コーパス合同シンポジウム「「正しい日本語」ってなに? ―コーパスに見る日本語のバリエーション―」
- プロジェクト名,リーダー名
- 消滅危機方言の調査・保存のための総合的研究 (略称 : 危機方言) 木部 暢子 (国立国語研究所 時空間変異研究系 教授)
- 多文化共生社会における日本語教育研究迫田 久美子 (国立国語研究所 日本語教育研究・情報センター 教授)
- 通時コーパスによる日本語史研究の新展開 (第3期準備プロジェクト) 小木曽 智信 (国立国語研究所 言語資源研究系 准教授)
- 大規模日常会話コーパスに基づく話し言葉研究の革新 (第3期準備プロジェクト) 小磯 花絵 (国立国語研究所 理論・構造研究系 准教授)
- 共催
- 科研費事業 : 方言話し言葉コーパスの構築とコーパスを使った方言分析に関する研究
海外連携による日本語学習者コーパスの構築 ―研究と構築の有機的な繋がりに基づいて― - 開催期日
- 平成27年9月3日 (木) 10:00~17:00
- 開催場所
- 国立国語研究所 講堂 (東京都立川市緑町10-2)
交通案内
発表テーマ
「正しい日本語」ってなに? ―コーパスに見る日本語のバリエーション―
日本語を外国語として学んでいる学習者はさまざまな誤用を作り出します。たとえば,「昨日見た映画はおもしろいでした」「東京へ行ったです」「日本の物価は高いなんです」等です。しかし,これらは日本のある地域で日本語母語話者によって実際に使われている表現であり,その意味では一概に正しくない日本語と決めつけることはできません。また,「水を飲みたい」や「君のケーキ,ぜんぜん,食べれるよ」等の表現は,すでに日本語母語話者では違和感なく使われています。
今回のシンポジウムでは,日本語の規範を考えるために「正しい日本語」ってなに?をテーマとして,私たちが「正しくないのでは?」と思っている日本語のバリエーションについて5つの領域のコーパスに基づいて考えてみたいと思います。
招待講演では,第一言語習得研究で L1 のデータを基盤として研究を続けていらっしゃる先生に,日本語母語話者の言語発達の観点から,幼児は,最初から規範的な日本語を使うのか,規範的でない日本語から出発するのか・・・について,お話ししていただきます。