「文末音調と発話意図とを統合した話し言葉のアノテーションの可能性」研究発表会 概要

プロジェクト名
文末音調と発話意図とを統合した話し言葉のアノテーションの可能性
-日本語諸方言の同意要求表現を中心に考える-
リーダー名
岡田 祥平 (九州共立大学)
開催期日
平成23年3月4日 (金) 13:00~14:00
開催場所
ハートピア京都 (京都府立総合社会福祉会館) 3階 第1会議室

発表概要

「全国諸方言における同意要求表現とその音調に関する覚書 ―『とびはね音調』を中心に―」岡田 祥平 (九州共立大学 講師)

近年,日本語の方言研究において,各地の方言に観察される同意要求表現に注目が集まっている。ただ,それらの先行研究の多くは,その形式のみに着目する傾向にある。しかし,発表者は,同意要求表現を調査,記述する際には,形式のみならず,音調 (アクセントとイントネーション) にも着目する必要があるのではないかと考えている。というのも,同意要求表現においては,通常の疑問文では観察されない,同意要求表現特有の音調が現れるという報告が散見されるからである。
本発表では,首都圏における同意要求表現に特有の音調である「とびはね音調」の先行研究をまとめ,「特徴的な音調」に対する従来のアノテーション (X-JToBI) のあり方を紹介した上で,今後の本共同研究プロジェクトの方向性について,問題提起を行った。また,それに対し,フロアとのディスカッションを通じ,今後の研究の進め方を模索した。