「近代語コーパス設計のための文献言語研究」研究発表会 「概要」

プロジェクト名
近代語コーパス設計のための文献言語研究 (略称 : 近代語コーパス)
リーダー名
田中 牧郎 (国立国語研究所 言語資源研究系 准教授)
開催期日
平成22年3月1日 (月) 13:00~15:30
開催場所
国立国語研究所 2階 多目的室

発表概要

「近代語研究資料のリスト選定における諸問題」小野 正弘 (明治大学 文学部 教授)

本発表では,近代語研究のための文献資料を選定してゆくにあたってどのような問題があり,どのような点に注意していけばよいかについて考察した。具体的なトピックスとしては,資料に対してどのような着眼点をもてばいいか,また,ある研究テーマに対応する資料をどう選定していけばいいか,等について考察した。

「近代語彙史をとらえるコーパスの設計」田中 牧郎 (国立国語研究所 准教授)

明治・大正期の雑誌コーパスを形態素解析して作成した語彙表を観察すると,漢語が減少し,和語と外来語が増加する大きな流れが確認できる。一方,語の登場や退場という個別の出来事が繰り返されているのも確かめられる。このようなマクロの語彙史記述とミクロの語彙史記述の双方に役立つコーパスの要件について考察した。