物質構造科学研究所

物質構造科学研究所(略称 物構研)は、茨城県つくば市と東海村にそれぞれ物質科学や生命科学の研究のための大型実験施設を持っています。放射光・中性子・ミュオン・低速陽電子など複数の量子ビームを組み合わせて研究することのできる、世界的にも恵まれた研究所です。
物構研は、高エネルギー加速器研究機構(KEK)に属する2つの大学共同利用機関の一つです。大きな加速器を使って物質・材料や生命の小さな世界で起きていることを研究しています。物構研が共同利用機関として貢献している分野は多岐に渡りますが、そのいくつかをご紹介します。

物質構造科学研究所

4つの量子ビームで「加速器だから見える世界。」を見る

4つの量子ビームで「加速器だから見える世界。」を見る

4種のビームでみる!
~放射光・低速陽電子・中性子・
ミュオンの4種のビーム~

放射光

放射光

加速器から発生する幅広いエネルギー(波長)をもつ高輝度の光です。短波長の紫外線やX線を使うと物質を構成する原子の並びや電子の振る舞いを調べることができます。

【Photon Factory】電子蓄積リング

放射光実験施設 PF-AR(フォトンファクトリー・アドバンストリング)

低速陽電子

低速陽電子

陽電子は電子の反粒子で、線形加速器の電子ビームから生成されます。陽電子は、電気的性質から物質表面近くに侵入する深さを自由に変えることができるため、最表面に対する感度が非常に高く、最表面やそのすぐ下の原子配置を精度よく決めることができます。

低速陽電子実験施設 SPF (Slow Positron Facility)

中性子

中性子

陽子加速器によって作られる中性子線は、水素やリチウムなど軽元素の構造や動きを観察するのに適しています。また、同位体と呼ばれる特殊な原子を用いて見たい箇所を着色したり、高い透過力を利用して物質の内部の構造を調べたりすることも可能です。

J-PARC MLF BL05:中性子光学基礎物理実験装置 NOP

ミュオン

ミュオン

ミュオンは、陽子加速器で作るπ中間子の崩壊によって作られます。生まれながらに磁石の性質を持つ原子サイズの方位磁針として、物質の局所磁場を調べられます。また、負ミュオンは原子に捕まると発生する元素に固有なX 線を利用して、元素分析も可能です。

J-PARC MLF ミュオン科学研究施設

物構研のイベント

文理融合シンポジウム 一般講演会

近年、ミュオン、中性子、放射光などの量子ビームを用いた試料を、壊さずに調べる分析(非破壊分析)が盛んに行われており、測定技術も飛躍的な進歩を見せています。この講演会では、非破壊分析の方法や得られた研究成果について、最先端を行く研究者がわかりやすくお話しいたします。

開催日:2023年11月3日
場所:オンライン
入場無料

詳しくは文理融合シンポジウム 一般講演会をご覧ください。

2022年の講演ビデオ

  • 非破壊分析とは?

  • 医療文化財の最前線:
    「緒方洪庵の薬箱」が語る世界

  • ミュオン非破壊分析で明らかになった
    小惑星リュウグウの成分

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