フィールド言語学ウェビナー

プロジェクト名・リーダー名
日本の消滅危機言語・方言の記録とドキュメンテーションの作成
木部 暢子 (国立国語研究所 言語変異研究領域 教授)
開催期日
2020年12月5日 (土) 13:00~16:00
2020年12月6日 (日) 10:00~13:00
開催場所
Web開催 (Zoom を使用,事前登録制。)
参加費
無料

趣旨説明

国立国語研究所 (国語研) 「消滅危機言語・方言」プロジェクトおよび東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所 (AA研) 「多言語・多文化共生に向けた循環型の言語研究体制の構築」プロジェクト (LingDy3) の連携事業の一環として,第一線で活躍するフィールド言語学者の知見と技術を若手研究者に共有することを目的に,この度「フィールド言語学ウェビナー」を開催する運びとなりました。両機関は,各地の大学とも連携しながら,2016年度より言語学的フィールド調査の技法についての少人数ワークショップを共同開催してきました。

今年度は,コロナ禍の状況を考慮し,初めてオンラインでセミナーを開講いたします。言語・方言のフィールドワークに興味関心がある学生のみなさんや卒論・修論のテーマとして言語・方言の記述を考えている学生のみなさんの積極的な応募をお待ちしています。

開催報告

国立国語研究所「日本の消滅危機言語・方言」プロジェクトは,東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所の LingDy3 プロジェクトと共同で,2020年12月5日 (土),6日 (日) に「フィールド言語学ウェビナー」を開催しました。本ウェビナーは,例年,合同方言調査の事前研修として開催されていたセミナーの後継企画であり,初めてオンラインで開催されました。

受講生は2日間で延べ60名ほどでした。学部生からすでにフィールド調査経験のある研究者まで,幅広い層の方々にご参加していただけました。またオンライン開催ということもあり,地方からの参加や韓国や英国といった海外からの参加も見られました。講師は下地理則 (九州大学 准教授 / 国立国語研究所 客員研究員),五十嵐陽介 (国立国語研究所 教授),安達真弓 (東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所 助教),倉部慶太 (東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所 助教) で,次のような授業をおこないました。

プログラム

12/5 (土) 13:00~16:00

開会の挨拶 (木部 暢子 (国立国語研究所 教授))

13:10~14:10 1限目「言語学的調査とラポール」 安達 真弓 (東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所 助教)

  • ラポールとは
  • 講師の調査経験談
  • グループディスカッション

14:20~15:20 2限目「フィールド言語調査における面接型調査の設計・実践・評価」 下地 理則 (九州大学 准教授 / 国立国語研究所 客員研究員)

  • 活用とは
  • 分析の手続き
  • 構造体の洗い出し
  • 形態素境界と語境界
  • 屈折パラダイム

15:30~16:00 全体質疑

12/6 (日) 10:00~13:00

10:05~11:05 3限目「アクセントの現地調査とその後の分析」 五十嵐 陽介 (国立国語研究所 教授)

  • 調査票
  • 発話の誘発法
  • 調査フレーム
  • 音響分析の方法

11:15~12:15 4限目「フィールドワークで集めたデータをアーカイブする」 倉部 慶太 (東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所 助教)

  • アーカイビングとは
  • アーカイビングと言語ドキュメンテーション
  • アーカイビングとデジタルアーカイブ
  • これからのアーカイビング

12:25~12:55 全体質疑

閉会の挨拶 (塩原 朝子 (東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所 准教授))

関連リンク

事前登録

応募資格
言語・方言のフィールドワークに興味を持つ大学生 (4年生以上) 及び大学院生応募資格要件を満たさない方のご応募も可能ですが,応募状況によっては受講をお断りさせていただく可能性がございます。あらかじめご了承ください。
参加費
無料
定員
30名
申込先

登録は締め切りました。お申し込みありがとうございました。
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応募締切
2020年11月2日 (月) 正午

お問い合わせ先

青井 隼人 (国立国語研究所 / 東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所)
E-mail : haoi[at]aa.tufs.ac.jp[at]を@に置き換えてください。