという難問を指摘した。

「連濁研究についての覚書」大野 和敏 (中国 広州 現在無所属)

ルールとは何なのかという根本的な問題を取り上げ,通時的要因と共時的要因を分けて考察すること提案した。