「日本語レキシコンの音韻特性」「日本語レキシコン-連濁事典の編纂」合同研究発表会

プロジェクト名,リーダー名
日本語レキシコンの音韻特性 (略称 : 語彙の音韻特性)
窪薗 晴夫 (国立国語研究所 理論・構造研究系)

日本語レキシコン ―連濁事典の編纂 (略称 : 連濁事典)
ティモシー・バンス (国立国語研究所 理論・構造研究系)
開催期日
平成23年10月1日 (土) 13:00~17:30
平成23年10月2日 (日) 9:30~12:30
開催場所
国立国語研究所 2階 多目的室 (東京都立川市緑町10-2)

発表概要

平成23年10月1日 (土)

「4拍語を後部成素とする複合語の連濁」鈴木 豊 (文京学院大学)

4拍以上の多拍語を後部成素とする複合語には例外的に連濁形する語が存在する。これらの連濁語をできるかぎり網羅し,語種・品詞等によって分類して,連濁形となる理由について考察する。

「連濁と非連濁に関わる要因」平野 尊識 (山口大学)

平野 (1974) では,連濁の起源に関して,連濁素 (*N) を想定する必要性を指摘した。また,Hirano (2000) では,ラ行音の後では連濁が起こりにくいことを提案した。この発表では,内的再建から,連濁と非連濁に関わるこの二つの要因について考察する。

"Rendaku and markedness: Phonetic and phonological effects "IHARA Mutsuko (St. Marianna University School of Medicine), TAMAOKA Katsuo (Nagoya University), Hunjung LIM (Yamaguchi Prefectural University)

本発表では,(1) 連濁前部要素音の連濁生起率に及ぼす影響 (2) 連濁子音の連濁生起率の差異 (3) 連濁子音後続母音の連濁生起率に及ぼす影響について,無意味語による実験を報告し,その分析結果を有標性の観点から考察する。

平成23年10月2日 (日)

「日本人乳児における促音知覚の発達的変化」佐藤 裕 (理化学研究所 BSI 言語発達研究チーム) ,加藤 真帆子 (理化学研究所 BSI 言語発達研究チーム) ,馬塚 れい子 (理化学研究所 BSI 言語発達研究チーム / Duke University)

本研究では,日本人乳児における促音と非促音の弁別能力の発達的変化を調べた。その結果, 生後9.5ヶ月までに弁別が可能となることが示された。また,9.5-11.5ヶ月児において,促音を形成する無音区間の長さ以外の手がかりが弁別に影響することが明らかになった。

「「老借詞調類一致之謎」と中国南方少数民族言語の tonogenesis」中西 裕樹 (同志社大学)

中国南方少数民族言語における「老借詞調類一致之謎」とは,陳其光 (1991) で提出された問題である。本発表では,南方諸言語の声調が漢語からの借用語に誘発されて発生したと仮定することによって,この問題解決への糸口を探る。