ホーム » コラム » 韓国語の擬態語と日本語の擬態語の比較 [ぺらぺら]

コラム - 韓国語 [ぺらぺら] -

 日本語の「ぺらぺら」には、「おしゃべり、軽薄にしゃべる様子」や「紙、布、板などが薄くて安っぽい様子」などの意味がありますが、ここでは、「外国語などを流暢に話す様子」の「ぺらぺら」について韓国語と比較します。韓国では、語学スクールや外国語教材の宣伝文句に「英語がぺらぺらになる」という意味の「 (ヨンオがスルスル)」と書かれている文句がよく目につきます。「スルスル()」は、「英語がぺらぺら」のように外国語がまるでそのことばのネイティブのように上手に話せるときに使います。

 ところが、韓国語では「スルスル」を使うのは英語や中国語のような外国語が上手な場合だけではありません。「数学がスルスル( )」「ビジネスがスルスル( )」「スルスル覚えられる単語集」のような難しい数学の問題やうまくいかないビジネス、そしてなかなか覚えられない英単語のところでも、「スルスル」を使います。例えば、小学生が中学生レベルの数学問題をいかに簡単そうに解いた場合に、「あの子は小学生なのに、中学の数学問題をスルスル解く( )」と言います。また、この本を読めば、あなたのビジネスの問題が解決できるという内容の「ビジネスがスルスル」( )というタイトルの本がよく売れたりもします。つまり、「スルスル」には、外国語が自由に話せるという意味のほかにも、ある問題が順調に解決できるという意味も含まれています。

 韓国人の感覚としては外国語がぺらぺらであることと、仕事が順調であること、そして難しい問題がすらすら解けるということの中には、「途中で切れることなく、最後までなめらかである」という共通したイメージがあります。