「日本語学習者用基本動詞用法ハンドブックの作成」 国際ワークショップ
「日本語 ―マラーティー語基本動詞ハンドブックの作成に向けて : 現状および未来の展望」

プロジェクト名,リーダー名
日本語学習者用基本動詞用法ハンドブックの作成 (略称 : 基本動詞ハンドブック)
Prashant PARDESHI (国立国語研究所 言語対照研究系 教授)
開催期日
平成24年3月25日 (日) 10:00~18:00
開催場所 (インド・プネー市)
MAHRATTA CHAMBER OF COMMERCE INDUSTRIES & AGRICULTURE (MCCIA), TRADE TOWER, International Convention Center, Senapati Bapat Road, Pune- 411 016.
Sumant Moolgaokar Auditorium, No. 1 (Ground Floor)

発表概要

10:30-10:50開会,来賓挨拶

10:50-11:20「日本語学習者用基本動詞用法ハンドブックの作成」プロジェクトの歩みPrashant PARDESHI (国立国語研究所) ,今村 泰也 (国立国語研究所)

「日本語学習者用基本動詞用法ハンドブックの作成」プロジェクトでは言語学,日本語学,日本語教育,対照言語学,第二言語習得研究,辞書編纂学,認知言語学,コーパス言語学などといった様々な研究分野の最新の知見を取り入れ,世界の日本語学習者の体系的且つ効率的な学習に役立つ「日本語学習者用基本動詞用法ハンドブック」のプロトタイプを開発し,それに基づいて,日・中,日・韓,日・英,日・マラーティー語の試作版の作成を目指している。本発表ではプロジェクトの現時点までの歩みを振り返りながら全体像を紹介する。

11:20-11:50「辞書に含むべき内容について ―基本動詞「つくる」を材料として」西光 義弘 (神戸大学名誉教授)

基本動詞のひとつである「つくる」のコーパスを題材として,辞書項目を執筆する際に出会う問題を検討し,辞書執筆のあるべき姿を考える。

11:50-12:20「現代日本語書き言葉均衡コーパス」の概要山崎 誠 (国立国語研究所)

「現代日本語書き言葉均衡コーパス」 (Balanced Corpus of Contemporary Written Japanese,略称BCCWJ) の概要を紹介する。BCCWJ は国立国語研究所を中心に2006年から構築され,2011年に完成した,日本語の書き言葉では最初の本格的な均衡コーパスである。発表では BCCWJ の特徴をサンプリングの方法,付加情報の種類,言語単位の3つの点から述べる。BCCWJ は,従来内省に頼ってきた日本語研究を実証的に裏付け,より精密な分析を可能にするとともに,日本語を母語としない研究者にとって,きわめて有益なデータとなることが期待されている。

14:00-14:45「BCCWJ コロケーション検索ツール NINJAL-LWP デモンストレーション」赤瀬川 史朗 (Lago言語研究所)

NINJAL-LWP は,ブラウザ上で動作する BCCWJ のコロケーション検索ツールである。ハンドブックプロジェクトの成果の一つとして,今年5月,国語研からの一般公開が予定されている。クリック操作が基本になっていることから,コンピュータに不慣れなユーザーでも使いこなせる優れた操作性を備えている。本発表では,NINJAL-LWP 一般公開版の実際の動きをご覧いただきながら,このコロケーション検索ツールが日本語研究・教育にもたらす可能性について探っていきたい。

14:45-15:30「時空間を超える見出し編集ツールとその活用方法」桐生 和幸 (美作大学)

日本語基本動詞辞典を時間と場所を超えオンラインで共同で執筆するための仕組みとしてエディタを開発した。本発表では,初めにオンラインで入力するためのエディタの機能および入力手順について説明する。引き続き,時間と場所を超えて共同執筆ツールであるエディタをどのように活用できるか提案を行う。

16:10-16:55「辞書情報の効果的な視覚化と今後の展望」李 相穆 (九州大学)

本発表ではハンドブックプロジェクトで開発中の日本語基本動詞辞書情報をオンラインでいかに効果的に視覚化し,理解と暗記を助けるかについて検討する。また,辞書情報のモバイル機器やタブレットでの利用を含め,将来考えられる未来辞書のプロトタイプを提案する。

16:55-17:25「コロケーションをどう教えるか ―学習者向けコロケーション可視化ツールの開発―」Prashant PARDESHI (国立国語研究所) ,赤瀬川 史朗 (Lago言語研究所)

日本語教育の分野では,去年8月の BCCWJ の公開以降,コーパスを教育に活用するさまざまな取り組みが始まっている。ハンドブックプロジェクトでは,BCCWJ のコロケーション情報を学習者に分かりやすく提示する試みとして,コロケーションの可視化について研究を進めている。本発表では今後の重要な展開の一つとして位置付けている学習者向けのコロケーションの可視化についてご紹介したい。

17:25-17:55全体討論,総括