「近現代日本語における新語・新用法の研究」研究発表会

プロジェクト名
近現代日本語における新語・新用法の研究 (略称 : 新語・新用法研究)
リーダー名
新野 直哉 (国立国語研究所 時空間変異研究系 准教授)
開催期日
平成23年9月18日 (日) 13:30~18:00
開催場所
花園大学 拈花館(ねんげかん) 1階 博物館 実習室 (〒604-8456京都市中京区西ノ京壺ノ内町8-1)

発表概要

「昭和10年代の国語学・国語教育・日本語教育専門誌に見られる言語規範意識」新野 直哉 (国立国語研究所 准教授)

近過去の新語・新用法については,文献における用例を調査して分析・考察するという手法で研究が進められてきた。しかし,そのような事象に関する当時の言語規範意識については,あまり注目されてこなかった。この問題について,これまで利用されてこなかった,昭和10年代 (1935~1944) の国語学・国語教育・日本語教育の専門誌を資料として考察する。

「全量性副詞と否定(的表現)との結び付き傾向について」島田 泰子 (二松学舎大学 教授)

「皆目」「からっきり」「まるで」「全く」など「全面的に,ある状態である」ことを意味する副詞は,否定辞等と呼応して全面否定の表現に用いられる傾向が強い。これらの副詞における肯定・否定のバランスを観察し,同様の性格を持つ「全然」の語についての規範意識との関連を探りたい。

「近世から近代の”いためる”について ―料理書を資料にして―」余田 弘実 (京都西山短期大学 特任准教授)

“いためる”という加熱調理操作語彙は1800年代の料理書で見られるようになったが,同じ加熱操作について,当時は“ (油にて) いる”も使われていた。では,近代の料理書ではどのようであったのか。近代料理書を資料にし,中華料理や西洋料理のような新しい料理が普及しつつあった時期の“いためる”を中心に,言葉の定着とそれを取り巻く状況について考察を試みる。