第十回 「対照言語学の観点から見た日本語の音声と文法」オンライン研究発表会 (後期) (2020年12月17日)

プロジェクト名・リーダー名
対照言語学の観点から見た日本語の音声と文法
窪薗 晴夫 (国立国語研究所 理論・対照研究領域 教授)
班名・リーダー名
音声研究班 「語のプロソディーと文のプロソディー」
窪薗 晴夫 (国立国語研究所 理論・対照研究領域 教授)
開催期日
2020年12月17日 (木) 10:30~11:30
開催場所
オンライン (ウェブ会議システム Zoom を使用)
参加費
無料
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プログラム

「日本人英語学習者の弱化母音の実現について : 予備的コーパス調査」 田嶋 圭一 (法政大学),北原 真冬 (上智大学),米山 聖子 (大東文化大学)

日本人英語学習者の英語発音における強勢については産出・知覚の両面から多くの研究がなされている。特にリズムの実現や等時性という観点から,強勢のある音節についての音響分析による研究は数多いが,弱母音についてのそれは比較的少ない。本研究では,大規模な学習者音声コーパス (UME-ERJ) における弱母音に注目し,その音声的実現を調べた。geology-geological などのように強勢位置の交替を含む3-5音節単語について母音長を測定し,同コーパス内の北米英語ネイティブと比較した。その結果,ネイティブは schwa で実現している母音であっても,学習者は comp[U]tation や geolog[I]cal のように,一部の単語では弱母音を無声化する傾向が見られた。特に後者は有声子音の直後であることから,単に日本語の母音無声化規則を適用するだけでは説明できないことが分かる。一方で phot[o]graph - photogr[a]phy のペアでは,前者の [o] はネイティブと同じ程度まで弱化する一方,後者の [a] は弱化が見られない。母音の弱化について学習者の中において一貫しない複数の方略が混在している可能性もある。以上のような観察結果と予備的考察を報告する。

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