「コーパス日本語学の創成」研究発表会発表内容「概要」

プロジェクト名
コーパス日本語学の創成 (略称 : コーパス日本語学)
リーダー名
前川 喜久雄 (国立国語研究所 言語資源研究系 系長,教授)
開催期日
平成22年2月1日 (月) 14:00~18:00
開催場所
国立国語研究所 2階 多目的室

発表概要

テキストにおける語の分布を利用した文章特性の記述山崎 誠 (国立国語研究所 言語資源研究系 准教授)

本発表は,テキストにおける語彙の分布から,それぞれの語のもつ特徴及びテキストの構造に関する特徴を導き出す試みである。具体的には,話題に左右されない機能語等の分布と比較することにより,当該テキストのテーマにかかわる語を抽出すること及び初出語の分布からテキストの構造を記述することである。

「外来語の文法」の構想茂木 俊伸 (鳴門教育大学 准教授)

本発表では,「現代日本語書き言葉均衡コーパス」を用いて,これまであまり注目されてこなかった外来語 (カタカナ語) の文法的特徴の研究の可能性を探る。今回は特に,研究の位置付けを示すとともに,具体的事例として外来語の動詞用法と程度名詞用法に関する諸現象を見る。

コーパスからのコロケーション情報の抽出田野村 忠温 (大阪大学 教授)

日本語コーパスからのコロケーション情報の抽出の手法や関連の諸問題を考察する。これについては昨年度に取り組み,その結果は『阪大日本語研究』21 (2009) で公刊したが,以後の考察をも加えた内容とする。また,できれば併せて日本語研究におけるコーパスの利用に関する一般的な問題にも触れたいと考えている。