「多角的アプローチによる現代日本語の動態の解明」研究発表会
- プロジェクト名
- 多角的アプローチによる現代日本語の動態の解明 (略称 : 現代日本語の動態)
- リーダー名
- 相澤 正夫 (国立国語研究所 時空間変異研究系 教授)
- 開催期日
- 平成23年1月22日 (土) 14:00~17:00
- 開催場所
- 国立国語研究所 2階 多目的室
発表概要
「“世間ずれ”の「誤用」について」新野直哉 (国立国語研究所 時空間変異研究系 助教)
“世間ずれ”は本来 <世間で擦れてずる賢くなること> という意味であるが, <世間とずれること> と解釈する「誤用」が「日本語本」等でしばしば話題になる。この意味変化に関して,現状の記述と変化の要因の考察,さらにかつて見坊豪紀氏が「誤用」の文献初出とした例の再検討を行う。
「ウェブサイト上の記述から,ことばの地域差や年齢差を計量的に観察することは,可能か。」塩田雄大 (NHK放送文化研究所 メディア研究部放送用語班 専任研究員)
ことばの地域差や年齢差は,基本的に「どういう人が話したか / 書いたか」という情報が保証されてない限り明らかにすることがむずかしい。そのため,ウェブサイトでの記述という匿名性の強い資料を対象として調査することに関しては,否定的な見解が多かった。この発表では,どのような方法を使えば地域差・年齢差の一端を探ることができるのかということをめぐって,グルメ系サイトおよび一般のブログを対象に考察してみる。