「自言語による古典語文献の読解」

  • 日時
    平成25年7月30日(火)10:00~17:30
  • 会場
    早稲田大学国際会議場 第三会議室
    Waseda University, International Conference Center
  • 主催
    国立国語研究所共同研究プロジェクト「日本列島と周辺諸言語の類型論的・比較歴史的研究」
    科学研究費補助金基盤研究B「自言語による漢文文献の訓読についての理論的及び実証的研究」

開催趣旨

訓読という現象は日本語だけに限られたものではなく,中国語や朝鮮語,ベトナム語など,漢字文化圏の諸言語に共通した現象です。漢字文化圏における訓読についてはこの10年ほどの間に急速に解明が進んでいますが,非漢字文化圏,すなわちヨーロッパ世界での同様の現象については,漢文訓読研究者にほとんど知られていないのが現状です。本セミナーでは,ヨーロッパにおける「注釈文献」の専門家を招いて情報交換を行うと共に,最新の研究成果を広く一般社会に発信します。

プログラム

10:00挨拶 小助川貞次(富山大学)

10:05発表者の紹介 John Whitman (国立国語研究所)

第1部

10:15
「訓読とは何か」
What is kundoku in the premodern Sinosphere?
小助川貞次(富山大学)
10:45
「訓点資料の文献学的な特徴について」
An introduction to kunten glossed texts in Japan
ヴァレリオ・アルベリッツィ Valerio Alberizzi (早稲田大学)

11:15討論

11:30休憩

第2部

11:45
「中世における古アイルランド語の注釈資料について」
Medieval glossed texts in the Irish tradition
モーラン・ポーリック Pádraic Moran (アイルランド ゴールウェイ大学)
12:30
休憩
13:45
「角筆・暗号・省略;古ドイツ語の注釈記号の機能をめぐる諸問題点」
Scratched - enciphered - shortened. Old High German Glosses and their functional questions
アンドレアス・ニヴェルゲルト Andreas Nievergelt (スイス チューリッヒ大学)
14:30
「欧州中世時代の文法研究者:注釈資料の巨匠」
GRAMMATICI : MAGISTRI-GLOSSATORES
Les grammairiens, maitres-glossateurs. / The Grammarians, Masters-Glossators
フランク・シナート Franck Cinato (フランス国立図書館)
15:15
「讃美歌の注釈資料―中世初期における自国語グロスの形式と機能」
Glossing the Psalms - form and function of early medieval vernacular glosses
オルデリック・ブロム Alderik Blom (オックスフォード大学)

16:00休憩

16:15一般討論

17:30終了

  • 当日のプログラムは暫定的なものであり,変更の可能性がございます。
  • 発表は英語です。日本語への通訳があります。

ご案内

  • 参加無料 ・ 事前申し込み不要
  • 問い合わせ先 : 国立国語研究所 tel 042-540-4300(代)